ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

ハムスターが100km走った話 #637

time 2015/06/08


 

先日、友人のカトちゃんが100kmを完走した。最終関門を越えたあたりで電話をもらい、ゴールした瞬間にも電話をくれたが、そのあまりの感動に思わず涙が出てしまった。カトちゃん、ほんとにすごいぜおめでとう!

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もやしっ子10ヶ月の奇跡

カトちゃんと初めて会ったのは、いつだか覚えていない。2年ぐらい前だろうか。カトちゃんと初めてまともに話したのは、2014年の8月だった。当時僕は野辺山ウルトラマラソン、柴又ウルトラマラソンと、100km級を100kgまでもうすぐのカラダで2週間で2回完走という、なかなかの絶頂期を迎えていた。

たまたま大阪に出張したときに会いに夜飯に付き合ってくれたカトちゃんと、ノリでウルトラに出る約束が交わされた。なんだか分かんないけど僕の話を聞いてるうちに、ポチりたくなったようだ。

こういうのを業界では、

ノータイムポチリ、略してノーポチ

と呼ぶ。バカになりたい人がバカになるためのファーストステップで、9割の人間がこの線を越えられずに日常に戻っていく。しかしカトちゃんはここを軽やかに越えてきた。

カトちゃんは見た目ハムスターの可愛らしい子で、当時32歳なのに、18歳に見えた。学ランを着たら今すぐにでもいじめの対象になりそうなほど、華奢なカラダをしていた。恐らく体重はリアルに僕の半分ぐらいしかないと思う。

僕は、『挫折が今後の糧になればいいな』と正直思っていた。挫折を確信させるほど、カトちゃんの線は細かった。2児の父とはとても思えない。

 

しばらくしてそんな約束を忘れた頃に、カトちゃんから100kmマラソンに関する質問がバシバシ届くようになった。おっと、出るつもりだったのか。

カトちゃんは先日出た42kmのレースでも、完走出来ていなかった。さすがの僕ですら、フルマラソンでサブ4を達成してからウルトラに挑んだ。カトちゃんは、まだフルの完走経験すらない。たぶんダメだろうなと改めて思った。

 

カトちゃんは、その後も執拗に色々聞いてきた。聞かれたら僕も答えたし、そうするとまた色々聞いてきた。『こ、この子、本気なのか?』 どうしても『この男』ではなく、『この子』と思ってしまうほど、カトちゃんは可愛らしい見た目だった。

 

傍目から見たら絶望的な挑戦に、カトちゃんは笑顔で突っ込んでいった。僕はレースが始まる頃に、彼の冥福を祈った。そしたら、昼間に電話があって、

『いま最終関門を突破しました!』

とのこと。マジか?

力になれればいいなと思って電話番号を教えてあったが、正直、慰めるのに使うであろうと思っていた。100kmは甘くはない。それは僕が一番よく知っている。しかしカトちゃんは、申し込んだときと同様の軽やかさで、最終関門を越えてきた。タイムを聞いて、計算をする。ギリギリ間に合うかもしれない。最後の作戦を伝授して、電話を切った。

ただ、ウルトラのラスト20kmは、その前の80kmよりもツラい。そして残り10kmは、その前の90kmよりもツラい。その初体験をカトちゃんは乗り越えられるだろうか?いや、厳しいだろう。僕はそう思っていた。

 

制限時間である19時を越えた頃、電話が鳴った。電話機から耳を遠ざけてしまいそうな大きな声だった。

『か、かはっ、完走しましたぁ!!!あびばぶぶぶぶぶぶ』

今までおとなしいカトちゃんからは聞いたことのない、咆哮だった。僕は事態を一瞬で理解し、心の底からおめでとうを言った。同時に、彼の勝利を信じてあげられなかった自分を少し恥じた。申し訳ない。まさか完走できるとは思ってなかった。しかし本当にすごい。本当に本当に。本当におめでとう。

また一人、バカなノリで発生したノーポチから『ウルトラマン』が誕生した。しかもフル完走経験すらないハムスターなウルトラマンだ。伝説が生まれた。100kmという距離には、やはりドラマがある。カトちゃんのブログもぜひ見てほしい。

 

 

人生たまには界王拳2倍ドーピング

さて冷静に振り返ると、こういう疑問が湧いてくる。『カトちゃんは、100km走りきる力があったのだろうか?』

僕は断言出来る。『ない。』と。フルすら走ってなく、月間300km走ってたとか元陸上部だったとかではない一般人のカトちゃんに、そんな力は申し訳ないけどない。

すると次に、『100km走る力はないのに100km走ることが出来たのはなぜなのか?』という疑問が当然湧いてくる。この答えは明白だ。

『界王拳2倍を使ったから。』

簡単な話、界王拳を使って、自分の戦闘力を200%にしたから、走りきれたのだ。

人間は、時に自分だけでは出せない力を瞬間的に出すことが出来る。火事場の馬鹿力しかり、好きな子とした約束を果たそうとする時しかり、試験前の一夜漬けしかり。期間が決まっていて、強制力が働くと自分の潜在能力をガバっと出すことが出来る。

勿論、潜在していなければ話にならないため、赤ちゃんにフルマラソンを走らせることは出来ないし、僕に微分積分を解かせることは出来ない。サインコサインウソクサインと答えるのが関の山だ。

今回カトちゃんは界王拳2倍を使うための条件をきちんと満たした上で、100kmに挑んだ。

①自分では信じられないけれど、経験者からしたら『イケる!』という目標に対してノーポチした。

②ノーポチした目標から目を背けず、失敗のリスクがあるにも関わらず完走を公言しまくった。

③レベルが3つぐらい上の経験者(=僕やその他ウルトラ完走経験者)に、聞きまくった。

このどれもが、自分の力を200%出すために欠かすことの出来ないファクターだったが、カトちゃんは自然とこれをやっていた。反対に、

④自分でも『イケる』と思っていて、経験者からしたら『それはちょっと・・』という目標に対してノーポチする。

⑤ノーポチしたことを、失敗したらかっこわるいから黙っている。

⑥自分と同等か、ちょびっとだけ上のレベルの人(フルマラソンの完走経験者)にアドバイスを聞く。

などをやっていたら、界王拳にはならず、それはただの全力っぽいアレである。カトちゃんは、界王拳2倍を使うための要件を、自然と満たしていた。悟空が使う界王拳20倍とかはサイヤ人だけの特権だけど、界王拳2倍ぐらいだったら、人間にも使える。カトちゃんは、ハムスターにも使えることを証明してみせた。

今回、カトちゃんは、いままで自分が住んでいたのとは違う世界を垣間見たと思う。そしてそれは、少なからず今後の人生に影響するはずだ。勿論、ウルトラを走った程度で人生が変わるほど、人生は甘くはない。しかし、ウルトラを走って1mmも変わらないほど、辛くもない。

カトちゃんの例に見るように、人間でも界王拳は使える。そしてそれには発動条件がある。自分の限界を越えてみたいとき、新しい世界を除いてみたいとき、今までと何かを変えてみたいときというのは、人生で必ず訪れる。そのタイミングで、正しい界王拳の発動方法を知っていれば、人はみな人生に退屈せずに済むんじゃないかと、今回のカトちゃんの例を見て思った。

カトちゃん、ありがとう。次は同じ大会に出よう。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

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家族とか教育とかの話

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。