五輪のちょっと変わった見方


ソチ五輪関連、最後の一つ。
 
よく僕は、会社の弟子たちに『見えないものを見る努力をしろ』と言ってます。完全に受け売りですけどね。他人から聞いた話を、さも自分の言葉かのように体重を乗せて発することができるのが、僕の奥義の一つです。
 
別に視力を5倍に引き上げろとか、ハッブル望遠鏡もないのに遠くの暗闇の星を見ろというんじゃありません。正確に言えば、『視界には入ってるのに見ようとしてないものを敢えて見ようとしろ』ということです。

ソチ五輪を連続で見るか都度で見るか


ソチ五輪関連のエントリをも一つ。
 
毎度思うことですが、メディアってアホですね。経済不況や震災を乗り越えつつあるけど今一歩勢いに乗れない状態な日本に国威掲揚が必要ななかで、せっかくのお祭りごとなのに、『惨敗!』とか『無念!』とかいう言葉をメダリストに対しても使うわけですから。
 
羽生クンのような突如現れたプリンスの金メダルや、超長期に渡って戦い続けて勝ち取った葛西選手のような銀メダルにしか称賛の言葉を送れないのかと思います。銀も銅も十分凄いし、実力的にはほぼ同じです。入賞だってハンパない。世界一桁台位ですよ?
 
それでも今回のソチはまだマシだった。驚くというか呆れるのは夏のオリンピックで、金でも当然過ぎて褒められなかったり、銀で罵倒される選手を見ると、なんだか可哀想になります。世界トップにまで上り詰めたんだから、出身地域だけでなく国全体でこの世のものとも思えないぐらい歓待してあげてもいいのに、と思います。
 
銀メダルで凹んだり、メダルを逃して悔しがるのは選手とコーチが自分たちのなかで行い、消化するのみでよろしい。周りはただひたすらその努力に敬意を表するべきだと僕は思います。
 
そんなメディアにも尊敬する方が複数名おられるので、そういう方々に早くトップになってもらいたいと思う今日この頃です。
 

ソチオリンピックのオトナとコドモについて


久々の更新となってしまいました。なんだかんだで精神のバイオリズムがあるんですね、僕。ガラスの十代ならぬガラスの三十代なんで。カラダもココロも。
 
 
さて、感動のオリンピックがとうとう終わってしまいましたね。長野五輪以来、実はあまりオリンピックで盛り上がることが自分のなかでなかったのですが、今回はもしかしたら史上最高に感動したかもしれません。特に羽生結弦クンと浅田真央ちゃんには、国民全員が感謝していることでしょう。クンとちゃんではなく、様付けで呼ばなければいけませんね。

De部は伝説へ・・・


【あらすじ】
無事2回目のフルマラソンで、De部主将としてサブ4を達成し、De部の面目と存在価値を守った俺。しかし休むことなく、次の戦いは始まっていた・・・

【実はあんまり人に言えなかった話】

実は、これ誰にも言ってなかったんだけど、ちょっと白状します。
 
サブ4を達成したことは確かに嬉しかった。師匠である元帥やライバルである熊にも喜んでもらえた。仲間はようやく俺に人権を与えてくれたようだった。もう『焼きそばの入ったメロンパン』を買いにいかされることもなくなった。
 
しかし、心の奥底で、俺は初マラソンほどの感動をしていたわけではなかった、というのが正直なところ。
 
タイムは前回より30分近く縮めたし、体感では1/10の疲労度といっても過言ではないぐらい、順調にレースを終えることが出来た。これでいっぱしの『サブ4ランナー』の称号も得たことだし、なんならテレビのインタビュー依頼が来ても、それなりにマラソンについて語れるぐらいだ。
 
ただ、俺はこの問いに答えられない。
 
『それがお前の限界か?』
 
俺が今できる答えは、『ノー』だ。
 
 
確かに今回のテーマは、『怪我を引きずりながら、抑えながらサブ4達成』だった。それは達成できたと思う。でも、全力を本当に出し切り、限界の先の限界を越えた初フルマラソンに比べると、心の奥底で満足できていない自分がいた。
 
 
 

【俺が慢性的に抱えている病気】

危ないところだった。またいつものパターンにハマるところだった。俺が長年抱えていた病気、
 

『エセ仙道くん症候群』

 
が発症するところだった。
 
 
※仙道くん
陵南高校@スラムダンクを引っ張る天才プレイヤー。1年生の頃はフォワードで、1試合で50点を取ったこともあった。2年生になってパスの楽しみを覚え、試合全体のマネジメントに徹するようになり、得点力が減少する代わりにパスが増えた。天才がゆえほとんどの試合で相手を凌駕してしまうため、力を出さずとも勝てる相手の場合は、無意識のうちに6~7割の力にセーブして戦うようになった。流川のように対等に戦える本当に強い敵が現れると覚醒し、100%の力を発揮して相手を屠る。今までに負けた相手は山王工業の沢北のみ。得意なセリフは、『さぁ、いこうか』
 
 
※仙道くん症候群
仙道くんのように普段から60~70%の力で戦い、いざというときだけ本気を出す、逆に言えば追い込まれなければ本気が出せないという、わりと強者が陥りがちな病。でも強者なら別に問題はない。問題は下記。
 
 
※エセ仙道くん症候群
上記のような『仙道くん症候群』に、『弱者のくせに』陥ること。つまり、弱いくせに本気を出さないから、一向に成長しない。出した本気も大したことはない。極めてイタイ人が陥りがちな病。
 
