ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

『前門の虎、◯門の狼』な富士登山列伝その2〜山頂ビジネスと地上ビジネス〜

time 2013/08/16


富士登山についての報告および感想2日目。諸事情(トラブル)あり更新が滞っていたことお詫びします。

五合目の富士吉田口という最もポピュラーな登山口から登ることになった不思議なことですが、わずかに、しかし確実に登るごとに気分が悪くなっていくのがわかりました。

頭痛をはじめとする高山病のせいだけではありません。僕は五合目に着いた時点で前日の寝不足のため軽い高山病にかかっており、そこから先の高度において、この症状と付き合って行かざるを得ないことに関しては覚悟を決めていました。

覚悟を決めていた方面ではなく、覚悟を決めていなかった方面に悩まされ、イライラすることになったんです。何故か?それは、

『店員の態度が高度を増すごとに悪くなっていったから』

前エントリにも書きましたが、本来店員『さん』とすべきところです。しかし、もはや店員と欠かざるを得ない程、態度が悪く感じられました。

頂上にはご来光を見るために少し早めに着きました。少しといっても2時間前ぐらい。だから相当待つ必要があります。

しかし、開きそうでなかなか開かない山小屋の中を除くと、口には出さないけれど『しっしっ』と追い払う態度のお店の人。

更に開店してからは、お客さんを早く回転させたいらしく、愛想ゼロで采配していました。ほとんどのお客さんが初めてなはずなのに、『うちのルールも知らないのか』といった態度で辟易しました。

ルールが分かるはずもない外人さんが佇んでても、pleaseもつけずに’Sit down!!!’と大声を出す始末。これじゃ世界遺産に認定されても一回限りのお客さんになっちゃうよ。

極めつけは、若手にーちゃんの態度。味噌ラーメンを持ってきたにーちゃん、お客さんがそれを誤ってしょうゆラーメンだと思って『しょうゆくださーい!』と声をあげたら、『味噌だっつってんだろ』と曰う始末。

客を客とも思わない圧倒的ゼロの気配りがそこには顕在化していました。ちなみにしょうゆラーメンと味噌ラーメンには、見た目も味もほとんど分からないほどの差しかなく、どちらを食べてもほぼ同じ感触でした。

トイレも同じく高度を増すほどの汚くなり、食事中の方はごめんなさいですが、便器にアンモニアが付着して塊となってしまっていました。水が貴重だからというのはわかりますけども・・・

さて、ここで疑問に思わねばならないのは、何故こういうことが起きるかということです。

ことは一個人の心がけや資質の問題、かもしれませんが、そうではないかもしれません。そして僕は、そうではない方に考えを巡らせています。

このように高度が増すごとに相対的にサービスが悪化していく原因として考えられるのは、高度と相関してお店その他の独占状態が強化されていくからだと思われます。

5合目にして早くも警告がありました。『富士山には水と電気がありません。特にお水は貴重です。ここまで毎日5万円かけてタンクローリーでお水を運んでいます。(だからあんまり飲むな)』。しかし5合目は広く店舗も多いため、店員さんは皆笑顔、雰囲気も非常に良い感じでした。

7合目が宿でした。『いらっしゃいませ~』が聞こえませんでした。どこか流れ作業的に感じる宿泊手続きと夕飯を済ませて、大人しく寝ました。

7合目から8合目までは5合目ほどではないにしても、僕たちが泊まったところ以外にもそこそこお店があったので、違和感はありつつも不快になることはありませんでした。高山病の症状の方がずっと不快でした。あ、そういえば、ご飯の時にお茶は一杯しかくれなかったけど。

9合目を超えて10合目、すなわち頂上に着くと、上述したような参上でした。地上において、態度が悪く味が粗雑でトイレが汚いお店というのは、きちんと潰れます。うっかり一度目に入ったとして、二度目は誰も行かないからです。あるいは悪口コミが蔓延し、誰も寄り付かなくなるからです。

しかしこの頂上のお店は違います。恐らく、登山期間中はずっと満員です。どんなに腹が立っても、どんなに臭いにイライラしても、どんなに総じてムカついても、富士山の山頂でモノを食べたり飲んだりしようとすれば、そこのお店しかないのです。

『独占状態の強化は、それと反比例してサービスの低下を招く』、その好事例をまざまざと体験させられた感覚でした。グズグズするな、早く食え、食ったら早く出てけ、俺たちの手を煩わせるな、など、声に聞こえてこそこないものの、そのメッセージを雄弁に語る無表情フェイスで対応してくれる素敵な店員さんたち。

この人たちは、富士山が世界遺産に認定されて、この山での経験を以て日本の全印象を決める外国人の人たちがこれから押し寄せてくるであろうことを知っているのだろうか??

繰り返しますが、『そういう環境』にいるから、店員さんたちが『店員』に成り下がるほど態度が悪化したのだと僕は仮定しています。富士山頂のお店が仮に地上にあったとしたら、彼らは否応なく他のサービスと笑顔が満点のお店と競争することを強いられ、他店と同じかそれ以上の水準まで自らを高めなければならない境遇に置かれます。

山頂ではそのための努力の必然性が全くなく、何もしなくても高回転高単価の最高のビジネスが出来るため、そこに前向きなインセンティブは働かないのです。

別に富士山頂のお店に限った話ではなく、僕たちも他山の石とすべき教訓がここには含まれています。

僕たちが何かの分野において、ヒト、モノ、カネや情報のいずれかもしくは二つ以上が他者に対して独占状態(かそれに近い程度)にある場合に、こういった他者への無配慮無関心、自己改善努力の形骸化は起こりえます。

社長になったら会社に関してヒト、モノ、カネ、情報の四つ全てにおいて他者に対して優位に立ちます。それを振りかざして外圧のみで仕事をぶん回すようでは、遠からず取締役会にて解任動議が出されることでしょう。

親という立場は、多くの点において子供に対して独占的な立場を持っています。子供時代に権力を振りかざしまくった親は、大きくなって知識も腕力もついてきた子供から見放されます。子供時代に山頂にあったお店が、子供の成長にしたがって高度を下げて、最後は地上での戦いとなるからです。その時になって卑屈に笑顔と配慮を身につけても、もう遅かったりします。

ビジネス界においても、ある分野で独占的な地位を得た企業が、その地位の源泉となる競争優位を失った瞬間に、それまでに倍する速度で堕ちていくといったことはよくあります。そんなんだったら独占的地位なんてない方が良かったんじゃないの?と傍目には思ってしまうほど、坂を転げ落ちていってしまいます。日本の電機メーカーしかり、コダックしかり。。

山頂ビジネスは、地上ビジネスに比べて高収益であるものの、強さとしては大したことがないのです。それでも生きていけちゃうから。

自分がいま置かれている状況、地位、得ている能力が山頂ビジネスなのか、地上ビジネスなのか、特に何らかの利益を生んでいると思える分野に限って、どちらに分類される状態なのかをしっかり考えないとなと思います。僕も結構山頂ビジネスでは調子にのる方なので、てへ。

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!

我が人生に一片の悔いなし!

ラオウを目指す羅王のブログ

羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。