シンガポールすごいっす


シンガポールに来ています。会社の招待旅行で、なんだかんだと毎年必死こいてますが8回目。来年は無理だろう、来年は無理だろうと思いながら、いつの間にか入賞しないことがあり得ないというところまで来てしまいました。

明日は表彰式です。毎年家族ごと表彰してくれるので、ありがたい限り。

いくつか、シンガポールについて驚いたことについて。

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ホルモンが出た話


先日、仲良くさせていただいてる医師のお客様と半年ぶりにお会いしたんですが、その半年ぶりに会った開口一番大声で、

『ら、羅王さん、大変です!どうなってるんですか!?身体からホルモンが立ち上ってますよ!?妊娠するかと思いました!』

と、ひどいことを言われたんです。

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『たった半年でアイアンマン』その8〜第3戦宮崎シーガイアトライアスロン〜


2014年2月にド初心者から始まり、半年後の8月にアイアンマン完走を目指す『ポセイ丼プロジェクト』。第3戦は、元帥閣下の故郷、宮崎のシーガイアトライアスロンとなった。

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レース結果概要

スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmのオリンピックディスタンスで、コースはほぼフラット。タイムが出やすい大会ということでかなり鼻息荒く臨むこととなった。

結果、2時間50分47秒で自己ベスト更新(オリンピックディスタンス2戦中1位)

スイム:32分43秒(235位)→思ったより遅かった。
バイク:79分47秒(125位)→思ったよりだいぶ遅かった。
ラン:58分18秒(264位)→崩壊。今回の戦犯。
OPP:盟友『ストッパ』を2錠投入するも前日の肉とバームクーヘンの食べ過ぎか怒濤の勢いを止められず3分30秒(1位)→もはやどの製薬メーカーを信じていいのか分からない。

総合191位

33度の灼熱の中を戦い抜き、多少の進歩は実感したけれど、気分はこんな感じ。めくれたお腹を直す気力もない。

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それもそのはず、いくら自己ベストとはいえ、掲げていた目標は2時間30分切り。かなりストレッチな目標だったとはいえここまで惨敗するとは思ってもいなかった。

『男の子なら2時間30分ぐらい切らないと、トライアスリートとして認められないわよ』とアイアンレディの姉さん’sにハッパをかけられてから目標にしていたタイムだったけれど、無惨にもこっぱみじんこに砕け散ってしまった。

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人生初、宮崎上陸

今回の戦場はラン、トライアスロン、PCスキル、ブログ、効率化、やや好き嫌い多め&お菓子多めの人生の師匠である元帥閣下のご生誕の地、宮崎。福岡、大分、熊本は行ったことがあるけれど、長崎、鹿児島、そして今回の宮崎は初めて。

到着と同時にヤシの木が茂る幅の広めの道路が目に入り、南国気分。元帥のお父上であられる大元帥に恐悦至極なことに空港まで出迎えていただき、一路、元帥の邸宅に向かった。

大元帥、そしてご母堂様に最敬礼でご挨拶をし、一路、有名鉄板焼き店、『みやちく』へ。今まで見た中で一番バカデカい牛が出迎えてくれた。黒王号の牛版だ。

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宮崎牛を堪能した後、説明会会場へ赴き、一通りの登録や買い物を済ませる。毎度思うが、ボランティアでやってくれている男女の高校生たちの対応が素晴らしい。俺が高校生のときには、人が汗をかいている姿を応援するなんて、考えたこともなかった。

夜は宮崎鶏を堪能したあと、邸宅にて大元帥、ご母堂様から元帥の歴史について講義を受ける。温かいご家庭で蝶よ花よ筋肉よと寵愛を受けてこられた様が分かり、一段と忠誠心が湧いた。結婚式で二人の馴れ初めビデオを見ると、全然知らない主役の相手方(俺が新郎側だとすると、披露宴で初めて見ることになる新婦)に対して好印象を抱いたりするアレである。人は、人の現在に対してではなく、むしろ過去に興味を持つ。

『元帥のこういう太ももはいつからですか?もしかして生まれたときからですか?』と勇気をもってお聞きしてみたが、やはり生まれたときは細くて白くて可愛かったようだ。

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その日は家族団らんの温かい雰囲気に包まれながら、早めに就寝して戦いに備えた。元帥ファミリーに感謝感激雨嵐。ありがとうございました!

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レース当日

トライアスロンも3戦目になると、当初あたふたとしていた準備のすべてが、ある程度時間を短縮して出来るようになる。いっぱしのトライアスリートになってきたのだろうか。

今回は今まであまりこだわっていなかったトランジットの時間を最小化し、タイムを追求する予定なのでしっかりと準備をする。たべっこローディングも欠かさない。

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レース前に恒例となった一枚。毎度毎度、どれだけレースを重ねようと、特に海では常に死の危険がある。口には出さないが、最悪最後の写真になるかもなと思いながらパシャリ。みんな細身で色白で不安げな顔をしてるのが見てとれると思う。

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トランジション(着替え)エリアのバイクにボトルや備品を設置し、腕に番号を振ってもらい、アンクルバンドを受け取り、試泳をしてスタートに備えた。

 

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目標とこだわりについて

今回の目標タイムは、ズバリ一つの登竜門と言われる2時間30分切り。フルマラソンで言ったら3時間半切りぐらいの価値はあるだろうか。とりあえず数人の変態を除いて、周りでこれを達成している人はいない。