 
この『エセ仙道くん症候群』はやっかいた。大したことない実力のくせに、ある一定ラインの成果をおさめると、途端にそのなかで安住しようとする本能がはたらく。属に言う、コンフォートゾーン住人になってしまう。このコンフォートゾーンから出る努力をしない限り、人は成長しない。そんなことは分かっている。分かっているけれど、コンフォートゾーンはとってもコンフォート=快適なのだ。
 
衣食住に困らない国になった日本では、このコンフォートゾーンから出ることが難しくなっている。努力せずとも衣食住に困ることはないからだ。だったら誰だって、ラクな方を選ぶに決まっている。ラクな方がずっとラクだ。何も無理をしてリスクをおかす必要はない。
 
が、今までを振り返ってみると、コンフォートゾーンを出ようとしたときにもっとも成長が感じられたと同時に、そういう時の『生きてるカンジ』はハンパないものだった。全身で『俺生きてるぜ!』と叫んでしまいそうな、そういう感覚だ。死ぬときに後悔するのは、例え衣食住に困らずに大過ない人生だったとしても、結局その『生きてるカンジ』を感じることの少ない人生を振り返ってのことなんだろう。
 
『エセ仙道くん症候群』が発動すると、自分では『生きてるカンジ』が大してしないのに、周りからは一定の称賛が得られてしまう点が非常に危ない。こうして人は、守りに入り、いつしか自分で自分が分からなくなるのだと思う。そしてそうなったときには、もう引き返せないところまでディフェンシブな人生が出来上がってしまっているのだろう。
 
 
 
・・・危ないところだった。
 
 
 

【De部 第二章、開幕】

そんなわけで、新たなチャレンジをすることにした。また自分の限界に挑戦するのだ。ただ、今回はとびきりのため、限界に挑戦した結果、無残にも屍となって野ざらしになる可能性もないわけではない。意図せぬ棄権や惨敗をして、敗者の称号を不本意ながら与えられることになるかもしれない。
 
それでもいい。自分のコンフォートゾーンを出て、『生きてるカンジ』を存分に味わうのが目的なのだ。勝ち負けは二の次だ。ただ一人、自分にさえ負けなければいい。
 
そんなわけで中略だが発表したい。下手したら、いや恐らく人生史上最大のチャレンジだ。
 

チャレンジ1:古河はなももマラソンサブ3.5(3時間半切り)

サブ4はある意味誰でもできる。しかしサブ3.5となると、滅多にいない。サブ3がアマチュアランナーの最高峰であるとはいえ、このサブ3.5も十分に尊敬を得るに値するタイム。『この体重でどこまでイケますかね?』とランニングの先生に聞いたら、このサブ3.5が限界だと言われた。De部でこれを達成すると、敬意を込めて『カイザー(皇帝)』の称号が得られる。ちなみにスリム部でこれを達成すると、やはり敬意を込めて『ミスター』と呼ばれる。羨ましい限りだ。
 
 

チャレンジ2:柴又/野辺山ウルトラマラソン参加、完走

ただでさえ死にそうな42.195kmの距離を倍にして、漬物とお味噌汁を足して100kmほどに伸ばした距離を走る。大体10~15時間程度かかる。たぶん、ホイミでは話にならないので、ベホマかケアルガが使えるレベルでないと話にならない。
 
 

2014チャレンジその3:Ironman2014参加、完走

トライアスロンの最高峰。3.8km泳いで、180kmバイクを漕いで、そして最後に42.195kmのフルマラソンを走るという、総移動距離226kmに及ぶ15時間の戦い。完走した者は『アイアンマン』の称号を得られる。通常トライアスロンをやっている人でも、3年程度をかけてチャレンジするが、ちょっと事故に遭ってしまい、半年の準備期間でチャレンジすることになった。特にスイムがヤバイ。
 
 
・・・
 
・・・
 
・・・
 
 
はい、気づいちゃったんですけどね、僕、このラスト二つを完遂しますとね、
 

ウルトラアイアンマン

 
の称号が手に入るんですわ。
 
ぶっちゃけ、ウルトラマンになりたい時期もあったし、アイアンマンは映画で見てかっこいいなと思ってたけども、両方を名乗れるんですわ。
 
これ、言うなれば、『マジックジョーダン』とか、『松井イチロー』とか、『ベジット』とか、『ピートフェデラー』とか、『小嶋優子』と、最強の二人をくっつけて名乗れるようなもので、最強を超える最強、不世出のヒーローなんですわ。
 
 
8月にこの称号を両方揃える予定なので、もし完遂できたら、『羅王』ではなく、『U・A・羅王』と呼んでほしいですね。
 
 
De部 第二章、開幕します。
 
 
世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただけたことを感謝します。
 
引かぬ媚びぬ省みぬ!
 
我が生涯に一片の悔いなし!

De部でサブ4なフルマラソンの軌跡 Vol8


皆さんこんぬつわ、De部のFounder&CEO、主将の羅王です。人生観を変えた初フルマラソンから2ヶ月半。先日、ついに2回目のフルマラソンにてサブ4(4時間切り)を達成しました。一番速いわけではなかったけれど、もしかしたら一番重いサブ4ランナーかもしれないので、87kgのか弱い男児の感動と感謝の軌跡を記しておきたいと思います。
 
※主な登場人物
 
元帥:ランの師匠。ミケランジェロの白いダビデ像を黒に塗り直して、ハイシャイン仕上げにしたような御仁。税理士、IT、トライアスロンのスペシャリスト。人格者だが、自分よりフルマラソンを速く走る人間はキライ。ランクラブのメンバーをしきりに本業のトライアスロンに誘っているが、人格者なのに断られ続けている。極低周波ボイスなので、あまり遠くの人に話しかけるのは得意ではない。
 
