ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

本当に帰ってきたウルトラマン 野辺山高原100kmウルトラマラソンで号泣した話 その9 〜限界突破〜 #623

time 2015/05/25


 

※『星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン』を2年連続完走しました!制限時間3分前ゴールという奇跡の軌跡を2年連続赤裸々に描きます。アイアンマンよりツラかったデス!

※用語説明『デカフォレスト』:野辺山ウルトラを10回以上完走している猛者。一般ランナーとは別の緑のゼッケンが与えられ、『デカフォレストが見える位置にいれば完走できる』という格言もある。

(あらすじ)
ついに下りで脚が止まってしまった。下りの重力で膨れ上がる83kgのミートテックぼでぃを何万回と受け止めて、ついにガタが来てしまったようだ。それでもなんとか87km地点、最後のエイドまでたどり着いた。あと13km、2時間。なんとかなりそうに思える。しかし最後に『野辺山の魔物』が棲んでいるいることを、俺はすっかり忘れていた。

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87km地点(川上村)〜90km

ついにここまで来た。あとたった13kmだ。残りは2時間ある。完全に計算通り。ここまでは完璧。作戦は見事にハマったようだ。

▼登りは捨てて、平地は粘り、下りでトバす。

▼『後半に脚をとっておく』という一見もっともらしいことをしようとしても、どうせ後半脚が動かなくなるので『前半で脚を溜める』という行為が意味をなさない。ならばどうせ動かなくなるものと仮定して、前半から特に下りはスピードに乗っていこう。

▼一見した勝負所の馬越峠ではなく、そこまでの何気ない平地、何気ない距離を勝負所と認定。一見した勝負所で敢えて勝負をしないという選択をとった。

▼特に登りのキツい馬越峠などは、ゲーム形式で登る。『あの人に追いつくまで』、『三本目のあの木まで』など。

目標から多少のビハインドはあったが、それでもほぼ予定通りこのエイドに到着することが出来た。『さすらいのデカフォレスト』の姿も、このエイドで見ることが出来た。追いついたんだ!

俺は、関東ナンバーワンプレイヤー、海南の牧にすら負けていないと吼えるゴリ赤木の気分だった。

『負けてない!!デカフォレストにだってオレは負けてないぞ!!』

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(出典:スラムダンク15巻)

そばアレルギーの俺のために用意されたそばが多かった野辺山だが、ようやくうどんにありつけ、最後のエネルギーをチャージする。少しハンガーノック気味だったので、危ないところだった。もはや食欲などありはしない。走るために、生きるために食う。準備してくれたおばちゃんたちが元気をくれた。

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さぁ、出発だ。

そうそう、一つ忘れていた。今は亡きライバル、熊と写真を撮る。熊のおかげで、昨年は2分前にゴールできた。熊がいなければ、この87km地点まで来ることすら出来なかった。今回申し込みを忘れた熊。いつもまごまごしてる熊。いないけど、一緒に戦ってくれたよな、ありがとう。

昨年の87km地点。最後に二人で気合いを入れた。

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今年の87km地点、独りで気合いを入れた。エアー熊と。

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と思ったら、師匠である元帥閣下がすぐに熊をインストールした写真を送ってくれた。暇なんだろうか。

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出発すると、すぐに問題が発生した。

走れない。

全然走れない。

キロ7分で良いはずなのに、ほんのちょっとしたジョギングより遅い程度なのに、あと3km行けばそこから少し登るからそこからは歩いていいはずなのに。

全然走れない。

あろうことか、角度ゼロの平地で止まってしまう。歩くのすらツラい。

『ラスト2時間で87km地点、ラスト1時間半残して90km地点にいれば全然大丈夫!!!』とデカフォレストは教えてくれたが、それはあくまで平地で走ること、登り坂でも少しは走ることが大前提。遅くても良いから走り続けることが出来れば、上記の言葉は真である。

しかし、こうも歩いてばかりでは、それも叶わない。恐らくギリギリアウトである。ここまで走ってきて、アウトである。それは避けたい。せっかく戻したペースがまたじりじりと遅れていくことを止められないまま、しかし前進は続けた。

 

90km〜100km ゴール

ついに、90km地点、残り10kmまでたどり着いた。残り1時間25分。あれ、5分足りない。1時間30分残っているはずなのに、あと5分足りない。とすると、このペース表通りだとすると13時間59分15秒着予定だから、14時間4分15秒になってしまう。マズい。

となると、この表のペースから10kmの間に5分詰めなければならない。えーと、10kmで5分詰めるんだから、1kmで30秒詰めるんだから、とすると、この表にはキロ9分半て書いてあるんだから、そうすると9分半から30秒引くとどうなるんだっけ?

8ぷん?

この頃になると、1+1=2ぐらいの計算は出来るものの、それ以上の足し算引き算、いわんや掛け算割り算などになると、もはやほとんど出来なくなる。疲労は極限に達し、頭は信じられないぐらい回らない。計算をしようとして脳で消費する酸素すら惜しいほど、疲れている。

加えて・・・

そうだ、思い出した。

本当の勝負所はここだった。下記参照。

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地図で見ると、大きな登り、急な登りをいくつも越えた後の、平凡かつなだらかなちょっとした傾斜が最後の10km続いているように見える。まるでおまけのように掲載されていて、昨年は視野にすら入れていなかった。

ところがどっこい、地図というのはアテにならないもので、昨年一番苦しんだのもこの最後の10kmである。そしてその最後の10kmは、今年もどこにもいくことなく、満面の笑みで俺の前に立ちふさがった。明らかに地図にあるよりも傾斜が大きく、そして長い。恐らくは直線にするとこのコース全体で最も長い、ずーーーーっと続く登り坂が続く。