目標は皆さんが思ってるのの10倍大事です。目標が変わると、全てが変わります。

こう言っていたのは、ドイツW杯前の岡ちゃんこと岡田監督だっただろうか。今回、この意味がすごくよく分かった。スルーっと心にしみ込んできた感じ。

過去2戦は、とにかく完走が目標だった。というかその前に生き残ることが目標だった。海で溺れず、バイクで脚を使い過ぎず、ランでは普通に走れること。その程度しか考えていなかった。トランジット(着替え)に関しては休憩所ぐらいにしか思っていなかった。3時間切り『ぐらい』はしたいという感じだった。

ところが今回は、2時間半切りが目標となった。

これは、『田町で電車を降りてどっかで旨いラーメンが食べたい』という程度の漠とした目標が、『田町で10:20分に電車を降りて慶応の学生の2限が始まった直後に列が減ったのを見計らってラーメン二郎に並んで小豚ダブルを食べたい。』というかなり具体性を帯びたものに変わったのと同義だ。

初戦で2時間52分だったタイムをあと22分強縮めるには、何をどうすれば良いか。現存兵力を鑑みながら、分単位、秒単位で考えて詰めていく。

畢竟、休憩程度に考えていたトランジションの考え方にも手が入る。前回は溺れ死ななかったことに安堵するあまり、トランジションエリアでは座り込んでしまい、しばらく立てなかった。ウェットスーツも簡単には脱げず、水を飲んで頭を洗って、なんならリンスとブローまでしそうな勢いだった。今回はそれはなしだ。

スイム30分、バイク70分、トランジション5分(スイム→バイク、バイク→ラン)、ラン50分で155分。これでも目一杯なのにあと5分が縮まらない。頭を悩ませた末、あと1分強ずつ、それぞれから削りとっていって、なんだかんだかなり無理矢理な2時間半切りプランが出来た。

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今までは、30秒とか1分とか、『んなもんどっちでも一緒やん』と思っていた。しかし、タイムを追求し始めると、途端にそこにこだわっている自分がいた。

断言出来るが、次のようなことは多分真実だ。

『それ』を大雑把にしているということは、自分が『それ』を大切にはしていないということを証明している。

時間を大切にする人は1時間2時間どころか分単位で時間にこだわるだろうし、お金を大切にする人は、きっと1円でも大事にすると思う。子供が大事であれば、その教育プランに深く興味を持つことは、当然のことだ。自分の人生を大切にしたいのであれば、自分をどう成長させ、どう健康を保ち、どう長所を伸ばしどう弱点を克服すべきかを真剣に考えているはず。

昔、ある刑事事件の犯人像を聞かれた刑事さんが、『犯人は20代〜40代、もしくは50代〜60代』とインタビューに応えていた映像があったが、それはつまり、何も調べてませんということと同義なのだ。

ちなみに元帥は分単位どころか秒単位で仕事をしている。半端ない。(ライバルの熊と話をするときも時計をチラチラ見ているという噂もあるが、あくまで噂だ。)

目標を明確に設定したことによって、俺が大切にする時間の単位は、どんどん細かくなってきていた。制限時間が長いウルトラマラソンなどではあまりない感覚だ。

目標は、全てを変える。

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スイムとバイクとラン

レースの振り返りについては、過去に散々やってきたので今回は簡単なおさらいにしておこうと思う。

まずスイム。これはやられた。誰に?海の豚に。

俺が泳ぐ先に常にいて、猛烈なバタ足で視界を閉ざしてきて、横に並んだ途端にフットサルでは禁止されているはずのショルダーチャージをしてきて、俺を自身の身体とコースロープで3回ほど挟み込んだヤツがいた。

De部主将の俺よりもDe部らしく、押してもビクともしない。まるで海の豚だった。続けて書くと海豚(イルカ)となり可愛らしくなってしまうが、そうではなく海の豚、シーピッグ。

おかげで数度パニックになって溺れそうになった俺は、30分という目標タイムを3分下回る結果しか出すことが出来なかった。みやじまトライアスロンの2.5kmより1kmも短いのに、ずっと疲れた気がした。

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次にバイク。

シーピッグとの戦いの疲労からか、開始早々脚が重い。どフラットなコースなのでタイムを狙うには好都合なのだが、重い脚はいつまでも重いままでなかなかスピードに乗れない。加えていきなり降ってきたスコールと、強烈な向かい風にやられてだいぶ消耗。

結局、バイクはまだ地力が足りなかった。目標タイムより10分遅れ。

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最後にラン。この日は33度だったためか、暑さには強いはずなのになんだかくらくらする。柴又ウルトラ100kmでも30度オーバーの中を14時間走り通したが、それはスピードを要求されないレースだったから出来たことのよう。今回はそれなりにスプリント力が必要なレースだったためか、暑さが一気に堪えた。

そして暑さが堪えた俺の腹は、要らぬ質問をバイクに乗っているときから発し始めた。

『ドンデ・エスタ・エル・バニョ??』

一緒にレースに参加した元帥のことよりも、最近急激にライバル化したK兄さんのことよりも、とにかくトイレの場所が気になる。前日に大食いしたバームクーヘンがここで効いてきたのか。