熊:De部の共同経営者であり、ライバル。De部副主将なのに、自分よりはるかに小柄で細いヤツを風避けにしてハーフマラソンを走ろうとする。この例でお分かりの通り、たまに全く意味のない不合理なことに神経を費やして、勝手に疲れるクセがある。マスコット&マッチョの合わせ技で’マスコッチョ’を目指している。行動の原動力は全て嫉妬。
 
 
ハラル:スリム部所属。解脱系ランナー。見た目が相当早そうで、しかしなぜか実際はかなり遅い。ハートが異様に強い。
 
ブルー:無所属。解脱系ランナー。ハートに異様なほど波が立たない。
 
【あらすじ】
25kmを過ぎ、30kmを過ぎても、変わらぬペースを保つことができた俺。大言壮語と思われる87kgでのサブ4が、着々と近づいてきていた。
 

【30km~Goal】

ついに35km地点まで来た。あと7km。貯金はほんの数分だが、しかし確実にある!
 
よし。よし。
 
 
『De部でサブ4』・・・それは至極かつ甘美な響きを持つ。
 
所属するランクラブの中でも、何度も何度もバカにされた。嘲弄され、軽蔑され、侮蔑の視線を受けたことが幾度もある。
 
スリム部A『そんな身体で走れるわけないやんけ!アホちゃいます?』
 
スリム部B『ぶっちゃけ、羅王さん、視界に入ってないんですよね。』
 
スリム部C『氷河期なら役に立ちそうですけどね!邪魔ですね!』
 

元帥『無駄だ・・・』

 
 
元帥は、自身もDe部の一員であることを認めようとしてくださらない。あくまで顧問だと言い張る。が、紛れもないDe部だ。最強の大腿を持つ、黒いDe部だ。
 
 
俺はランクラブの中での最重量級のDe部の中でも最重量級の87kgで、20数人いるこの部で最も重い。極真空手をやるにはまずまずの体重なのだが、いかんせんマラソンに向いていないのだ。
 
だから、人権もないに等しい。皆が給食を食べるときに、一人便所で泣きながら食べているようなものだ。皆がハンバーグ定食を食べているときに、『おまえ、焼きそばの入ったメロンパン買ってこいよ』と言われてトボトボと歩いているようなものだ。人間というのは、異質なものを単に『異質なもの』と捉えずに、『自分より格下のSomething』と捉える傾向にあるようだ。
 
俺は精神的にも肉体的にも過酷な調練を課された日々を思い出しながら、今健全な状態で走れることに感謝しつつ、ゴールを目指すことにした。
 
 
 
それにしても、沿道の応援のなんとありがたいこと!ありがとうございます!ありがとうございます!ありがとうございます!
 
俺は、心の中で叫びながら、そしてその数十分の一ながら口にも実際出しつつ、ラスト7kmという『普段なんとも思わない距離』を走り続けた。幾人かとハイタッチをして、その人にも自分にも、自身がまだまだやれるということをアピールした。知らない人間が頑張る姿に本気でエールを送れるこの人たち、なんて素晴らしいんだ!しかも一人や二人ではない、数百人単位で応援してくれる。ちっ、目にハエが入っちまったぜ。。
 
 
 
フルマラソンを走っているときは無心になれるのかなと当初は思っていたが、実際は結構色々なことを考えることになる。仕事のこと、趣味のこと、応援してくれる人たちのこと。勿論脚のこと、穴のこと、お尻のこと、臀部のこと、括約筋のことも考える。
 
しかし、最後の最後に残るのは、決まってこんな思いだ。
 

『カッコイイダンナ、カッコイイパパでありたい』

 
 
大切なもの、大切なこと、そして大切な人を大切にしたい、そう思って今の仕事に転職したのが8年前。目指す方向に少なからぬ質と量において舵が切れた実感は確かにある。しかしまだまだだ。その『まだまだ』の理由の大半は、自分の弱さに起因するものだった。自分の脆さに起因するものだった。
 
だから俺は、自分自身を克服したいと思った。自分が思っている自分の限界、自分の臨界点を、ぶっ壊したいと思った。そのために今までやったこともなくて、恐らくはパンツの穴が破けるほどのチャレンジに身を投じることが必要だった。それが、フルマラソンだった。
 
そうして自分の限界を突破した先に、自分が目指す姿があるのではないか、俺はそんなことを考えていた。
 
 
当初の予定は全く狂うことなく、俺はここまで来た。あとたった数キロだ。眼前に立ちはだかる最後の二つの坂も、なんとかクリアした。周りは結構歩いていたが、この日の俺には矜持があった。
 
 
徐々に、しかし確実にゴールが近づいてくる。予定していた交通規制が突如解除されて、1分以上信号で待たされたけれど、全く慌てることはなかった。まだ時間は2分ほど貯金がある。脚もまだイケる。今日はスパートもしない、全力でも走らない、それが俺の今日の全力だからだ。
 
ゴールが近づいてきた。
 
俺は、仲間たちとの約束を果たせただろうか?家族との約束を果たせただろうか?自分自身との約束を果たせただろうか?大言壮語と思われた87kgDe部部長の行進が終わりに近づくにしたがって、俺は自問自答するようになった。
 
その自問に、心の中でYesを言えた瞬間、俺はゴールしていた。

 

3時間58分05秒

 
 
やった。やったんだ。。ついにやったんだ。。。
 
 
 
 

【Goal後】

俺はゴールして時計を止め、写真対策でゴールを決めたときのメッシやカカのように、キリスト教でもないのに天を仰ぎ、そして余韻に浸ることにした。そしてあることに気づいた。
 
