ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

W杯の感動と突きつけられた事実に我思ふ

time 2010/07/08


先日の国中が大感動した日本対パラグアイ戦に引き続き、事実上の決勝戦といってもおかしくないドイツ対スペインなど、連日寝れない日が続いている。
日本代表は本当に良くやってくれた。久々に感動し、パワーをもらえたと思う。しかしまた一方で、いくらベスト4ベスト4とは言っても、世界との差がそれなりに、しかしはっきりとあるということを実感させられたのが今回のW杯だ。
世界との差という点について、いくつか言われている定説があるが、それらのうちほとんどは言い訳に過ぎないのではないか、と、サッカー歴10年、万年中途半端プレイヤーだった僕は思う。以下の点が良く言われている。
技術:確かに差はある。しかし、「何の」技術か?ということについては、一考の余地があると思う。FKの技術や、ドリブルそのものの技術というのは、日本人はめちゃめちゃ上手いとは言わないまでも、まぁまぁのレベルにあると思う。
フィジカル①(体格):ドイツなどの巨人族を除けば、今回のW杯は概して大きいチームというのは少ない。無敵艦隊スペインなどは、攻撃陣に至っては日本人よりも小さい170cm台の選手がゴロゴロいる。しかしながら、彼らの当たりの強さはハンパではないらしい。だからこれは言い訳。
フィジカル②(体力):とある統計では、実は日本人のオフザボール(ボールを持っていないとき)の運動量は世界一なのだそう。今回のW杯でも、世界トップ10のうち、なんと5〜6人が日本人選手なのだ。それが持ち味ということも言えるかもしれないが、無駄な動きが多いとも言えるかもしれない。気合と根性は、最低限必要ではあるけども、重要なdifferentiatorにはならないようだ。
スピード:日本人選手は、特別速くもないが、遅いわけでもない。個別に見れば、長友や田中達也は早い方だと思う。今回大躍進のドイツ人の動きは、ダイナミックだが決して速いようには見えない。
競技人口:一般的にスポーツの強さは、競技人口に比例すると言われる。が、人口500万人のパラグアイがあれだけ強いということは、そうも言えないということか。
競技環境:欧米には負けるにしても、南米やアフリカ選手より劣悪な環境でサッカーに取り組まなければいけない日本人選手が、どれだけいることだろう。
ハングリー精神:ハングリー精神という意味では希薄な日本人も、練習で毎日ハードワークをこなす日本人は、気合と根性でその代替を十分に果たしているはずだろう。
戦略戦術:データ分析が大好きで、世界中の優れた戦略戦術を取り入れまくっている日本人、頭も良いため、これが差かどうかは怪しい。
ということで、一般的に言われている世界との差という意味では、最上段の技術しか今のところ見当たらない。で、それが何の技術か?ということについて、今月号の
クーリエジャポンに面白い記述があった。オランダの名門クラブ、アヤックスの下部組織の特集で、このクラブの目的は様々なところからスカウトしてきたダイヤの原石を徹底的に磨き上げ、トップチームで活躍させたあと、各国のビッグクラブに巨額で売り渡すというもの。しかし巨額の「商品」にしたてあげるために、徹底的に走らせてサッカー漬けにして負荷をかけて鍛えるのかと思ったら、それがそうでもない。小学生までは週3日程度、一日数時間の練習、高学年でも、週5日までと、大事な「商品」を酷使することはない。
代わりに変わっているのが練習メニュー。日本だと、トラップやパス練はウォーミングアップで行われ、その後フォーメーションプレーやセットプレーの練習、1対1のドリブル練習などを行う。しかし、アヤックスの下部組織では日本のアップ練習に過ぎないパス、トラップ練習を延々と続ける。延々と続ける。そしてまた同じことを延々と続けるのだ。

スペースの狭い現代サッカーでは、メッシやロッベンなどの特異な選手は別として、基本的には長短織り交ぜたパスサッカーが主体となる。その最高峰とも言えるスペインのサッカーを見ていると、とにかく展開が速い。さらに良く見てみると、圧倒的に、「来たボールを止める」、「蹴りやすい方向にボールを落とす」、「望む方向にボールを蹴る」の三つの動作がしっかりしている。そしてそれが異常に早い。小さい頃から徹底的にボールを止めて蹴ることを繰り返してきた彼らと、体力に重点を置きながら様々なフォーメーションプレーを薄く浅くやってきた日本人選手との違いが、サッカーの展開力の違いに現れているように見える。
経済学の世界から経営学によく曲解して引用されるパレートの法則では、20%の優先事項が80%の成果を決めると言われている。サッカーで一番多いプレーが、力強いヘディングでもなく華麗なドリブルでもなく、ボールを止めて蹴るという極めて単純な動作であることを考えると、そこに練習のほぼ全てを当て込んでいるアヤックス下部組織の練習方針は理に叶っているように見えるし、事実世界中どこの強豪チームを探しても、トラップとキックが下手な選手がいるチームはない。
スポーツにしろ人生にしろ、努力することは最低限で必要。トップになりたければ、それこそ尋常ではない努力が必要。しかし、その努力の矛先も考えておいたほうが、結果が全ての世界ではベターな気がする、ということを気づかせてくれたW杯でした。
ちなみに補足すると、プロテニスプレイヤーの弟は今毎月のように海外遠征に行っていて、「なんで海外の奴らは練習あんまりしないのに本番にあんなに強いんだ!!!」と嘆いていましたとさ。
これも同じような要素が原因なんじゃないかと思って弟にアドバイスしようと思ったけども、弟は僕の100倍テニスが上手いので、止めておいた。

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。