結果、ラン開始後すぐに密室に駆け込む。ここで3分半のロス。しまった、トランジションが俺の場合は3つめがあることを忘れていた。痛恨のミス。

そしてその後のランも最悪。こんなに歩きたくなった10kmは初めて。脚が全く前に進まない。エイドを通り過ぎようと思ってもつい止まって休んでしまう。

もう少し頑張ろうといういつもの気力が湧いてこない。そうか、これが暑さか。

結局、ランだけで58分もかかってゴール。戦犯間違いなし。

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それでも、なんとかゴール。目標には遠く及ばなかったけれど、よく考えたら命からがら戻ってくるのが精一杯だった4月から見れば、タイムを意識するようになっただけでもめっけもんだし成長だ。

ゴール直後はそんなことは考えられず、ただただうなだれるばかりだった。それでこんな感じに。

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ま、続々とゴールしてくる仲間を迎えて生還を祝いハグするのはそれでも最高の気分。二度とやるかと思っていた自分はやはりどこかへ行ってしまって、またやってやるといつの間にか決意している自分がいた。

次はついに今年のハイライト、8月の洞爺湖アイアンマン。戦いはあとたったの1ヶ月後。一体どうなることやら。初心者がアイアンマンになることは、果たして可能なのでしょうか。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

引かぬ媚びぬ省みぬ!

我が生涯に一片の悔いなし!

 

 

『たった半年でアイアンマン』その7〜続続続・第2戦みやじまトライアスロン2014〜


初体験の2.5kmのスイムを無事終え、初体験の激坂2.0を瀕死の状態で終え、なんとかランまでたどり着いた俺。

しかし、あとはラクできると思った俺が間違っていた。

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のぼりざか、くだりざか、まさか

完璧に見えたみやじまトライアスロンのエイドにも、強いて言えば一つだけ穴、というか改善してほしい点があったような気がする。

それは、エイドの『飲み物の順番』である。

大抵のエイドでは手前から、水→スポーツドリンク→コーラ

となっていた。

これだと、俺の飲む順番も、水→スポーツドリンク→コーラ、となる。それも毎回。

するとどうなるか?最後がコーラで終わり、すっきりしゅわしゅわに恍惚としながら出発したのもつかの間、あっという間に喉が渇く。

そうしてたどり着いた次のエイドでは、まず乾いた喉に水を流し込み、次により喉越しの良いスポーツドリンクを飲んで、最後にすっきりすべくコーラを飲んでしまう。

コーラは少量であればカフェイン効果で覚醒し、疲れた身体にドーピングが出来るのだが、この流れだと際限なく飲んでしまう。分かっているけど止められない。この日は約30度。たぶんコーラだけで1Lぐらい飲んだだろうか。

結果どうなったか?

2PPである。因数分解すると、2回×OPP。直前に大量に飲んだストッパ様も、俺の肛門を閉め切るには至らなかった。このせいで18分ぐらいのロス。

人生に三つある坂とは、このレースですべて直面することになった。ストッパには全幅の信頼を置いていたのに、これでまた招集するメンバーを考えなければならない。国産か海外組か。

俺の尻にカテナチオをかけられるのは、一体どのメーカーだろうか。

人生にはのぼりざかとくだりざかとまさかがある。

ストッパ2錠で止められなかったコーラの残党の勢いは、俺をまさかに突き落とした。

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素敵過ぎるジモティたち

2回目のOPPでは、なんと民家にお邪魔することになった。道ばたで応援しまくっていたじいちゃんに、顔を引きつらせながら『御手洗を貸してください!』と頼み込んだら、『いいよ!おいで!』と快諾。

こんな汗まみれのどこから来たか分からない華奢な紳士を迎え入れてくれる地元の人たち、素敵過ぎる。家にはそのじいちゃんの奥さんと思われるばあちゃんがいて、突然押し掛けてきた珍客に怯えていた。ごめん、ばあちゃん。

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あと気になったのは、やたらかかしが多かったこと。道ばたで応援してくれてる人が沢山いる!と思ったら、10体ぐらいへのへのもへじのかかしが並んでいたことがあった。それも複数回。

応援したいけど人数が足りない!ということで設置してくれたんだろうけど、かかしを導入してまで応援してくれる地元の人たち、素敵過ぎる。

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相変わらず子供たちの応援がスゴい。バイクに比べてスピードの落ちるランだからこそ、そのありがたみがよくよく分かる。

5歳以下の子は、たぶん親に言われてがんばれー!って言ってくれてるんだと思う。これが6歳を超える子になると、自分の意思も少し入った応援をしてくれてるように見える。普段エラそうに余裕ぶっこいてなんでも知ってる顔してる大人が、汗ダラダラで顔を引きつらせて死にそうになりながら頑張ってる姿は、何かしら響くところがあるのかもしれない。

俺はバイクで終わりだと思った激坂がランでも続くことに辟易し、sometimesというよりはoftenな感じで歩いてしまったが、それでも子供たちが声を張り上げてくれるエリアでは、決して歩かなかった。

子供がいないところではばっちり歩いたし、メッキまみれの走りだったけど、とにかく子供が視界に入ってるうちは絶対に歩かなかった。

思うに、大人は常に、実力じゃなくてもいいから子供にはかっこいい姿を見せる必要があるんじゃないかと。大きくなったらそんなのが一時のハリボテであったことは、きっと子供たちも気づくだろう。

それでも、子供の頃に見る大人の姿ってのは、すごく大事だ。大人であれば誰も彼もが偉大に見えた経験は、きっと皆にあるはずだ。大きな夢も小さな夢も、それを叶えた人の脳裏には、子供の頃に見た大人の姿って、きっと焼き付いていてそれが指針なり北極星になってると思う。