『そうだ、あの方にご連絡奉らねば候・・・』
 
 
そう、元帥閣下である。俺のランはこの方に導かれることによって、ここまで来た。この方がいらっしゃらなかったら、俺のサブ4もDe部も今ここに存在しない。フルマラソンなんて、一生縁がなかったかもしれない。
 
 
早く連絡せねば・・・
 
 
俺はおもむろに携帯を取り出し、そして画面を見て驚いた。元帥からの着信がある!しかも留守電付きだ!二回も驚いてしまった。
 
そして留守電を聞いてさらに驚いた。
 

なにを言ってるのかわからない

 
 
 
元帥閣下は、もともと電話を極端にしない方である。どうやら戦時中の経験からか、諜報活動に異様に敏感なのである。盗聴の可能性を危惧されているらしく、ほとんどは直接の対面か、暗号対策を何重にも施したメールにてのコミュニケーションしかとらない。たまに頂く指令も、『始末しろ』とか『蟹の餌にしてやれ』といったごくごく短い文で本質を伝えてこられる。謦咳に接することになった当初、誤って電話をしてしまったときの、想像を絶するほど不機嫌な声は、今も忘れない。
 
その元帥閣下が留守電を残されている。しかし、なにを言っているのかわからない。現代式の電話機に慣れていらっしゃらないのか、はたまたチェロより低い極低周波ボイスだからか、全く聞き取れないのである。
 
俺は、聞き取れなかった留守電をさも聞き取れたかのように振舞いながら、元帥に電話をかけた。恐らくは衛星からの拡大映像で、俺のサブ4を察知してくださったのだろう。ようやくご報告ができる。そして電話がつながった。
 
 
『なんですか?』
 
また不機嫌な声でいらっしゃる。どうしよう。どうしよう。でもなんで、諜報部隊からの報告でサブ4を知っているはずなのにこんな不機嫌なんだろう?
 
少し話をしていると、どうやら俺が自己ベストを更新しながらもサブ4は達成出来なかったと、数字を扱う税理士なのに
 

数字の読み間違え

 
 
をしていたことが分かった。勿論、そんな指摘を上官にすることは出来ない。俺はできる限り遠回りをしながら元帥に事実の誤認を伝え、そして自身の達成に関する感謝を伝え、電話を切った。
 
『あー、おめでとうございます。。』
 
と褒めてはくださったが、やはり声が低すぎてあまり聞き取れなかった。元帥の支配下登録選手では、初マラソンからのサブ4は俺が一番乗りだ。きっと喜んでくださっているに違いない、と信じるしかなかった。
 
あとで確認したら、俺の事前の宣言に対する負け犬礼賛留守電だったようだ。
 
 
 
熊にも連絡をした。なんといっても、一番長い時間、辛苦をともにしてきた仲間だ。そしてDe部のCo-Founderとして、全国のDe部に勇気を与えたいとともに願う同志だ。俺は、しかし嫉妬される危険を、受容可能なリスクと断定して、熊に電話をかけた。
 
熊は変わっていた。以前とは明らかに変わっていた。以前だったら、数秒の沈黙のあとに軽く祝辞を述べたあと、強烈な嫉妬臭が漂ってくるほど狼狽していたはずだ。
 
今回は、素直に喜んでくれた。De部が4時間を切れたという歴史的事実に、未来への可能性を感じてくれたようだった。俺は、熊が今まで共に積み重ねてくれた日々に感謝した。
 
 
 
 
そして俺は、仲間を待つことにした。
 
 
俺より先にゴールしていたザッキー煮と抱き合って健闘を讃え合う。徐々にゴールしてきた他の仲間とも抱き合って健闘を讃え合う。皆、戦士の顔をしている。やはりこの瞬間は最高だ。自分がゴールした瞬間も最高だが、こうやって仲間と健闘を讃え合うのはもっと最高だ。
 
しばらくして、最後にゴールしてきたブルーを皆で讃える。ブルーはこの仲間の中で、最も長い時間戦い続けてきた勇者だ。本当に素晴らしい。
 
 
 
 
俺は、激しい身体の痛みと、心の中の充実感に満たされながら、疲労抜きのためにスクワットを50回してから会場を後にした。勝田全国マラソン、本当に温かい大会だった。
 
 
 
全てにありがとう。心から感謝します。
 
 
 
~続く~
 
 
世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただけたことを感謝します。
 
引かぬ媚びぬ省みぬ!
 
我が生涯に一片の悔いなし!

De部でサブ4なフルマラソンの軌跡 Vol7


皆さんこんぬつわ、De部のFounder&CEO、主将の羅王です。人生観を変えた初フルマラソンから2ヶ月半。先日、ついに2回目のフルマラソンにてサブ4(4時間切り)を達成しました。一番速いわけではなかったけれど、もしかしたら一番重いサブ4ランナーかもしれないので、87kgのか弱い男児の感動と感謝の軌跡を記しておきたいと思います。
 
※主な登場人物
 
元帥:ランの師匠。ミケランジェロの白いダビデ像を黒に塗り直して、ハイシャイン仕上げにしたような御仁。税理士、IT、トライアスロンのスペシャリスト。人格者だが、自分よりフルマラソンを速く走る人間はキライ。ランクラブのメンバーをしきりに本業のトライアスロンに誘っているが、人格者なのに断られ続けている。極低周波ボイスなので、あまり遠くの人に話しかけるのは得意ではない。
 
熊:De部の共同経営者であり、ライバル。De部副主将なのに、自分よりはるかに小柄で細いヤツを風避けにしてハーフマラソンを走ろうとする。この例でお分かりの通り、たまに全く意味のない不合理なことに神経を費やして、勝手に疲れるクセがある。マスコット&マッチョの合わせ技で’マスコッチョ’を目指している。行動の原動力は全て嫉妬。
 
