ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

フルマラソン惨敗日記 その4

time 2013/11/07


※しばしの間、マラソン関係のエントリを書きます。興味ない人はごめんなさい。

※主な登場人物(本人たちの名誉と匿名性維持のため、どこの誰かわからないように一応仮名にて表記します。)

元帥:ランの師匠。仲間内の最高位に位置する、物腰柔らかい屈強な漢。恐らくどこかの特殊部隊に属してたとしてもおかしくないであろう黒光りした風貌だが、指導は非常に優しい。ITとフィジカルが強い凄い税理士さん。

熊:ライバル。俺が仙道だとしたら彼は流川。俺が丸ゴリだとしたら彼はゴリ。俺が悟空だとしたら彼はベジータ。恐らく熊も俺を逆の立場から同じように見ていると思う。つまりどっちも自分が優位だと思っている。互いに、今回の戦いに焼肉をかけている。De部所属。ラン経験は明らかに先輩。

小僧:ライバル。推定体重60kg前後の小柄な体型のため、俺とは25kgほど違う。1kg=1分のハンデで焼肉を賭けた。フルマラソン完走経験はないが、やはり走るのは早い。De部を強烈に意識していて、夜もよく眠れないらしい。スリム部所属。

愉快な仲間たち:ほとんどがラン初心者。経験者も、初心者のフリをしている。そんな愉快な仲間たち。

De部:俺が部長を務める部活。80kg以上の体重の者のみが入部を許される。80kgを切ったら退部の上、関連子会社に出向。ライバルはスリム部(55kg~68kgらへん。)負けたら倍返し。

【あらすじ】

ふとしたきっかけで出場することになってしまった湘南国際マラソン。血と汗と涙の練習を乗り越え・・・ずに訪れてしまった本番。装備含めた推定体重90kgによる膝の不安とOPPという弱点を持つ俺にとって、人生初のフルマラソンはどんな体験になるのであろうか?パドックではまだ、それが『終わりの始まり』であることは想像だにできなかった。。。

【最初の5km~10km】

特別ゲストの徳光さんと間寛平さんに見送られて、ついにスタート。俺は密かにサブフォー(4時間切り)を目指してはいるものの、公には全く結果を期待されていないランナーなので、あまり速さを求められないF(Aが一番早く、H?が一番ゆっくり)からのスタート。いつかいつかと思ってはいたもののチャレンジすることなくきていたフルマラソンが、ふとした仲間からのプレッシャーでいきなり目の前に現れてしまった。今となってはそんなチャレンジが出来るところまで圧力をかけてくれた仲間に感謝しかない。地獄を見るかもしれないが、とりあえず今は楽しもう。笑顔でスタートした。

元帥からは、『とにかくゆっくり、とにかくゆっくり』とスタートに関して言われていた。ここで飛び出したヤツが、あとでゾンビになる、ということのようだ。波に呑まれてペースが上がることを危惧してはいたが、逆に人が多すぎて予定通りのペースで走るのもたいへんなぐらいだった。勿論ゆっくりを心がけたのだが、しかしあまりゆっくりもしていられないことは、事前のシミュレーションで分かっていた。なにはともあれこのカラダなので、後半のペースダウンは避けられない。とするならば、前半の温存も勿論大事だが、逆に前半に貯金を作っておきたいぐらいなのだ。

そんなわけなので、抑えるのは最初の5kmだけにして、5kmから先はペースを少しあげた。まだ体力に余裕はあったが、給水だけは必ずした。途中マリオやらルイージを抜いたが、ゲームの中ならいざ知らず、ファイヤーボールも打てず空飛ぶマントも持っていない彼らは、特に脅威にも感じないただのサスペンダー付きの一般人だった。

10kmまではほぼ予定通りで、目標ペースと数十秒しか違わなかった。あれ、俺ってこんなに走れたっけ?と思ったが、これが本番の興奮なのかもしれない。しかし、ある瞬間に『ヤツ』がひたひたと忍び寄ってくる足音が聞こえて、俺は背中に嫌な汗をかいた。そう、『ヤツ』だ。