てなわけで、俺は完全ハリボテを自覚した上で、子供たちの前ではものすごくカッコいい走りを展開した。子供たち、もう大喜び。

ありがとう。

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いろいろあって、そしてゴールへ

上りはひたすら歩き走りを繰り返し、下りは極力スピードを上げる。『あと何km?』と聞いても三人に聞いたら三通りの答えが返ってくるなか、一歩一歩脚を前に進めていく。

途中、前回の伊豆大島トライアスロン(※暴風雨で大島まで行ったのに中止。)で出逢った『総統閣下』に歩いているところを見られてしまった。総統閣下は、経営者であるせいか高らかに笑いながらどぎつい軍令を発せられるのが特徴の御大。

『走れ、二等兵!』

その場で直立不動になってしまった俺は、恐ろしいスピードで下っていく総統閣下を、尊敬の眼差しで見送るしか出来なかった。後から聞いたら、しっかり総統閣下も上りでは歩いていたようだが、そんなことはおくびにも出さずに部下に厳しい軍令を発せられるのが、将軍格たる者の器なのだろう。

***

しばらくすると、今度は筋肉ムキムキな破壊的肉体を持つシハンさんとすれ違った。やはり速い。

『%&※◯×=△#$するぞーー!!!』

なんだかヘタリ気味の俺を勇気づけるべく長めのかけ声をかけてくれたようだが、最後の数文字しか聞き取れなかった。後で失礼を承知で『何言ってるのか分かりません』とクレームを入れておいた。

ツラい上りを上りきると、一転、今度は長い長い下り坂。およそ8kmほど、下る。キロ4分10〜30ほどのペースで、脚に負担をかけまくりながら下る。野辺山や柴又のウルトラで鍛えたおかげか、心肺はイマイチでも脚に負荷をかけることには慣れたようだ。

80kgオーバーの身体をドスドス躍動させながら、バシバシ人を抜いて降りていく。

***

平地になると、スピードが極端に遅くなる。サブ4ペースぐらいで走るのが精一杯か。それでもあと2km。たった2kmだから頑張ろう。

思えば、素晴らしい大会だった。マラソンの時にそんなことを感じたことはなかったが、トライアスロンの場合は、その大会の価値の半分は地域柄なんじゃないかと思う。(もう半分はレースそのもの。)

宿が素晴らしかった。そのハードも素晴らしかったが、絶妙な距離感でサービスを提供するソフトはもっと素晴らしかった。

ご飯が美味しかった。なんというか、どれを食べても一手間かけられていて、感動するレベルだった。

応援が半端なかった。『羅王さーーーーん!がんばってーーーー!!!』と聞こえてきたので何かと思ったら、わざわざプログラムで俺のゼッケンを探して応援してくれていた。それも何人も、何人も。子供の声は特に力を沢山くれた。

宮島の街は、世界遺産なのに不思議な街だった。商店がぽつぽつ並ぶ通りには鹿がのそのそと歩いており、『いらっしゃいませー!』の呼び込みの声を一度も聞くことがなかった。観光客との距離感が、なんだか絶妙な街で本当に居心地が良かった。

そんなことを思いながら走っていたら、ゴールゲートが見えてきた。

最後は笑顔で、ゴール!

タイムは6時間6分。速いのか遅いのかは分からない。でも、最高の大会だった。

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ボランティアの女子中学生の子たちは本当に随所で頑張ってくれた。(後で御礼がてら聞いたら、女子中学生に見えた子たちは女子高生で、さらに3年生だった。幼すぎるぜ広島人!)ありがとう。

K兄さんが最初にゴール、次に数分遅れで俺がゴール。さらにゴールしてきた元帥閣下をお迎えする。負傷して大腿が腫れていたというが、元々太ももがそれぐらい太いことを俺は知っている。

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レースの終盤で見かけた亀仙人のじっちゃんと。じっちゃん、なんと62歳にして孫ならぬ娘が出来たもよう。(+他部からの刺客、つっしーさん)

クリリン!じっちゃんはオラたちに教えてくれたぞ。ヤレばデキるってな!!!

 

 

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(K兄さんは所要で即時帰宅。)

みやじまトライアスロンを支えてくださったすべての方に、改めて御礼申し上げます。素晴らしい(どMな)大会をありがとうございました。おかげさまで課題も見え、成長も確認することができ、8月のアイアンマンに弾みを付けることができました。また来ます!

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

引かぬ媚びぬ省みぬ!

我が人生に一片の悔いなし!

 

 

『たった半年でアイアンマン』その6〜続続・第2戦みやじまトライアスロン2014〜


2.5kmのスイムで思わぬ僥倖に恵まれ、47分という予想もしないタイムで上がることが出来た俺。次は55kmのバイクだ。

55km。『ミドル』の大会にしては、少なすぎるように思える。ショートの40kmに対し、普通のミドルのレースであれば、90kmが普通だ。

参加者をナメてるのか?