小僧:スリム部のライバル。30歳になっても子供のような感じで、きっと40代になっても子供のような感じなのだろうと思う。爆発力が結構あり、継続力があまりない。終電が苦手で、基本的には乗り過ごして終点までたどり着くことが得意。ケンカっぱやいためすぐ勝負をふっかけてくるが、いつのまにかその勝負の存在自体がうやむやになっていることも多い。
 
ハラル:スリム部所属。解脱系ランナー。見た目が相当早そうで、しかしなぜか実際はかなり遅い。ハートが異様に強い。
 
ブルー:無所属。解脱系ランナー。ハートに異様なほど波が立たない。
 
【あらすじ】
ハーフまでの間に肛門の狼を倒すことに成功した俺、しかしフルマラソンはここからが勝負。果たして、口だけ野郎で終わるのか、それとも・・・
 

De部でサブ4なフルマラソンの軌跡 Vol6


皆さんこんぬつわ、De部のFounder&CEO、主将の羅王です。人生観を変えた初フルマラソンから2ヶ月半。先日、ついに2回目のフルマラソンにてサブ4(4時間切り)を達成しました。一番速いわけではなかったけれど、もしかしたら一番重いサブ4ランナーかもしれないので、87kgのか弱い男児の感動と感謝の軌跡を記しておきたいと思います。
 
※主な登場人物
 
元帥:ランの師匠。ミケランジェロの白いダビデ像を黒に塗り直して、ハイシャイン仕上げにしたような御仁。税理士、IT、トライアスロンのスペシャリスト。人格者だが、自分よりフルマラソンを速く走る人間はキライ。ランクラブのメンバーをしきりに本業のトライアスロンに誘っているが、人格者なのに断られ続けている。極低周波ボイスなので、あまり遠くの人に話しかけるのは得意ではない。
 
熊:De部の共同経営者であり、ライバル。De部副主将なのに、自分よりはるかに小柄で細いヤツを風避けにしてハーフマラソンを走ろうとする。この例でお分かりの通り、たまに全く意味のない不合理なことに神経を費やして、勝手に疲れるクセがある。マスコット&マッチョの合わせ技で’マスコッチョ’を目指している。行動の原動力は全て嫉妬。
 
 
 
【あらすじ】
ハラルとブルーのあまりの落ち着きぶりに愕然とする俺。なんだかんだで長くなってしまったので、レース本ちゃんの話はここから二つのエントリにて締めることにする。本題みじかっ!
 
 

【賽は投げられた】

マラソンというのは少し奇妙なスポーツで、一般の目からすると速くなれば速くなるほど、ウェアがどんどん気持ち悪くなっていく。
 
確かに最後は空気抵抗との戦いとはいえ、なぜインテルやミランのようなカッコイイユニフォームではなく、あんな切れ込みの入ったパンツから生える見たくもない太腿や、過度なノースリーブで男の二の腕を晒すのが一流選手の間で流行っているのだろう?
 
俺はそんな一流選手たちを遠目に見ながら、自分自身はFの最後尾からスタートすることとなった。
 
初マラソンでもそうだったが、一部のエリートランナー以外は、そもそもスタートゲートをくぐるまでに15分~20分かかる。今回も応援が多く、勝田の温かい雰囲気がとてもありがたい。さぁ、パドックが開いて出走だ。賽は投げられた。行けるかサブ4、行くぞサブ4。
 
 
 

【スタート~10km】

しつこいようだが、俺は左膝を怪我している。年始に走った30km、次の日に走った20kmで、完全に膝はアウトになった。痛みを我慢してい走らざるを得なかった。
 
フルマラソンは我慢のスポーツである。そして我慢はスキルである。『我慢強い』、『我慢弱い』という表現はあるが、『我慢が上手い』、『我慢が下手』という表現はあまり聞かない。
 
しかし我慢というものの性質をよくよく考えてみると、本当の意味では先天的に我慢強い人、弱い人は存在せず、それが上手いか下手かしか存在しないのではないかと俺は考えている。つまり後天的に鍛えることが可能な能力なのだ。
 
空手でもそうだが、人間の耐久力なんてのは多少の幅はあれど大体決まっている。蹴られれば痛い。あるラインを越えると内部で出血し、青あざになる。それが過ぎると、一定期間足を引きずるハメになる。それも過ぎると筋肉が断裂し、さらにひどければ骨折する。
 
一般人は、軽い下段蹴りを食らっただけで悶絶する。俺も空手を始めた当初はそうだった。が、茶帯や黒帯になると、一般人が悶絶するその数倍の威力の蹴りを何発も何発も食らって、そして平然としている。
 
空手の稽古をしっかりやっているから痛みが少ない、というわけではない。痛みの総量は決して一般人のそれと変わらない。ただ、脚に受けたその痛みが中枢神経に登っていく過程で、痛みを受け流したり減殺したり転嫁したりする術を豊富に持っているだけなのだ。
 
これを、『我慢が上手い』という。
 
 
マラソンに話しを戻すと、この『我慢が上手いか否か』が、マラソンの成否を分けるといっても過言ではない。100m走ではないため、全力で走るわけにはいかない。10km走ではないため、長距離を走れるギリギリのスピードで走るわけにもいかない。20km走ではないため、ハーフの距離で完全に出し切るというわけにはいかない。
 
上手く我慢することが必要なのだ。
 
闘いは42.195kmである。この膝を抱えての闘いである。俺は細心の注意を払って、サブ4を達成できるほんとに最低限のペースよりも、さらに遅いペースで走り出すことにした。これも一種の我慢だ。
 
