ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

本当に帰ってきたウルトラマン 野辺山高原100kmウルトラマラソンで号泣した話 その8 〜強敵(とも)たちへ〜 #622

time 2015/05/24


 

※『星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン』を2年連続完走しました!制限時間3分前ゴールという奇跡の軌跡を2年連続赤裸々に描きます。アイアンマンよりツラかったデス!

※用語説明『デカフォレスト』:野辺山ウルトラを10回以上完走している猛者。一般ランナーとは別の緑のゼッケンが与えられ、『デカフォレストが見える位置にいれば完走できる』という格言もある。

(あらすじ)
仲間から曲をいろいろ仕入れて、なんとか最大難所の馬越峠を越えることに成功した。残りは21km、3時間!できっこないをやらなくちゃ!!!(byサンボマスター)

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79km、馬越峠頂上での回想 強敵(とも)を想ふ

とりあえずやった!大ボスを思ってたよりずっと低い負荷で倒すことに成功した!!!ここからはほとんど下り、残り3時間。

いける!!!

2年連続の完走が見えてきた。しかも昨年よりもずっとくっきりと、手の届く存在として。

走力の著しい低下に苛まれてフルマラソン5時間台、トレイルはDNF(Did not finish)、トライアスロンに至ってはDNS(Did not start)にまで落ちぶれていた俺のラン人生が、少しだけ上向く日も近いかもしれない。

馬越峠走破と前後して、ふと仲間の行く末が気になってメールを開いてみた。大事なところで写真を撮るために、基本的には機内モードという一番電力消費の少ないモードにしていたので、およそ10時間ぶりのメール確認だった。

ザックからメールが入っていた。

『87km地点出ます!!!』

はや!!!87km地点といえば、ゴールまでの最後の関門。ここで残り2時間残っていればまぁ完走までは見えたと言ってもいいが、まだ残り3時間以上ある。やはりヤツはスピードスターだった。

こんなナメくさった顔をしていて、野辺山のこともナメていたのに。

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実力があるヤツには、ある程度傍若無人な振る舞いも許されるということなのだろうか。インドでは何の影響力もなく戦闘力ゼロだったくせに

ザックは今回、直前まで完全に気配を消していた。野辺山には当初8人がエントリーしていて、関西勢が怪我と逃亡で消え、昨年一緒に走った『兄さん』が会社の買収で忙しすぎて消えた。『熊』は、なにもしてないのにいつの間にか消えた。

そしてザックは、それに便乗して消えようとしていた。しれーっと、音が聞こえるぐらいしれーっと消えようとしていた。野辺山ウルトラの予定を話し合うグループが立ち上がっても一言も発信せず、一生懸命発信していたハラルがピエロにしか見えなかった。ハラルはエラかった。ザックはエラくなかった。

特に理由があったわけではない、もともとフルマラソン3時間半という、素人軍団『アドミラル』のなかでは最速のタイムを持つ漢で、ウルトラマラソンも2回完走している猛者ではある。しかし公認会計士ながらつい最近生まれて初めての会社員になって、ものすごい早さで官僚っぽさを身につけてしまったのがザック。

聞かなければ応えない、聞かれても玉虫色の回答しかしない、回答したらしたで、その後追求されなければ動こうともしない。完全に共産主義国家の官僚と化したザックは、このままだとDNSの可能性が高かった。

俺は煽った。『スピードスターがこないわけないよなー。』、『パパになるんだもんなー、逃げないよなー』

そう、野辺山のほんのちょっと前にパパになるにも関わらず、娘の眼前で逃げようとしたのだザックは。

結局プライドを刺激されたのか、ザックは穴蔵から出てきてしぶしぶ走ることにしたようだ。一度出るとなったら、ナメてはいたものの発言はすこぶる前向きだった。割り切ったようだった。

平常時にはこざかしさが、緊急時には潔さが目立つ。

 

今回、俺は普段と異なり執拗なまでにザックのDNSを回避しようとした。他のメンツがどんどん脱落していくなか、ザックだけは最後の砦と言わんばかりに、嫌がらせのようなモチベーションアップメールを送りつけて、最後はほとんど筋力で脅して出場させたような状態になった。

俺自身は『ザックとともに野辺山を走りたい』という思いでザックに執拗なマークをしていた認識だったのだが、当のザックの方が、俺の深層心理を的確に見抜いていた

どうやら俺は、ザックと走りたかったのではない。ハラルと二人で走りたくなかったのだと思われる。

ハラルに関しては説明が難しい。決してキライではない。むしろ彼の存在は大好物である。にも関わらず、このときザックは俺がハラルと二人で出走したくないという気持ちを的確に見抜いていたし、振り返れば俺もそれに完全に同意する。

ハラルは『とても惜しい漢』である。

▼昨年の野辺山ウルトラで、制限時間14時間のところを、14時間5分でゴール。OPPでトイレに行った回数が最多なため、実質的なスピードはチームナンバー1だったと思われるが、完走証を受けとることは出来なかった。

▼リベンジのために出場した奥多摩なんとかジャーニーは99kmのレースだったため、きちんと完走したにも関わらず『ウルトラマラソン完走』の栄誉をもらうことは出来なかった。

▼つくばフルマラソンで4時間8秒という、『サブ4』ならぬ『ほぼ4』を達成。ザックがその前に『3時間30分7秒』という惜しすぎる偉大な記録を残していたため、『あと9秒でサブ4』というギリギリ感すら二番煎じになってしまった感は否めない。