まるでバラモスを倒して世界を平和にしたと思ったらその後にゾーマがいたような、ゴルベーザを倒したと思ったらゼロムスがいたような、魔王ハドラーの後に大魔王バーンがいたような、界王様の上にいる大界王様の上にいる界王神様がいたような、そんな感じ。

ヤバい、ヤバすぎるぜ野辺山。一之倉と深津の粘着コンビのディフェンスをかろうじてかわしてフロントコートにボールを進めたと思ったら、すぐさま河田兄と沢北にダブルチームで囲いにきた、みたいのやめてくれ。

もはや、顔は歪む一方だった。全然走れない。半泣き。あと7kmなのに希望が持てない、脚がうごかない。

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この頃になると、ゴールなんぞは目の前である。そんなことは分かっている。それなのに走れない。そんな人がウヨウヨいる。本当にギリギリの勝負なので、完走間近のこの距離にいても、恐らくこの写真に写っている人の半分はゴールに間に合っていないはずである。

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計算上はキロ9分半で良かったはずなのに、ビハインドしてしまったのでもはやキロ何分で走れば良いのかが分からない。とにかくなるはやで走るだけだ。

でも走れない。動けない。どうしよう。

隣の人に確認する。『歩いても大丈夫ですよね?』『いや、ギリギリなんで走らないと間に合わないと思います。』やっぱりそうか。

やっぱり無理だったのかな。ハラルはリタイヤしたしな。ザックはもともと速いしな。まぁいいか、ウルトラ挑戦しただけでも頑張ったし、今スランプだし。こんなツラい思いしなくても、誰も俺のことを責めたりはしないよな。

・・・

・・・

・・・

けど・・・

けど・・・

けど・・・

やだ!!!!!

 

絶対やだ!!!!!

 

絶対絶対絶対やだ!!!!!

 

やっぱ俺、走る!!!!!

 

こういうときに、自分のカラダのことを良く知っておくというのは、とても重要なことである。止まりたいから止まってしまう。すると走れなくなる。歩いてしまう。歩くと回復して、また走れるようになることを期待して歩くのだけれど、限界をはるかに越えた状態で一度歩いてしまうと、そこから走り出すまでに回復することは絶対にない。

そういうときは、もう言ってること適当過ぎるけど、『エイヤ!』が一番大事。エイヤ!と走ってしまう。疲れてるし回復しないけど走ってしまう。ゲーム感覚でも清水の舞台から飛び降りるつもりでもこじはるの顔を思い浮かべながらでも何でもいいから、走ってしまう。

すると、不思議なことに走れてしまう。しかもこれが意外と、歩いてるときと疲労度は大して変わらない。変わらないのに、またすぐ歩いてしまう。そうか、これは脳の信号なんだ。どちらが疲れるかといえばどちらでもないのに、より休息に近い方、つまり歩く方に、脳みそが緊急命令を出してるんだ。だから歩きたくなるんだ。

人間の本能というのは、基本的には原始時代から変わらない。疲れたら止まろうとするのは、これ以上疲れてそれでもノロいスピードで動いていたら、獲物として狙われてしまうからだ。だったらさっさと止まって回復を図る方がいい。こういう生物的な本能を覆すには、どこかでエイヤ!と本能の鎖を断ち切らねばならない。

 

95km。残り5km。時計を開始5分頃から押しているので、実質残り5kmで40分。キロ7分ならいける。キロ8分なら誤差を入れるとアウト。そしてそのキロ7分が出ない。

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ここまで来たら、戦略とか戦術とか作戦とか技術とかじゃない。気持ち、心、精神力だ。

ギリギリの勝負に持ち込むまでは、心技体のうち、技と体が重要だと思っている。しかし最後の1cmとか1mmの勝負を分けるのは、やはり心だ。

ひねり出せ!絞り出せ!なけなしの力でいい。乾電池一本分でいい。

出し尽くせ!!!

 

嬉しい誤算があった。昨年、錯乱しすぎて記憶が定かじゃなかったのだけれど、登りはずっと続いてはいなかった。ラスト3kmで、登りが終わった。

 

ラスト2kmで、一旦はゴールに近づくため、ゴールの声援やアナウンスが聞こえ、光が見えた。もうすぐだ!!!キロ6分を切るペースにする。けどまた止まる。

 

ラスト1km。もう間もなくだ。時間を確認する。大丈夫!!!

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ラスト数kmになっても歩いたりしてしまっていたが、ラスト1kmだけはきちんと走ろうと思った。マラソンと言えるスピードで。

キロ5分後半ぐらいにまでスピードを上げただろうか。ゴールは間違いない。だから、納得のいくゴールをしたい。

これまで応援してくれた野辺山の人たち、エイドのおばちゃんたちに感謝した。走らせてくれてる全ての人に感謝した。

ラスト300m。沿道に人が沢山いる。

おかえりなさい!

おかえりなさい!

会ったこともない人なのに、ほんの数秒の邂逅なのに、心の底から全員にありがとうを言う。

会社の同期も、ずっと先にゴールして待っててくれた。

ハラルがいた。ザックもいた。二人とも、待っていてくれた。

『そこじゃいい写真撮れないから!!!』

最後まで微妙な惜しいポジショニングで写真を撮ろうとしていたザックとハラルを急いでゴール脇まで走らせて、自分のなかで最高のゴールを目指した。

あと200m。

あと100m。

長かった戦いも、ついに終わりを告げる。

そして。

 

 

ゴーーーール!!!!!!!!!!!

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俺は、ついに

本当に帰ってきたウルトラマン

になった。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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