ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

IZU TRAIL Journeyで人生初リタイヤした話 その6 #558

time 2015/03/21


 

IZU TRAIL Journey(72.5km、累積標高4408m)で初リタイヤ、完敗しました。敗軍の将が敗軍の将を語ります。

(人生初リタイヤとなった地、仁科峠にて。既にうどんも提供終了、片付けられまくっており、敗残兵にはとても厳しい。)

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ゴール地点の修善寺へ向かう敗残兵

リタイヤとなった仁科峠に着いてから、『もうすぐにバス来ますから!』と言われてた敗残兵収容バスが実際に来たのは1時間後。身も心も冷めきり、荒んだ表情のままバスに乗り込みます。ゴールである修善寺まではバスで40分ほど。不思議なぐらい記憶がありません。

兄さんは、仙人は、ハラルはゴールまで辿りつけるだろうか。あの地獄のようなトレイル(とはもはや言えない泥沼)がまだ続くとして、彼らは果たしてそれを乗り越えられるのだろうか。少なくとも僕には無理だったし、関門を抜けたとして、やはり途中で力つきていたと思います。

 

ゴール地点に着くと、18時を回っていました。トップの選手は12時半頃にはゴールをしていて、この時間も続々と選手がゴールしています。『かーんそーう!!!よくやったー!!!』とおなじみ外資系のカッコいい声でアナウンスするMCの人を見たら、普通のおじさんでした。仙人からは『まだみんな生きてるよね?19時前になることはないからお風呂でも入ってて!』とメール。ありがたくお風呂に入ることにしました。制限時間は14時間、時計で言えば20時です。

近くのホテルのお風呂では、ゴールしたとおぼしき人たちがわらわらといました。師匠であり上官である『元帥閣下』(今回は不参戦。トレイル嫌い、長距離嫌い、自分に忠誠誓わない人嫌い)の上官である『総統閣下』もおられました。

『あれ?羅王さん、早いですね!?』

制限時間3時間も前にゴールされた総統閣下から、お褒めの言葉をいただきます。総統閣下は部下に対してもいつも丁寧語です。勿論違うので暗い顔をしながら、『いえ、ちょっと・・・』と言葉を濁していると、

『敗戦ですか!?』

レースの後でも軍用語を欠かさない上官の上官。僕は下を向いたまま敬礼しました。

 

お風呂で見た完走者たちのカラダは、圧巻でした。どの人も鍛え抜かれています。この時間帯にゴールしているということは、10時間から11時間ぐらいの幅の方々。相当な走力、筋力を持っているだろうことは想像に難くなかったのですが、みんなスゴいカラダしてました。対して、敗残兵である僕はこちら。

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前の週の久米島トライアスロンで海岸にたたずむ姿にも問題あり。

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そう、五ヶ月です。性別はまだ分かりません。

 

僕は悟りました。

走る前から負けていた。。。

 

 

仲間のゴール、涙、感動

達成感ゼロのお風呂のあとは、いよいよ仲間のゴールを待ち構える時間です。19時を過ぎたので、早ければそろそろトレイル王の仙人が来るはず。その前に、豚汁、カレー、もつ煮などがゴール地点で売っていたので、漏れなく毒味しておきます。仲間が食べるにふさわしいものなのかどうかをチェキラしました。

勿論味覚的には美味しかったのですが、僕の心には何の味にも感じられませんでした。ご飯が旨いか旨くないかというのは、そのご飯の持つ味の絶対性ではなく、どんな状況で食べるご飯か、誰と食べるご飯かといった相対性の方が重要であることを改めて思い知りました。

 

19時10分頃。怒濤のごとく押し寄せてくるゴール走者に混じって、ついに仙人がゴール!!!めちゃくちゃカッコいい。

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2014年に8ヶ月連続ウルトラトレイルを走り、12月には香港で168kmのレースすら完走目前(道をロストし3時間無駄にし、残り5kmで時間切れという壮絶なレース)までいった仙人からすれば、その半分以下の楽勝なレースだろうと思っていたのですが、完走した後の仙人の姿は、全くそうは見えない出し切った漢のものでした。あの仙人が少し泣いています。