そうはいっても走れる喜びに心を満たし、応援してくれる人たちに感謝の気持ちをぶつけながら、俺は序盤の10kmをまず無難といってよい程度に、走ることができた。
 
 
 

【10km~ハーフ21km】

さて、心配していたOPPであるが、結論からいってしまうと、前回が3度のOPP大戦に悩まされたのと異なり、今回は『NOP』で乗り越えることができた。経済用語なので当然みんな知ってると思うが、
 

NON

 

ONAKA

 

PANIC

 
の略である。
 
 
組織にはガバナンスが利いている方がよろしい。筋組織にもガバナンスが利いている方がよろしい。
 
『テーピングとドーピング作戦』を発動させ、レース前に括約筋の双璧(内括約筋、外括約筋)を完璧に統制するドラッグを用量の倍ぶち込んでいたため、俺の臀部は完璧なガバナンスが利いていた。そして幸運なことに、それはゴールまで続くこととなった。
 
肛門の狼は、違法量のドラッグによって、簡単に倒せることが分かった。なんだ、案外簡単じゃん。
 
 
10kmの地点では、サブ4に及ばない程度のタイムだった。疲労はほどほど。ここまではキロ6分を少し切るぐらいのペースだった。飛ばすことはできなくはないが、1kmごとに10秒縮めればいいやと判断し、キロ5分半ほどのペースで安定させることにした。今の俺は、この程度のペースなら、全く息が切れることはない。
 
人は多くの場合、高い目標に対してはホームランを狙ってしまう。あるいは高すぎる目標に対しては諦めてしまう。10kgのデカイ牛肉の塊が目の前にドンと置いてあると、丸ごと食べるか、無理と判断するかいずれかしかないのだ。一切れずつ切り取って、食べやすいサイズにして焼いて焼肉のタレをかけて野菜とともに食べるのを30回やれば制覇できる、とは、なかなか考えられない。
 
マラソンもそれと同じで、4時間も5時間も走るからといって、どこかで30分とか1時間無理やり縮めることなんて出来ない。そんなことはわかりきっているのに、人はどこかで大幅なショートカットをしてタイムを追求しようとする。
 
でもそんなことは、1日の数分の1に及ぶ長時間動き続けなければならないマラソンにおいては、実際問題不可能だ。
 
できるのは、目標タイムに対して、1kmごとに何秒縮めるのか、ただそれだけだ。単純計算でそれを42kmぶん続けることができれば、目標とするタイムのすぐ近くまでたどり着くことができる。
 
何事も、『因数分解』が必要なのだ。10kgのステーキを1口で食べることなんて、誰にもできない。
 
 
俺はそんなことを考えながら、ようやくハーフの地点まで距離を伸ばすことはできた。ここまでのタイムのトータルを倍しても、サブ4は達成できない。
 
ただ、5kmまで抑え目で、その後はサブ4を上回るペースでここまで負債を返して来られたので、このままいければギリギリ達成できそうだ。
 
まだたったの半分。そして、ここからが地獄の始まりだ。
 
今までは前座に過ぎない。スラムダンクで言えば、まだ三浦台附属の村雨を倒したばかりだ。これから、翔陽や陵南、海南大附属が出てくることだろう。
 
 
~続く~
 
 
世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただけたことを感謝します。
 
引かぬ媚びぬ省みぬ!
 
我が生涯に一片の悔いなし!

De部でサブ4なフルマラソンの軌跡 Vol5


皆さんこんぬつわ、De部のFounder&CEO、主将の羅王です。人生観を変えた初フルマラソンから2ヶ月半。先日、ついに2回目のフルマラソンにてサブ4(4時間切り)を達成しました。一番速いわけではなかったけれど、もしかしたら一番重いサブ4ランナーかもしれないので、87kgのか弱い男児の感動と感謝の軌跡を記しておきたいと思います。
 
※主な登場人物
 
元帥:ランの師匠。ミケランジェロの白いダビデ像を黒に塗り直して、ハイシャイン仕上げにしたような御仁。税理士、IT、トライアスロンのスペシャリスト。人格者だが、自分よりフルマラソンを速く走る人間はキライ。ランクラブのメンバーをしきりに本業のトライアスロンに誘っているが、人格者なのに断られ続けている。極低周波ボイスなので、あまり遠くの人に話しかけるのは得意ではない。
 
熊:De部の共同経営者であり、ライバル。De部副主将なのに、自分よりはるかに小柄で細いヤツを風避けにしてハーフマラソンを走ろうとする。この例でお分かりの通り、たまに全く意味のない不合理なことに神経を費やして、勝手に疲れるクセがある。マスコット&マッチョの合わせ技で’マスコッチョ’を目指している。行動の原動力は全て嫉妬。
 
ハラル:スリム部所属。以下文中にて説明
 
ブルー:無所属。以下文中にて説明
 
Jo仙人:仙人部所属。見た目が仙人、中身も仙人。靄の漂う中国山間部や、マチュピチュあたりに住んでそうだが普通にマンション住まい。筋斗雲に乗れそうな出で立ちだが、普段は自転車通勤している。フルマラソンサブ4はもとより、100kmウルトラマラソンも完走する求道者。
 
 
 
【あらすじ】
会場に着くなり、激混みのトイレに別れを告げて、颯爽とコンティンジェンシープランに移行した俺。さすが俺。あとは出走を待つのみとなった。
 
 

【異様に落ち着くハラルとブルー】

会場に着いて、今回一緒に走る仲間と合流した。そこに、’ハラル’と’ブルー’と俺が密かに呼んでいる二人もいた。
 
CIAと同じで、我々は機密性や情報の秘匿性を保つために、互いをコードネームで呼ぶことがある。元帥とか熊というのも、本来はそのエージェントの身元を隠すための呼び名だ。
 