***

ナメてるのは俺だった、激坂2.0

バイクはスタートしてすぐに坂道が現れる。

こしゃくな、と一蹴する。

一蹴したあとにまた坂が現れる。今度はかなり長い。途端にスピードが落ちる。

慣れてる人はすいすい上っていくが、体重が重くマシンも登坂には弱いタイプのため、全くスピードが出ない。

その分平地や下りではガンガン抜いたのだけれど、いかんせんこのレースの主役は坂。

上りが終わったと思ったら下りで、そのあと平地かなと思ったらまた上り。スピードを減殺される機会は多くあるのに、スピードに乗れる機会はほとんどない。

ある程度予想していたものの、ストレスが溜まる。

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途中、そうは言っても何度か平地があった。『ツールドフランスみたいな応援が突然始まりますよ。』と前日に主催者の人が言っていたのだが、さすがにそこまでの人口密度ではないにしても、ある角を曲がると突然応援団が現れた。全部地元の人だ。

こちらは自転車なので、ランのときのように一人一人の顔をあまりじっくり見ることが出来ない。こういうときに応援をしてくれるのは、大抵は子供とその親御さん、そしてばあちゃんたちだ。じっちゃんたちはなぜかあまり見かけない。

個人的には5歳以下の男の子とばあちゃんたちの応援が特に嬉しい。前者はまだ俺の家に存在しておらず、後者は早くに別れることになってしまったからだろうか。

頑張れー!頑張れー!と子供が叫んでくれる。『お、おまえたち・・・(プルプルプル)』と勝手に感動しながら走る。ばあちゃんたちが微笑んでくれる。こちらも微笑で返す。

高速で走る自転車なのであまり無茶は出来なかったが、出来るところで片手をあげて応えると、応援団がわっ!と沸き立つのが分かった。こんな初心者を応援してくれてありがとう。

車からの応援もスゴかった。俺たちのレースのせいで、一通りの交通規制を行わねばならず、反対車線は見るのも申し訳ないほどの大渋滞。

都心だったら間違いなく文句言われたりしていただろうと思うが、この日は誰からもクラクションの一つも聞こえてこない。それどころか、窓から必死に子供たちが『頑張れー!!』と応援してくれる。

ありがとう!

***

さて、問題の坂である。

今回は、主に前半と後半に二つの長い坂がある。

前半の坂はなんとかなった。そして綺麗に限界を迎えた。

マリオカートにおいて、スタート直後や壁にぶつかったりしてスピードが落ちたドンキーコングやクッパは、全くの役立たずと言えるほど波に乗れない。平地や直線が長いレースでは強いが、こまめにカーブや坂の登坂を強いられるコースだと、舌打ちしたくなるほど遅かったのを覚えている。

それと同じ。

俺は坂道が現れると、途端に大減速した。誰かに後ろから引っ張られているみたいに遅い。

気合いと根性があればなんとかなると思っていたけれど、もともと気合いと根性があまりないことに気づかされた上、平均よりは上かなと思っている多少の筋力ではどうにもならなかった。

一日500回ほどの腕立てや、一日千回ほどのスクワットをこなす、一体何を目指しているのか分からないシハンさんは、このコースを評してこう言っていた。

『人がどこで何を嫌がり、どこで苦しむかをよく分かってるコースだった。』

どSやん。

***

まだ体得できていないのが大半だけれど、バイクにおける坂道の登坂も、一応の原理原則がある(らしい)。

・筋力を使うとすぐに疲弊してしまうため、心肺を使う。

・筋力でペダルを踏むのではなく、体重の移動で踏む。

・座ってダメなときは立つ。立ってダメなときは座る。ポジションチェンジで気を紛らわす。

・腹筋で上る。

いくつかは心から納得できていて、いくつかはまだ半信半疑なのだけれど、ともかく上りは上りで鉄則があるようだ。

最近思うが、気合いと根性は大切だが、気合いと根性だけではどうにもならないことが世の中では多々あるということ。

物事には道理や道筋があり、そこを外れると全くもって目標が叶わない。バイクで坂道を上ることに関して言えば、筋力で上るような上り方をしている限り、絶対に今以上に速くはならない。

気合いと根性はとても大切だが、正しいやり方の上に正しく乗せる必要がある。

このへんはまだまだ修行が足りない。バイクもランも、単純作業だからこそ、正しいやり方を会得している人とそうでない人の差は、圧倒的なまでに開いてしまう。

***

というわけで最後の上り坂。標高850mまで上る。

どこまでいっても終わらない上り坂。もうダメだと思ったその先にどこまでも続く。バイクは一番楽しいパートのはずなのに、ただただツラい。

乳酸の溜まった脚が悲鳴をあげる。腰がギシギシ痛む。背筋もピクピクいっている。油断をすると吊りそうだ。というか、そういえばさっきから吊っている。

周りを見ると、不思議なほど皆すいすい上っていく。いや、そう見えるだけで本当はみんなツラいのだろうけど、俺から見ると、坂道を『知っている』ように見える。

考えてみれば、これほどの坂には初めてお目にかかる。やはり初体験は甘酸っぱい。二回目だったらもう少し慣れているはずなのに。

もうダメだ。

もうダメだ。

もうダメだ。

何百回か思ったその矢先、プチリと何かが頭の中で切れた。

俺は、山道半ばでバイクから降りてしまった。あまりにツラい。ごめんなさい。

***

『どうした山岳ジャージ!』

『根性見せろ!』

応援なのか罵声なのか分からない、その中間のような声が容赦なく周りの参加者から浴びせかけられる。

しもうた、俺が着てるの、『山岳ジャージ』だった。

※ツールドフランスで『山岳ステージを制覇した者』に贈られるジャージ。これを着てる時点で、『めっちゃ山に自信ありますけど何か?』という雰囲気丸出し。真相は赤の水玉が可愛かったから買っただけ。

写真

 

すいません!ひー!

すいません!ふー!

すいません!ひっひっふー!