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僕に出来ることはほとんどないので、せめてものお祝いの気持ちとして、事前に毒味して安全性を確かめてあった豚汁をプレゼントします。あまり笑わないと言われている仙人が少し笑ってくれました。

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次は兄さん、そしてハラル。恐らく、二人とも仙人と違ってトレイル馴れしていないため、ギリギリとなるはずです。時間は19時30分を回ったところ。あと制限時間まで30分。いつゴールするか分からないので、泣きながら豚汁をすする仙人を置いて、僕はゴールに立ち続けます。

他のゴールする人を撮ったりしながら、どうやったら彼らのベストな写真が取れるかを研究し続けました。 完全に夜になっていて、ゴールゲートは強烈な光を放っており、すなわち完全な逆行のため、よほど携帯カメラをきちんと構えていないとまともな写真は取れません。

彼らが僕の代わりにゴールまでたどり着いてくれるのであれば、最大限に報いたい。その一心で、あれこれ試し続けました。

 

19時48分、ゴール直前で雄叫びをあげまくっている人がいました。ツラかったんだろうな、出し切ったんだろうな、と思っていると、なんとそれは兄さんでした。あの兄さんが雄叫びをあげている。一緒にアイアンマンになった半年間でも、終始盤石で微塵しか揺らいだことのなかった兄さん。唯一揺らいだのは、巨乳女子がゆさゆさと胸を揺らしながら走るのを応援していたとき。

その兄さんが、雄叫びをあげている!何度も何度も!

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あの兄さんが、我を忘れるほど吼えています。どれだけ今回のレースが厳しかったか、兄さんの咆哮がそれを物語っています。

しかしそのあとカメラを向けると、すぐに外交用に顔が元通りになる兄さん、さすがです。

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最後はハラル。ハラルはいつもギリギリアウトな漢。そしてうっかりな漢。理想のタイプを『理解力のある人がいいですね!』と、『力』の文字さえ入っていなければごく普通のコメントなのにと思わせる、いつも9回裏二死満塁でピッチャーゴロでアウトになる漢。

今回も厳しいかもしれない。野辺山高原100kmウルトラでも、普段壊さないお腹を壊して、あと6分というところで制限時間切れ。サブ4を期して挑んだマラソンでも、あと8秒でサブ4ならず。とてつもなく惜しい漢。

今回もそうなのかもしれない。今回もまたダメなのかもしれない。ハラルを信じたい気持ちはあっても、彼を100%信じるには、あまりに『惜しい実績』が多過ぎました。

 

そんなこんなでやきもきしていたら、 あと2分となったところで、なんとハラルが!!!きちんとアドミラルTシャツを着て、上官である元帥閣下への忠誠心を示します。この上着のチャックを開けてアドミラルTシャツでゴールする一手間ですら疲労でツラいだろうに。。

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今までで最高のハラルの笑顔。やりきった!惜しい漢卒業!おめでとう!!!

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仙人のゴール、兄さんのゴール、ハラルのゴールそれぞれで、僕は泣いてしまいました。そして制限時間があと5秒となったところで、最後の方がなんとゴール!!!会場の全員が感動に包まれます。僕もこの日一番涙腺が緩みました。

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同時に思ったこと。どうしてこの人ほど頑張れなかったのだろう。どうしてあのときもう一歩踏み出せなかったのだろう。どうして今僕は、ゴールする側ではなく、迎える側でここにいるんだろう。。。

多くの感動と、言いようの無い悔しさがこみ上げてきて、この日一番のパニックになっていました。

 

 

最後に、少しだけ仲良くなったけどまだまだ距離のある二人が完走証を持ってパシャリ。会話は少しだけ増えたようです。僕も欲しかった・・・

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勝利者3名、そして敗残兵1名で、感動と挫折と絶望のレースが終わりました。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

 

家族とか教育とかの話

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。