ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

人生観を変えたいという弟をお寺に送ってみたPart1

time 2010/12/03


『人生観変える方法を教えてくれ』といきなりテニス選手の弟から連絡があった。
な、なんだ?いきなり、とは思ったが、要は相当悩んでるらしかったので、思いつく限りのことを挙げてみた。 がしかし、
ひとつのことに打ち込んでみろ→年がら年中テニスに打ち込んでる弟には効果なし。
海外一人旅をしてみろ→最近オーストリアやインドネシアなどに遠征しまくってる弟にはもはや海外の衝撃なんてのは既知。
テニス以外のことをやってみろ→ヨガやピラティスなども既に試しているらしい。
能力開発研修に行け→行かせてみたが、スポーツ選手である以上もっと体感経験が欲しいらしい。
結論は、『俺に聞くな』と言いたいところだったけれど、こんな兄でも多少なりとも頼りにしてくれているらしい弟に応えるためにも、 色々と知恵を絞った結果、 JRのCMばりに『そうだ、お寺に行こう』という話になった。
弟がプロ行きを決心した大学3年当時、彼はインカレでなんとシングルスベスト4、ダブルスでベスト8に入ったわけだが、その当時、彼は『無』だった。 それはそれは強かったが、そのときは完全な『無』になりきれていたようなのだ。 それを思い出した僕は、とりあえず無になれば強さを取り戻すだろうと安易に考え、お寺を薦めた。 弟も完全にテニスを離れて何かを考える必要性を感じていたようだった。
で、ちょうど大学の先輩がお寺の住職をしていることを思い出したので、『かくかくしかじかで弟をお願いします!!!』と半ば強引に 先輩に押し付け、修行をさせようということになった。しかし手配している途中で、そういえば自分にも『無』は必要だ、何より弟だけずるい!!と 電撃的に思いつき、はるばる伊豆急下田まで、そしてそこから更にバスに揺られてお寺に向かった。
元々この先輩は大学のゼミでお世話になった方で、『あいつと酒を飲むと絶対潰されるぞ』という周りの評判があったので一緒に飲んだことは何度もあったが、 どう考えても先に潰れてたのはこの先輩だった。『あいつだけは坊主になっちゃダメだろう』と言われていたが、比叡山に修行で籠もって連絡が数年間一切つかなくなったり、暁に一時帰京した際には皆が彼のために集まる人気者だった。『坊主だって人間だ』と言ってはばからない、ファンキーな性格を綺麗に残したまま、ちゃんとした修行を経てファンキーな坊主に なっていった先輩だ。
一度、二人目に男の子が生まれたということなので、お祝いがてら、『なんて名前なんですか?』と聞いてみたら、住:『○○の字に、覚せい剤の覚だ。覚せい剤って言ったほうが覚えやすいだろ?へっへっへ』と素晴らしくファンキーな回答をくれた。
ということで、僕は仕事の関係上1泊しか出来なかったのだが、そんな中でも色々と話をしてくれ、座禅も短い時間ながらさせていただいた。 仲の良いご家族も我ら兄弟を暖かく迎えてくれ、充実した2日間となった。
住職とかわいいご長男   
遘      
なんとめちゃうま鰻をご馳走いただいた、感謝!!
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ドラマで宮本武蔵役の俳優が実際に吊るされたという木
木 
ほとんどが楽しい話に終始したが、やはりそこは現役の住職、たまにしてくれるまじめなお話が素晴らしく、とてもとても心に残るメッセージとなった。 特に印象的だったのは、お寺という何百年の歴史を持つ職場で、それこそ安定の一文字に尽きるお仕事なのかと思いきや、現状に対する 危機感が、個人事業主である我々と全く同じだったことだ。
赤:『お寺ってやっぱり安定してるんですか?これだけ大きなお寺だと、檀家さんもそれなりに多いですよね。』
住:『いやいや、やべぇよ。寺ってのはさ、単価も何も決まってない、念仏ちょっと唱えてお布施ウン十万とかっていう、一見すると、でも実際ボロい商売と言えなくもねーんだ。
でもよ、そんなのに胡坐かいてる寺ばっかりになっちまってよ、業界としては何も努力をしてこなかったんだよな。 ところがいまや、人口も減るし、この村なんか8000人しかいないし、人口全部がお寺に来るわけじゃないし、若者の寺離れなんて特に顕著。 だから、寺も変わらなきゃいけねーんだよほんとは。
そうやって変わろうとしてるところと、相変わらず昔のまんまでいいと思ってるところは、やっぱり差が出てきてるよな。たとえば俺は来てくれて記帳してもらった人には、毎月はがきを送ってる。 ほんとはそんなことする必要全くないんだけど、人と人との出会いじゃん?感謝の印として送ってるわけ。そうするとさ、ちょっと寄り道してきました、とかいって、わざわざこの田舎まで何時間もかけて俺に会いに来てくれる、そんな人も出てくるわけ。それ寄り道じゃねーじゃん!と思っても、やっぱり嬉しいよな。 人に感謝されるって意味ではすごいやりがいのある仕事だけど、でも昔の風習にとらわれずに俺たちも変わってかなきゃいけんよ。』
うーむ、一見すると究極の安定職である住職といえども、ここまでの危機感があるんか!と唸ってしまった。
また、
赤:『実は弟とは事情は違うんですが、人生で初めて逆風に遭ってて、無になれれば突破できると思って来ました。』
と相談した僕に対しては、
住職:『座禅してもよ、無になれるわけじゃねーぜ?ちょっと修行したから何が変わるってもんでもない。だいたいそんな簡単に人生なんて変わんねーよ。 良いときもあって、悪いときもあって、順風満帆だけが人生じゃない。ツライのを経験して、自分がいかにショボイ存在かを思い知って、そうやって人生ってのはだんだん分厚くなっていくんだ。そもそも俺だってよ、世間の常識の通用しない世界で修行して、何も分からないままこんなデカい寺の住職になって、倍以上歳の離れてる人たちに説法するんだぜ?俺の方がモノを知ってるわけないじゃん。だけど、そんな俺の話でも聞きたいって来てくれる人たちがいるんだからさ、分からないなりにも一個一個応えていかねーと。そうやってくとちょっとずつ拓けてくんだよな。』
そうかそうか、世の中の摂理全部分かってるように見える職業の人でも、悩んで苦しんで、一歩一歩しか進んでないんだな。。 僕はちょっぴり、早足を求めすぎていた気がする。
実はこのあとも、11月は(自分のせい、というのは多分にありながらも)不運に見舞われ続けたけれど、このときの住職の言葉で、『これも人生』と、何とか乗り切れるようになった。 ただポジティブなだけではいつか緊張の糸が切れてしまう。時には柳のように、起きたことを受け流すことも必要、そう、ちょっとだけ悟ることができた。
住職、ありがとうございました!
またご指導下さい。

家族とか教育とかの話

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。