一度地に脚をつけてしまった俺は、その直後にまた地に脚をつけてしまい、負け犬さながらの調子でラマーズ法を繰り返しながら坂を上っていった。

なんだか分からない間に55kmを走りきり、一敗地に塗れながらランへのトランジットに入った。

修行が足りない。ただそれだけのバイクだった。

出場者433人中、179位に上がったスイムと異なり、265番という半分以下の成績。

情けない。

激坂2.0、ごめんなさい。

次はラン。

やっとラクになれる。

・・・と思ったのは、これまた大きな間違いだった。

***

さて、少し振り返ると、俺を含めポセイ丼の面々は、今回の激坂をなんとか完遂したことで、また一つ成長できたように思う。

大事なことは、成長、成長と一口に言っても、成長しているその最中の大半は、『成長してるな、俺』とは考えられないほど負荷がかかっているということだ。

つまり、その瞬間においてポジティブな感情はなかなか持てない。でも、その負荷に耐えて後から振り返ってみれば、あそこがターニングポイントだった、あそこで俺は変わった、と思えることは、少なくない数、経験してきている。

今回の激坂2.0がまさにそうだった。聞けば歴戦の強者のシハンさんは、『過去最高にツラかった』と言っていたし、師匠である元帥閣下も、その他のどのレースと比べてもダントツだったとおっしゃっていた。

そんな猛者たちが苦しむような坂を、なんだかんだと、敗色濃厚ながらもなんとか走りきったのである。

これは明らかな成長であると言える。だから今はこの激坂の経験をすごくポジティブに考えられているが、次に目指すのは、上っている最中にもポジティブになることだ。ポジティブになるタイミングを出来るだけ前倒ししたいってこと。

今のところ、すんごい坂が出てきたら、すんごいネガティブになるしかない。『キモチイイ!!!!!』と雄叫びをあげながら上れるようになれたら、かなり高レベルなどMだろう。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

引かぬ媚びぬ省みぬ!

我が人生に一片の悔いなし!

 

『たった半年でアイアンマン』その5〜続・第2戦みやじまトライアスロン2014〜


当日は朝9時40分にスタートなんだけど、起床は5時半。早杉。

これには理由があって、文字にするとやや分かりづらいが、宿の場所とレースの設定もあって、本土広島と宮島を何度か往復しなければならないからだ。

***

レース前の準備その他諸々

俺たちの宿は宮島側で、当日受付が広島側なので朝6時15分の連絡船で広島に渡る

広島側で受付をして、ナンバーを腕に書き込んでもらったりして今度は7時15分の船で宮島側に戻る。

宿に戻り、またまた立派な朝飯を食べて、しばし時間を潰して、宮島側からのスイムスタートに備える。なんと厳島神社の敷地内から出走するという、特別扱いぶり。この大会に地元の事務局の方がどれだけ思い入れを持って運営されているのかがよく分かる。

途中、元帥閣下、兄さん、今回初対面のつっしーさんと話をしていたら、俺が何気なく言い放った冗談に乗る形で、いつの間にか御年60ほどのお姉様が俺たちの会話に混じっていた。うねりがある海では、波に乗って泳ぐことも大事なスキルだ。このお姉様は、会話の波にもいつの間にか乗っていた。

俺、兄さん、つっしーさんと、話しやすい対象がいくつかあるにも関わらず、人見知りで声が低過ぎて聞こえづらい元帥に、このお姉様の会話の矛先は集中していた。

連絡船の中でもわざわざつっしーさんをどかして元帥の隣に座る。

仲良し。

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後で聞いたところによると、元帥閣下は20以上歳の離れたお姉様と、30以上歳の離れた幼児にとてもモテるらしい。それ以外は苦手らしい。

確かに俺も初対面のとき、元帥閣下は全然こちらを見てくれなかった。こちらを見ていたのは、無為に剥き出しにされた極太の黒い上腕二頭筋だけだった。」

で、うっかり聞き逃しそうになったが、やたら宮島のレースがあーだこーだと論評してるので、経験数を聞いたら、なんと

『100戦はゆうにいっている』

とのこと。その瞬間、俺たち4人は凍り付いた。小姉さん、大姉さんを超える、超姉さんだ。

またこのパターンだ。普通に見える人、オーラのない人、何気ない人が一番ヤバい。強そう、速そう、に見えている時点でまだまだ俺は五流だ。

娘さんもアイアンマンだという超姉さんの歴史を聞いたからか、いつもは獣のようにご飯を平らげる元帥閣下は朝食に箸が全く伸びていなかった。

色は黒なのに、ブルーになっているようだった。

***

9時前。間もなくスタート。スタート地点に行くために、なんとフリーパスで世界遺産である厳島神社を通過。平清盛、ありがとう。

しかし、なぜか通過には『ウェットスーツを完璧に着用していること』というひと札が入っていて、これがめっぽう暑い。どっからどう見ても大会の参加者なのに、ウェットスーツをスタート30分以上前に着なければならない。

汗がダラダラ、びちゃびちゃの状態で厳島神社を足早に歩く。

途中、安全祈願のお祓いを受けることが出来た。こういうところがニクい。ウェットスーツ完全着用で倒れそうになりながらお祓いをされる。(海の温度が低くても大丈夫なように設計されているウェットスーツは、陸上で着るとただのサウナスーツになる。この日は30度手前ぐらい。)

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ぐっと気持ちが引き締まったところで、試泳を開始。厳島神社の鳥居まで行ってもいいよということで、結構な数の人が鳥居をくぐっていたようだ。いいのか世界遺産。

エリート(プロ選手)の紹介、激烈スタートを経て、俺たちのスタート時間が近づいていく。

今回は初めての2.5km。2.5kmを泳いだのは直前のプールで一回きり。しかもコースはワンウェイ。周回コースみたいに、陸地が近くに見えず、ゴールまでは距離を測るものが時計以外にない。しかも満潮から干潮に変わるタイミングで潮の流れが激化し、ぼーっとしてると海の方に引きずり込まれるらしい。

大丈夫か俺。1.5kmのスイムなのにたった50mで溺れた4月の沖縄のデビュー戦がイヤでも思い起こされる。

ついに、2.5km、引き返せない戦いが始まる。

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プァーーーーン!!!!!