俺は保険のプロフェッショナル。自分のリスクマネジメントには自信がある。今日は雨が降りそうだと思ったら、確実に雨粒をよけられるようにフットワークの練習をしてから出社する。上司との面談をしなければいけないときは、その二日ぐらい前から具合が悪そうな顔をして調子の悪さをすり込んでおく。極真空手をやっている理由は勿論、大好きな海外に行ったときに屈強な外国人にカマを掘られて人生の道を誤らないためだ。

そんな俺は、会場の駅に着いた時に『第一次OPP大戦』を制し、出走直前にも『第二次OPP大戦』に勝利し、そしてドラッグの力を借りて胃と腸の反乱を押さえ込んだ・・・はずだった。が、『ヤツ』は思いのほか早く体勢を整え、俺に嫌な汗をかかせるまでにその存在感をアピールしはじめた。確かに日常に類を見ないほど、糖質を摂取したり水分を摂取したりサプリ、アミノ酸を摂取している。カラダとしては不自然な栄養摂取をされて、気分を害している可能性がある。が、早すぎる。

【10km~20km】

ペースとしては悪くないので、無視して走ることにした。途中に見えるトイレを見ても、かなりの人間が並んでいる。こんなところで5分も10分もロスしては、ただでさえ危ないペース配分が完全に崩壊する。俺は、自分のカラダの反応を無視して、やっぱり走ることにした。

が、ある瞬間から反応は警告に、そして警報になった。『ヤツ』は俺に、先延ばしではなく即時の行動を求めてきた。

20km手前地点、折り返しを過ぎて帰ってきた元帥が声をかけてくれた。軍最高位の方に声をかけてもらえるなんて、軍人としてこれ以上ない誉れだ。俺は運命と元帥に感謝し、これからの快走を改めて心に誓った。

しかし、取り急ぎ、『ヤツ』を沈める必要がある。俺は決意してキャノンの会長と同じラストネームを持つ施設に駆け込んでいった。思いのほか待ち時間が少なく、ブルシットなタイムロスをせずに済んだ。あとから聞いたら『第三次OPP大戦』を終えてロスを取り戻そうとダッシュした俺を、小僧は後ろから凍てつくような視線で見ていたが、声はかけなかったらしい。

【~25km】

『マラソンには30kmの壁がある』とはよく言われる。そんなことは百も承知なので、しかしそれなりに快調な俺はとりあえず30kmを目指すことにした。ここまでは自分でも驚くほど順調で、ペース的にも後半の頑張り次第によっては、サブフォーが達成できるかもしれない。補給も元帥や先輩方のアドバイスに忠実に従っていたおかげで、完璧そのものでここまでは来れている。

『ガクンっ』とか『ズンッ』と、疲労の溜まった選手が急激に調子を落とす瞬間が、漫画だとよくある。『スラムダンク』や『シュート』などのスポーツ漫画だとそれは顕著だ。その『ガクンっ』と『ズンッ』が、突然来た。何の前ぶれもなく。しかも30kmどころか、25km地点で。これには面食らった。ちょっと補給しようと思って給水所で立ち止まったら、足が急に重く、そしてギシギシと痛むようになっていたのだ。

『お前か?お前なのか?』まだ現実を認められない俺は、『ヤツ』が去ったあとの『次のヤツ』にひたすら疑問を投げかける。30kmや35km過ぎならまだあと少しと我慢できるが、今来られたら、あと半分近くも残っている距離を耐えられる自信はない。住宅ローンの変動金利が突如あがったり、退職金を投資信託に預けていていきなりブラックマンデーが起きたりというのを体験した人は、きっとこういう現実を認めたくない気分に晒されるのではないかと思う。まるで、きたる将来の子供の大学受験に向けてお金を貯めていたら、小学校から私立と塾に行かせますと嫁に突如宣言されてしまった父親の気分だ。

あとから聞いたら、みんな30kmではなく25kmから急激なペースダウンを経験していた。やはりこれだけのスピードで25km以上を走っていないという経験不足が、文字通り露呈したようだ。あと17km。今までの20kmとこれからの17kmを比べると、数字上の比較は大したことないのに、絶望的な気持ちになってくる。早い話、『もう限界』なのだ。それなのに、この限界の状態で、今までに経験したことのない17kmを走ることになる。。

~続く~

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。