▼ハラルは色々あってミヤンマーの会社に転職することになった。急成長著しいアジアの新興国に飛びこんでいく勇気と胆力はさすがだ。しかし、ミヤンマーには同じランチームから既に1年以上前にメンバーが別の会社経由で勤務している。すごいことをするはずなのに、またもや二番煎じ感が満載な海外赴任となった。

▼独身のハラルには、女性の理想像がある。『どんな女の子がいいの?』と聞くと、ハラルは精悍な顔つきのまま言った。『理解力のある人がいいですね!!!』ハラルはマラソンやトレイル、そのうちトライアスロンにもチャレンジするし、広くグローバルに働こうと思っている。そんな俺を応援してほしい、そんなめちゃくちゃな俺を分かってほしい、幸せにするから。そんなことを言いたくて、ニュアンスとしては『理解のある子がいいですね!!!』と言おうとしたのだと思う。一文字違うだけで、ずいぶんな変わりようだと思った。ハラル自身の理解力が課題だ。

▼ハラルは律儀な漢だ。『◯◯マラソンで4時間切れなかったら鮨おごります!』と宣言し、実際切れなかったので鮨をおごることになった。ところがその実施を4ヶ月も経ってから行ったため、おごられている側はなんでおごられているのかも分からず、ハラル自身もなんでおごっているのかわからないような、よく分からない会になってしまった。律儀なのに印象に残らない、とても惜しい振る舞いだった。

▼野辺山ウルトラの報告で、『無念のDNS!!!』と書いてあった。Did not startなので、出走すらしてないのに関門に引っかかったことになってしまっていた。ハラルの人生は、大体一文字ぐらいいつも間違っている。

 

これだけ『惜しい漢』なので、2人で出走したら俺も惜しい結果になってしまう可能性が高い。惨敗続きの現状で野辺山でも敗北だなんてあんまりだ!これはザックを走らせるしかない!

俺の深層心理はこういう動きをしたことと思う。

だってさ、ハラルとサシで走ったら、それって

『サシハラ』

なわけですよ。『モラハラ』は『モラル・ハラスメント』、『サシハラ』は『サシでハラルとウルトラマラソン』の略なのだけれど、どこか『サシハラ』にも、嫌がらせというか拷問的な雰囲気を感じてしまう。『サシ・ハラスメント』ではないはずなのに。

『指原』は大好きだが、『サシハラ』は惜しい結果に終わりそうなので避けたい。そんな心理が働いた上での、ザックへの執拗なマークだったようだ。

 

そんなハラルからもメールが入っていた。

『71km関門で間に合わず。。ゴールで待ちます。』

マジか!!!やはりダメだったか。

出走後初めて62km付近で会ったときは、既に死に体だった。腰は落ち、顔は前に出て、いかにもツラそうだった。昨年のリベンジは、またも出来なかったか。

しかたない。俺が無念を晴らす。

『借りは即返す』

スラムダンクのあの有名な言葉を胸に、俺は馬越峠を猛スピードで下っていった。

 

 

79km(馬越峠頂上)〜87km(最終関門地点)

まだ目標との差が20分ほどあり、変わらずタイムを詰める必要に迫られていた。キロ7分ほどで下る予定のところを、キロ5分半ほどで、ときにキロ5分ほどで下りていく。

今回は登りを捨てた分、下りで頑張らなければならない。

バルセロナの司令塔、シャビ・エルナンデスは試合中に500回ほども首を振って、敵味方の位置関係を把握しまくっているからあれだけのパスがあれだけの成功率で通せるそうだ。競った場面において、細かい戦局分析、現状把握はどんどん重要性を増してくる。俺はタイムを図っているガーミン時計を500回ほども見ながら、戦局分析と現状把握を秒単位でしつつ山を下っていった。

 

そのときは突然来た。

ズンっ

下りでいきなり失速してしまった。本来、登りは捨てているため、そこでの失速はやむを得ないと思っていた。平地も少し傾斜がつくとキツいので、少し走っては少し歩いてということは避けられないと思っていた。しかし下りは別である。ここはタイムを稼ぐところ、ペースを上げるところ。

ゴールを少しでも近づけるために下りで稼ぐべきなのに、その下りで脚が止まってしまった。先ほどまでバンバン抜いていた人たちに、今度はバンバン抜かれていく。早い話が、ついに恐れていたレッドゾーンを越えてしまったのだ。脚が動かない。

確かに、下りをトバすというのは、リスクと裏表でもあった。下りでは、体重の数倍の重さが一気に脚にかかってくる。約83kgの俺の場合、一歩あたり片足に200kgぐらいだろうか。そんな重みを何万回と受け止めた脚が、無事でいるはずがない。いつのまにか削られていた両足は、下りですら動かなくなった。

これはマズい。非常にマズい!!!

坂の途中でうめきながらストレッチをして、少しでも動くように悪あがきをする。とりあえず87km地点、最後の場所まで2時間を残して到着できれば、この勝負は買ったも同然だ。そこまでは行こう。

ほとんど走れなくなりながらも、俺は87km地点のエイドを目指して走り歩きしていった。そろそろ日が柔らかくなってきた。

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87kmエイドについに到着!

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ほぼ予定通りと言える2時間残し。

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そばアレルギーの俺のために大量のそばが用意されているこの野辺山ウルトラだったが、最後はうどんも用意してくれた。うどんをかっくらって、さぁ出発!

脚はほとんど動かないが、残り2時間、13km。余裕でいけるでしょ!!!

そして直後、これが大きな勘違いであったことに気づく俺であった。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

家族とか教育とかの話

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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