スイムがスタートした。前回、調子に乗って飛び込み、一気に心拍が上がって溺れた反省を鑑み、今回は少し後ろからのスタート。

そうは言ってもスタート直後。人がうじゃうじゃいる。遅い人ほど後ろからスタートするから、なおのこと混む。

右に左に人がガンガン当たってくる。前回はこれで心がぽきりと折れた。

今回は?

ぜーんぜん大丈夫だった。全く動揺がない。隣に人がいても、ぶつかってきても、なんとも思わなかった。

もともと極真で速くて強烈な蹴りをしょっちゅう受けてる身。水でスピードも威力も減殺された蹴りや体当たりなど、慣れてしまえばなんともない。

途中、人とぶつかって混乱したのか、見るからにあっぷあっぷになって顔を水面から出している人が何人かいた。

俺は心の中で言ってやった。『分かるぜブラザー、その気持ち。俺もそうだったからよーく分かる。お前の苦しみを俺は知ってる。だが、俺は克服したぜ。アディオス。』

たった3ヶ月前に溺れたくせによく言うと自分でも思ったが、事実だった。この日の俺は、前回とは別人のように落ち着いていた。

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少ない経験で理解したスイムのコツは、一つはとにかく最初の数百mで落ち着くこと。そしたらあとは巡航速度で泳げる。巡航速度にたどり着く前にパニクるから、リタイヤしたりタイムが崩れる。

もう一つはヘッドアップ。何呼吸かに一度は正面に顔を上げ、目標との乖離を確認する。海には流れがあり、プールのように線も引いてないため、まっすぐ泳ぐことは至極難しい。このヘッドアップをしないと、2.5kmのスイムなのに、3kmぐらい泳ぐことになってしまう。

このヘッドアップ、概念としては人生や仕事にも通じるなとか考えながら泳いでいた。自分が目標にまっすぐ進んでるなと思ってそれを確認しようと海面に顔を上げると、全然違う方向を向いていることがある。

人間は、なんだかんだいって自分のことを信じている。自分の感覚が世界で一番正しいと思っている。だからその感覚に従って、『最短距離で最大効率で』目標に向かっていると思って進んでいるわけだけれども、ふと現在地やベクトルを確認するととんでもないところにいるということもある。よくある。しょっちゅうある。そうでないことの方が珍しいぐらい、人間の感覚というのはアテにならない。

さてそんなとき、大事なことは、

(自分がこうだと思っている)感覚<(ズレているという)事実

というように優先順位を事実に置いてすぐに修正できるかどうかだ。

新宿から東京駅方面に向かおうとしているのに、行き先に『高尾山』と書いてあったら、それは乗る電車を間違えている。どれだけ自分が正しいと思っていても、その信念だけでは電車の向きを変えることは出来ない。出来ることは、すぐに電車を降りて逆方面の電車に乗ることだけだ。

バカな思われるかもしれないけれど、日々の生活の少なくない場面で、東京駅にたどり着けることを心から信じながら、高尾山行きに乗っていたりはしないだろうか。

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驚くほど落ち着きながら、そして自分的には決して遅くはないペースで、俺は泳ぎ続けた。

こまめにヘッドアップをして、付いていくべき人をその場その場で乗り換え、大きな目印を確認しながらひとかきひとかき水を押していく。

泳ぎながらかなり心臓に負荷をかけるトレーニングを重ねていたおかげで、巡航速度程度では、ほとんどドキドキしなくなった。

時折人とぶつかったり、呼吸の時に水を飲んでしまったりしても、自分でもびっくりなぐらい、何も感じない。

俺、成長しとるがな。

成長、成長、成長。

成長って、楽しい。

成長って、子供だけの専売特許ではないんじゃないの。

成長って、何歳からでも出来るんじゃないの。

人間の三大欲求は食欲、睡眠欲、性欲だが、これらはいずれも生物の生存と存続に関わるもの。生きるか死ぬかのライン上にある。

それを超えたところの人生の充実を追求するためには、この成長欲というのは欠かせない気がする。

ヘッドアップしないとなかなか一直線には成長できないけど、それでもフラフラしながらの成長もそれはそれで楽しい。

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意外とやれるなー、なんとかなるなー、と思いながら一生懸命水をかいていたら、いつの間にかゴールのピンクのバルーンが見えてきた。

あれ?もう終わり?

意外過ぎるほどあっさりゴールにたどり着いた俺は、時計を確認してみた。

47分。

50分で御の字かと思ってたから、ちょっと驚いた。ラッキー。

疲労は上半身のみ。達成感は上々。

俺はまごつきながらトランジットエリアで着替え、みやじまトライアスロンの最大のウリである激坂を擁するバイクのコースに繰り出していった。

なんだか、少しアイアンマンが見えた気がしたスイムだった。

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世知辛い世の中でこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

引かぬ媚びぬ省みぬ!