また、共通点のほとんどない年齢、仕事、性格ともに多様な人間の集まりであるので、ある程度のカテゴライズをするためにも、『De部』『スリム部』といった名称で区分することもある。
 
ハラルはそんな中で言うと、スリム部に所属している。ウェアを着ていると相当速そうだ。ブルーはDe部でもスリム部でもないので、『どちらでもない部』になってしまっている数少ない男だ。ちなみに俺はこの二人を、『解脱系』という新しいカテゴリーにて、タグ付けしている。
 
もともとはといえば、俺の師匠の一人であるJo仙人が、一人100kmウルトラマラソンを完走したり、いつもどこか宙空に浮いて現世を見下ろしているかのような常人離れした存在感を発していたために、『仙人はやっぱ解脱してますなぁ』と世間話で言われるようになったのが始まりだった。『解脱』という単語が、仲間内で歴史上初めて使用されたのはこのJo仙人についての会話の時だと言われている。
 
確かにJo仙人は解脱している。もしゴールド聖闘士の乙女座のシャカの後継者がいたとしたら、このJo仙人しかいないであろう。アテナエクスクラメーションも完璧だ。
 
が、俺は気づいていた。姿形属性は違えど、Jo仙人のみならず、ハラルもブルーも同じ解脱系に属するのではないかってことに。
 
 

【ハラルとブルー】

この三人、共通しているのは、何らかの事情で世間と隔絶された世界に心を住まわせているということだ。
 
Jo仙人は、我々のチームにジョインする前から別格だった。数々の海外のフルマラソンを完走し、いつのまにか100kmウルトラマラソンも走っていた。さみしがり屋の俺からすると想像もつかないが、それを誰に相談することもなくたった一人で申し込み、たった一人で完走してくるのだ。求道者然とした見た目も相まって、最初に解脱したお方だと認識している。
 
ハラルはハートがとにかく強い。人はとかく、『ちゃんとしなきゃ、カッコ悪いところ見せないようにしなきゃ』と大人になるにつれ、羞恥心が可能性の追究を上回りがちだ。要はチャレンジしなくなるのだ。しかし、ハラルは全くもってそうではない。アンタッチャブルのザキヤマが、広げるだけ広げた話に突然自らジャーマンスープレックスをかまして全て投げ飛ばしてしまい、他の芸人たちが唖然としてる間に次の流れを勝手に作り上げていくように、ハラルもまた、ブログでそういうことをよくやる。俺は過去に何度も何度も、ハラルに驚かされた。なぜ『ハラル』なのかは、直接会う機会があれば、俺に聞いてもらいたい。心の強さが解脱気味なのだ、この男は。
 
ブルーはとにかく無欲だ。30万もかけて参加したセミナーの同期なのだが、そういうところに来るヤツというのは、多かれ少なかれ貪欲だというイメージを持っていた。しかしブルーは違う。いつも堂々としていて、そしていつも無欲だ。なにかにがっついたところを見たことがない。まるで、水と光があれば生きていけるピッコロのように、どうやら欲望という名のおなかが空かないらしい。欲望にまみれた世間から、完全に解脱しているようだ。ところでなぜブルーなのかというと、一度だけみんなで俗世間的なシモネタを話していたときに、ふとブルーが、『いやぁ、僕はどちらかというと外ですね』と曰わったことがあった。それでその時から、彼は自身の意図に反して、『ブルー』と呼ばれるようになった。戦隊モノなのではなく、変態モノなのである、色ではなく、場所を定義していることに注意されたい。
 
 
今回はJo仙人は参加されておらず、解脱系を代表する残り二者が参戦となったが。しかし、この二人、初マラソンにも関わらず、異様に落ち着いている。初戦を思い出すと恥ずかしくなるぐらい、俺は装備やトイレの位置やコンディションについて右往左往していた記憶がある。それなのにコイツラはなんだ。完全に出走前から解脱してるじゃないか!?
 
聞けばハラルは年末年始に走りすぎて怪我をしており、逆にブルーは冗談抜きに全く走っていないまま当日を迎えたらしい。なのにそこまで落ち着けるものなのか?なんてスゴイんだ解脱系!?
 
出走する6人全員で完走と目標の達成を誓い合い、そして俺は、パドックへ向かった。
 
着々と時間は過ぎ、とうとう出走の時間となった。
 
 
~続く~
 
 
世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただけたことを感謝します。
 
引かぬ媚びぬ省みぬ!
 
我が生涯に一片の悔いなし!

De部でサブ4なフルマラソンの軌跡 Vol4


皆さんこんぬつわ、De部のFounder&CEO、主将の羅王です。人生観を変えた初フルマラソンから2ヶ月半。先日、ついに2回目のフルマラソンにてサブ4(4時間切り)を達成しました。一番速いわけではなかったけれど、もしかしたら一番重いサブ4ランナーかもしれないので、87kgのか弱い男児の感動と感謝の軌跡を記しておきたいと思います。
 
※主な登場人物
 
元帥:ランの師匠。ミケランジェロの白いダビデ像を黒に塗り直して、ハイシャイン仕上げにしたような御仁。税理士、IT、トライアスロンのスペシャリスト。人格者だが、自分よりフルマラソンを速く走る人間はキライ。ランクラブのメンバーをしきりに本業のトライアスロンに誘っているが、人格者なのに断られ続けている。極低周波ボイスなので、あまり遠くの人に話しかけるのは得意ではない。
 
