ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

フルマラソン惨敗日記 その3

time 2013/11/06


※しばしの間、マラソン関係のエントリを書きます。興味ない人はごめんなさい。

※主な登場人物(本人たちの名誉と匿名性維持のため、どこの誰かわからないように一応仮名にて表記します。)

元帥:ランの師匠。仲間内の最高位に位置する、物腰柔らかい屈強な漢。恐らくどこかの特殊部隊に属してたとしてもおかしくないであろう黒光りした風貌だが、指導は非常に優しい。ITとフィジカルが強い凄い税理士さん。

熊:ライバル。俺が仙道だとしたら彼は流川。俺が丸ゴリだとしたら彼はゴリ。俺が悟空だとしたら彼はベジータ。恐らく熊も俺を逆の立場から同じように見ていると思う。つまりどっちも自分が優位だと思っている。互いに、今回の戦いに焼肉をかけている。De部所属。ラン経験は明らかに先輩。

小僧:ライバル。推定体重60kg前後の小柄な体型のため、俺とは25kgほど違う。1kg=1分のハンデで焼肉を賭けた。フルマラソン完走経験はないが、やはり走るのは早い。De部を強烈に意識していて、夜もよく眠れないらしい。スリム部所属。

愉快な仲間たち:ほとんどがラン初心者。経験者も、初心者のフリをしている。そんな愉快な仲間たち。

De部:俺が部長を務める部活。80kg以上の体重の者のみが入部を許される。80kgを切ったら退部の上、関連子会社に出向。ライバルはスリム部(55kg~68kgらへん。)負けたら倍返し。

◆【当日朝】

朝4時に起きる。もう1ヶ月近く4時起きを続けているので、4時に起きること自体はなんともない。ただ、今日は二度寝が出来ない。ついに来てしまったレース本番の日だからだ。マラソンは、その多くの誤解とは裏腹に、実は食べるスポーツでもある。軍隊に兵站が欠かせないのと同様に、マラソンで一番困るのはガス欠である。だから、素人ランナーほどしっかり食べなければならない。出走が9時のため、逆算して5時には朝食を終え、そこからさらに出走1時間前まで糖質源である餅を食べ続ける必要がある。

たまたま前日にセールになっていたみたらし団子3種類セットがあったので、それを電車の中で食べることにした。3本×3種類なので9本もある。大丈夫か?しかしガス欠で走れないというのはいかにもかっこ悪いので、とりあえず食べることにした。

前日に入念に手入れをした膝を確かめる。うん、痛い。やばいねこれは。やはりテーピングとバンテリンと、そしてマジックテープ式のサポーターを両足に装着して、ただでさえ重い体重を、さらに重くすることに決めた。ちなみに俺は体型のせいか発汗量も多く、そしてスタミナがないため、より多くの補給を必要とすることがわかっていた。だから、さらにさらに重くなるのを承知で、色々と沢山入るウエストポーチ(通称ユレニクイ)を装着することにした。水もサプリもサポーターも全部合わせたら、恐らく90kgほどになっていただろう。

電車で湘南国際マラソンの会場に向かっていると、続々と仲間から遅刻の連絡が入る。『おなかが痛いです。』『トイレにこもってます。』などなど。そういえば今回の不安要素はスタミナ、膝など沢山あるが、それら雑魚どもと一線を画す最大の脅威が、OPP(おなかPP)である。こればっかりはどうしようもなく、下手をするとグロッキーになっている最中に括約筋が緩んでたいへんなことになる可能性もある。数ヶ月前に富士山に登ったときも、『前門の虎、肛門の狼』がともに襲いかかってきて、とにかくたいへんだった。富士山の下山は通常4時間~6時間ほどかかるらしいのだが、肛門の狼が襲って来るので2時間ほどで休むことなく下山してしまったぐらいだ。とにかくこのOPPが俺にとって今回最大の敵であることは間違いない。

【会場到着】

二宮駅について、早速OPP対策をすることにした。俗に後世歴史書に記されることになる、『第一次OPP大戦』だ。しかしトイレに並んだ俺は、しばし呆然とすることになる。仮設トイレは、和式しかないのだ。何を隠そう幼少期の2年間をアメリカで暮らした俺にとって、それ以外の30年の人生の全てのメインを洋式トイレに据えてしまうほど、トイレ偏差値は偏っている。要するに、和式がダメなのだ。どうしていいか分からない。しかしOPPの波は押し寄せてくる。勿論第一波だ。これから第二、第三の波が押し寄せてくることも十分考えられる。大本営では元帥が過ぎた待ち合わせ時間にイライラしながら待っているらしい。急がねば。進軍か、撤退か?