我が人生に一片の悔いなし!

 

 

『たった半年でアイアンマン』その4〜第2戦 みやじまトライアスロン2014〜


ど素人から『たった半年でアイアンマン』になるべく、2014年1月末に鉄人会議を開き、偉大なる挑戦への決意を固めた。師匠である元帥閣下、兄者である『兄さん』、『Jo仙人』とともに歩み始めたチーム『ポセイ丼』も、ようやく第二戦を迎えた。

『みやじま国際パワートライアスロン』。これが、第三戦目として元帥閣下がお選びになった、俺たち素人軍団の戦場である。第二戦に繰り上がったのは、本来予定していた『伊豆大島トライアスロン』が、暴風雨の影響で中止になってしまったからだ。

8月末に予定されている『アイアンマンジャパン@洞爺湖』まで、一戦たりとも無駄には出来ない。限りあるチャレンジの場で、確実にレベルアップしていく必要がある。

『激坂』が最大のウリと言われる『みやじまトライアスロン』。坂っつったってただの坂だろ?程度に思っていた俺たちは、この宮島の地で想像を絶する地獄と、そして地元の人たちのもてなしで天国を見ることになる。

今回もまた、沢山のことを学ぶことができた。いくつかはトライアスロンそのもののこと。そしていくつかは、人生そのものについてだ。

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みやじま国際パワートライアスロン概要

トライアスロンは、その距離から主に四つに分類される。

『スプリント』、『ショート』、『ロング』、『ミドル』

1、スプリント
スイム750m、バイク20km、ラン5kmのエントリーモデル。スイムが苦手な人はここから始める。俺たちも本来ここから始めるべきだったが、時間的にアイアンマンに間に合わないのと、単に現実を把握してなかったことにより、次のオリンピックにいきなり出て、そして溺れた。

2、ショート
スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmの標準モデル。オリンピックでも開催されていることから、オリンピックディスタンスとも言われている。この大会が一番多く、一番楽しい?と言われている。タイムはフルマラソンより少し短いぐらいで、全身の疲労感が味わえる。

3、ロング
スイム3〜4km、バイク155〜180km、ラン42kmの一番長いモデル。大体、スイム以外はショートの4倍界王拳。これにアイアンマンも含まれるが、アイアンマンではない他のロングの大会というのも結構ある。(アイアンマンというのは、単なるレースブランドの一つ)。大体15時間ぐらいかかる。人によってはその後一ヶ月ぐらい廃人になるらしい。

4、ミドル
ショートとロングの間。一般的には、スイム2〜3km、バイク90kmぐらい、ラン20kmぐらい。ショートとロングの間の距離はすべてミドルと言われている。

今回のみやじま国際パワートライアスロンはミドルに分類され、スイム2.5km、バイク55km、ラン20kmだった。バイクの距離だけが、中途半端だ。『バイク、55kmしかねーの?』と軽く見ていた俺は、そのバイクで三途の川を渡りそうになった。後でも触れたいが、運動も人生も、距離や長さではなく、強度が大事である。

先に結果発表。タイムは6時間6分。これが良いのか悪いのか、比較対象となる大会が他にないため、なんとも言えない。ただ、スイムで2.5kmをきちんと泳ぎきれて、しかもそれなりのタイムを出せた(48分。ショートの1.5kmに換算すると28分)ことと、激坂と言われる坂を惨敗しながらも体験できたことは大きかった。

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前日に宮島入りして、バイクを預けたり受付したり、オリエンテーションを受けたりする。

マラソン大会でのオリエンテーションはほとんど役に立たないが、トライアスロンでのオリエンテーションは、『どこで潮に引きずり込まれるか』とか『どこのマンホールですっころぶと三途の川が見えやすいか』などの、結構クリティカルなポイントをシェアしてもらえるので欠かせない。

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俺は大丈夫だったが、師匠である元帥閣下は太すぎる筋組織が破裂したらしく、こうなった。

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ご本人は『坂で脚を酷使し過ぎて腫れた』とおっしゃっていたが、俺の知っている元帥閣下の脚は、有事だけではなく平時よりこの太さだ。(伊豆大島では、見知らぬおばちゃんから一人だけ『競輪の選手は大変やーねー』と職業を断言されていた。本業は一応税理士。)

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なんでか知らないけれどうちには案内が二つに一つぐらいしか来ず、今回もよく見てもらうと分かる通り、俺のゼッケン関係はすべて手書きとなった。毎度のことながら締まりがない。娘が食べたか。

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今回のレースは広島側で受付をして、宮島側にフェリーで渡り、宮島側から広島側に泳いできてバイクに乗って、最後ラン、というややこしいワンウェイコース。

俺たちは大半の出場者とは趣を異にして、宮島側に宿をとった。錦水館@創業102年という、思わぬ老舗。ご飯、温泉、浴衣、おもてなしと、すべてが完璧だった。

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ジュースサーバーでお茶を濁すのではなく、美味しい地産のものを味わってほしいという心意気が随所に感じられる。ジュースですらこれ。

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背の高い外国人女性用の浴衣を着る、小柄な漢たち。

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道ばたには、鹿さんがうろうろしていた。完全に顔が平和ボケしている。

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概要はこれぐらいにして、次エントリでは出走したいと思う。とにかく、ちょっと宮島をナメ過ぎていた。素晴らしい場所、素晴らしい大会であったことを先に言っておきたい。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

引かぬ媚びぬ省みぬ!

我が人生に一片の悔いなし!