熊:De部の共同経営者であり、ライバル。De部副主将なのに、自分よりはるかに小柄で細いヤツを風避けにしてハーフマラソンを走ろうとする。この例でお分かりの通り、たまに全く意味のない不合理なことに神経を費やして、勝手に疲れるクセがある。マスコット&マッチョの合わせ技で’マスコッチョ’を目指している。行動の原動力は全て嫉妬。
 
小僧:スリム部のライバル。30歳になっても子供のような感じで、きっと40代になっても子供のような感じなのだろうと思う。爆発力が結構あり、継続力があまりない。終電が苦手で、基本的には乗り過ごして終点までたどり着くことが得意。ケンカっぱやいためすぐ勝負をふっかけてくるが、いつのまにかその勝負の存在自体がうやむやになっていることも多い。
 
ハラル:スリム部所属。以下文中にて説明
 
ブルー:無所属。以下文中にて説明
 
 
【あらすじ】
諦めることを諦めて、戦うことを決めた俺。前門の虎、中門の龍、そして肛門の狼をまとめてうっちゃるために、俺はある作戦を発動することにした。そして、戦場へたどり着いた。

【レース会場に到着】

勝田駅についた。会場までは徒歩10分程度。ザッキー煮と談笑しながら、俺はフィールドの王様の中田英寿ばりに視野広く、ピットインできる場所を探すことを怠らなかった。アナリストとしてOPPに勝つには、質より量を追い求めるしかない。つまりできるだけ多くの回数、本番までにトイレに駆け込んでおきたい。
 
が、ぜんぜんない。あるにはあるがとんでもなく並んでる。このままでは間に合わない。
 
ゼロ秒思考を身につける中途過程である2秒思考ぐらいは身につけている俺にとって、用意していたコンティンジェンシープランに推移することは、大して難しいことではなかった。これも前回の初マラソンで学んだことだ。
 
そういえば、そんなこんなで多少のアクシデントはありながらも、昔小僧が言っていたことを俺は思い出していた。
 
『いやぁ、1回できたら次は10倍早くできますよ!』
 
 

【ためになった小僧の話】

『いやぁ、1回できたら次は10倍早くできますよ!』
 
なんのことを言っているかというと、彼は実は結構スゴイヤツなのであるが、過去の偉業を振り返っての発言である。
 
小僧は2年前、被災地を元気にすべく、20代でモノ、カネ、ヒト、経験という全てがないなか、東北にてボランティアフェスタをいきなり主催することに決め、そして実際に主催した。
 
突撃体当たりで東北に行き、突撃体当たりでレコード会社の社長を口説き、七転八倒、七転び八起き、四苦八苦しながら、いつの間にか集まってきた多くの仲間とともに、なんとか1000人規模のフェスを開催するに至ったのだ。
 
本当の本当にゼロから思いつきで、ただただ東北の力になりたいということで始めたこのフェス、小僧の人生を大きく変えるに至った。
 
当然、過程はめちゃくちゃだったらしい。なんせ何も分からない。誰も知らない。どうしてもいいかもわからない。が、小僧はなんとかそれをこなした。いや、こなさざるを得なかった。多くの失敗の中から極小粒の成功の種をつかみとり、そしてそれを発芽させて育てていったのである。
 
それだけ大変な思いをしたフェス開催の話を聞いて感動した俺は、小僧に聞いてみた。『もう1回やれって言われたらどれぐらいで出来そう?』
 
その答えが先ほどのこれである。
 
『いやぁ、1回できたら次は10倍早くできますよ!』
 
 
・・・そう、1回できたものは10倍早くできるのである。1/10の労力で実現可能なのである。確かに初フルマラソンの時、何もかもが初めてで、俺はいろんなことに面食らった。
 
会場のトイレに異様なほど人が並んでいて、しかもそれを朝まで生テレビのときの田原総一郎みたいにものすごいキビキビと捌く係員の方の姿に面食らった。
 
トイレが全て和式で、帰国子女もどきで洋式様式にしか順応できていない俺を拒絶しているとしか思えない会場の気配りのなさに面食らった。
 
前のグループに行けば行くほど短パンが短くなっていって、最後は履いているのかいないのかもわからないような、ちょっとそれ意味あるの?な極小ウェアに身を包む人が多いのに面食らった。
 
OPP傾向が強いのは知っていたが、本番出走中も含め3回もOPPに見舞われる自分の情けない身体にも面食らった。
 
 
そう、いろんなことに面食らったものである。
 
が、今回はそれを全て俺は知っている。身体で知っている。だから、うろたえることは微塵もなかった。
 
異様に並ぶトイレを前に、俺は頭の中の引き出しから颯爽とコンティンジェンシープランを取り出し、そして勝利のために大本営の幕僚総監に据えた。
 
10倍のスピードで決断し、迷いや面くらいによる精神的疲弊を1/10に抑えることができた。
 
 

そうだ、テーピングとドーピングだ!

 
俺は、OPP防止のための違法ドラッグを用量の倍ぶちこみ、禁断症状に震える身体に鞭打ちながら、本番を迎えることにした。
 
会場には、’ハラル’や’ブルー’の異名を持つ仲間が俺の到着を待っていた。。。
 
 
~続く~
 
 
世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただけたことを感謝します。
 
引かぬ媚びぬ省みぬ!
 
我が生涯に一片の悔いなし!

ぐったりしたはなし


こんぬつわ、文豪です。
 
今日はいつもブログを楽しみにしてくれているみんなに、一言謝りたい。実はこの数日、ブログが更新出来てなかった。連絡も遅くなりがちだったかもしれない。なんでかって?
 
 

ずっとぐったりしてたんだ。。。

 
 
なぜずっとぐったりしてたかって?そりゃあ、疲れたからですよ、ダンナ。