どうする?どうする?・・・。決意した俺は、おもむろに仮設トイレの門をくぐった。金剛の像が両脇から俺を見下ろしている、そんな気分だった。さて目の前には和式がある。どうする。戦い方が全く分からない。いや正確に言えば知らないわけではないのだが、経験が足りない。今ここでリスクを犯し、万一にでもズボンや下着にかかったりしたらたいへんだ。仕方ない、数少ない和式トイレとの戦いの経験値から、いつも通りの作戦を数年ぶりにとることにした。俺は全部脱いだ。まるで小学生だ。そしてそっと脇に置いた。この衣服を守りぬくこと出来るか否かが、マラソンとの戦いにおける序盤のハイライトだ。

何とか序盤の勝負所をくぐりぬけた俺は、熊や他の仲間が集う場所に、少しおしりを締めながら向かって無事を報告した。そして悩みも同時に報告した。みな、怪訝な顔をしていた。なかには、『非国民め』と、和式トイレに苦手意識を持つ俺に露骨な嫌悪と侮蔑の視線を向けてくる仲間もいた。俺は甘んじてその視線を受け止めた。

通常、餅は家で温めて、柔らかくしてからアルミなどに包んでもってくる。しかしフルマラソン経験があり、86kmマラソンの経験もある熊は、慣れた手付きでなんと生の餅を食べていた。ワイルドだ。もしかして頭が悪いのか?みんな心配していたが、熊は平気そうな顔をして食べていた。冬になったら動けなくなるはずなので、今頑張っているようだ。

会場に着いた。人が多い。『まるでゴミのようだ』とムスカはラピュタ中枢部から吠えたが、表現は悪いがまさにそんな感じだった。参加者総数2万人強。俺にとって問題なのは、マラソンのライバルが多いことではない。OPPのライバルが多いことである。さすがにトイレの待ち時間を繰り上げるためにだけ、極真のワザを使うわけにもいかない。しかし、大抵の場合、俺には時間がない。

着替える。結構冷える。こういう些細なことでも、OPPを促進することになりかねないので、入念な準備をする。するとやはり第2波が来た。荷物を置いて、レース前最後のトイレに向かう。信じられないほどの長蛇の列が待っていた。間に合わない、レースに。これからの待ち時間を考え、脳の大本営から尻の括約筋に向けて、しばし待機の命令を出す。軍隊においては、命令は絶対だ。しかし俺の尻は、土壇場で上官に逆らう可能性もある危険因子だ。だからここで、不満を吐き出させることにする。

一緒に走る仲間全員と自分のベストを出すことを誓い合い、念のため勝利に一歩でも近づくためご利益のありそうな元帥の手の甲にキスをしてからトイレに向かった。待つ。熊と列に並び待つ。待つこと約30分。ようやく着いた。DJポリスのような案内の人が、華麗にトイレの前に待つ群衆を捌いていた。またもや待っていたのは、和式トイレだった。迷わず全部脱ぐ。雨の日じゃなくて良かった。

【そしてパドックへ】

出走時間の9時を過ぎた。しかし実際は、足にくくりつけた計測用のチップがスタートラインを通過してからタイムが測られるので、慌てず騒がずスタートラインへ向かう。どうやら1km近く先にあるらしい。ライバルの熊と再会を誓って暑苦しいハグをして、別れた。

周りを見渡してみると、速そうな人、遅そうな人と色々いたが、あまり同じ体格の人には出会わなかった。マラソンに出ようとも思わないのが普通なのかもしかして。しかしついにこの日が来た。今までの長いようで短かった3ヶ月間。ラスト1ヶ月だけは割と真面目に準備したが、それ以前は全然ダメだった。しかしサブフォーという目標をかかげてしまったからには、仮に達成できなくても(その可能性は極めて高いのだが)、かっこ悪い走りだけはしたくない。何より、一生懸命指導してくれた元帥に申し訳が立たない。熊や小僧に指を差されて笑われるのもイヤだ。

やれるところまでやってやる!あとは野となれ山となれ!

ついにスタートした。スタート地点では、徳光さんが応援してくれた。湘南国際マラソンは、海沿いを走るのに海がほとんど見えないという奇特なコースだ。エントリーからあっという間に過ぎ去ってしまった半年間と、あまり頑張れなかった最初数ヶ月と、追い込んだ1ヶ月とが思い出されてきて、思わず笑顔になった。

よし、やったるぞー!!!

~続く~

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。