ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

バラモンキング2015完走記⑥ 〜ライバルの出現〜 #649

time 2015/06/20


2015年6月14日、スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2km、制限時間15時間の五島長崎国際トライアスロン(通称バラモンキング)を完走しました!スイム1時間28分、バイク7時間36分、ラン5時間24分でトータル14時間29分31秒でゴール。褒められたタイムではありませんが、毎度のことながらトラブルの山を乗り越えての完走なのでよし。今回も赤裸々にお届けします。

(あらすじ)
いよいよ総距離226kmの序盤、スイムが始まった。首が痛む不調のなか、しかし3.8kmの距離は1mmも縮んでくれず、ひたすらに泳ぐ。88分という可も不可もない、どちらかというと不可めなタイムでスイムを上がることとなった。さぁ次は最も長い距離、最も長い時間を走破するバイクだ!

(登場人物)
元帥:『ポセイドン』の太祖。太すぎる太ももを持ち、色黒で繊細で計算が苦手。1期生。
仙人:坊主、ヒゲ、ノースリーブと、新宿二丁目ルックなウルトラランナー。40時間ぐらい走れる。1期生
スリムえぇ。。さん:フリーザ様第三形態に似ている。最近キャラが崩れている。いつも返事は『えぇ。。』2期生。
みよっしー:バイクが速く、笑顔が可愛く、奥さんが武道の達人。2期生。
ザック:ピンチになるとバルログのような悲鳴をあげる。ランはサブ3.5。2期生。

登場人物概要詳細はこちら

バイク180.2km 7時間36分の戦い 前半

さぁ、バイクがスタートした。バイクコースはこんな感じ。

スクリーンショット 2015-06-20 10.46.19

(Source:バラモンキングHP

 

 

 

 

文系の僕にはいまだに見方がよく分からない。。

 

まぁなんかあれだ、なんだかんだ登りと下りが多くて、なんだかんだ途中で周回コース55kmを2回ぐらい走り、あとはなんだかんだやってれば180.2km走破することになる。とまぁそんな感じ。

受験科目として公民や道徳を専門としていた者としては、こういった地理の問題を出されるとお手上げだ。ただ大雑把には戦略は決めてあったので、紹介しておこう。

▼全体として、6時間半での走破を目指す。180.2kmを走るとすると、アベレージで27.7km。出せない数字ではない。勿論坂道が非常に多い『ジェットコースターのような』コースだとは聞いているので、相応にコントロールする必要がある。登りは控えめに、下りは飛ばし気味に。平地はペースを維持して。

▼補給は①前半でバイクの分を補給 ②後半でランの分まで補給 の二本立て。特にバイク後半は敢えて固形物を採らず、ランに影響しないように心がける。今回用意したのは、

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大体この倍ぐらい。当初これしか用意していなかったのだが、怖くなってそのあと乱買いしてしまった。この他にワッフル、ビーフサラミ、カロリーグミなどをバイクやウェストポーチに搭載した。

▼前回のアイアンマン2014のときとは違って肩に不安はないため、DHポジション(空気抵抗の少ないかがんだポジション)を多用する。本来であればオールDHポジションで攻めるべきなのだけれど、まだそこまでの体幹力はない。平地と下りはDHでいく。ただし前日から痛み始めて、バンテリンシートを貼ってもなお痛む腰の心配はある。

▼エイドで休み過ぎない。長距離戦だからと休みすぎるとまた休みたくなる。結果ズルズルとタイムが落ちていく。せいぜいどこかのエイドで5分程度ストレッチと補給、OPPで5分程度にとどめるべきだ。ただしOPPは神のみぞ知る。いつもみたいに4PP、5PPになったらお手上げだ。サドルは肛門に優しいタイプを選んだから大丈夫なはず。

▼登りは下りの延長戦で登る。下りでMAXスピードを上げ、登りのほとんどを登りきってしまう。昨日見た感じでは、『激坂』と言えるようなものは一つもない。恐らくほとんどの坂は惰性で登れるだろうと思った。

 

バイクにまたがると、気分が高揚してくる。トライアスロンのなかで、バイクはなんといっても最長不倒を競う花形だ。スイムは、それがないと『トライアスロン』にならないし、あればあったで不安の喚起だけはめっぽうしてくれるやっかいな存在だ。ランは大体、そこに至る過程でスタミナを消耗してしまっており、毎回ツラい思いをするだけである。

バイクの期間だけが、ある意味自分のパフォーマンスを注ぐことができる。どれだけ鍛え上げてきたのか、どれだけ自分は強いのか。

とはいっても、スイムとランがないとただのロードバイクになってしまうので、それはそれでつまらないのがトライアスロンの絶妙なところ。陸海空を制覇するがごとく、スイム、バイク、ランを制覇してこそのトライアスロンだ。

そしてバイクのもたらす高揚感の厳選のもう一つの遠因は、その潜在的なトラブルの多さだ。パンク、クラッシュ、スリップ、チェーンが外れる、チェーンが切れる、ギアが動かなくなるなどなど。スイムとランは、ある程度技能を強化していれば、あまりトラブルに巻き込まれることはない。

トラブったとすれば、それは実力不足の一言で片付けられるし、ゆえに対処がしやすい。スイムで心拍が上がってパニックになるのは人とのバトルの経験不足だし、ランで筋肉が攣るのは単純な走力不足や補給不足だ。

しかしバイクの場合は、どれだけ実力をつけたとしても、全然違うところからトラブルの種がやってくることも多い。元帥の上官である『総統閣下』は、毎回聴衆が後日のトラブル報告を楽しみにするほどの猛者で、舞の海のごとく『トラブルのデパート』と化している。

僕が知っているだけでも前後輪同時パンクの直後にもう一回パンクしたり、ギアが動かなくなって登り坂を全て手押しで登ったりと、その実力に比してトラブルに巻き込まれる数が異様に多い。僕自身も、アイアンマン2014では補給の際に後ろから追突され、左足をへんなふうに着地して捻ってしまい、ランに影響が出たことがあった。

そんなバイクなので、毎回ドキドキである。オリンピックディスタンス(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)のレースでは潜在化したままのトラブルも、ロングのこの距離では思いっきり顕在化してくる可能性がある。

 

元帥とえぇ。。さんは先に行ってしまったため、まずは2人を捉えるところからスタートだ。先は長い。競ってもしょうがないが、それでもペースメイクの一つとして、仲間に追いつくというのは悪い選択肢ではない。

僕の黒王号は、主人の不甲斐なさに反比例するような立派なバイクで、巡航速度はそこそこ速い。あっという間に元帥とえぇ。。さんをパスした。えぇ。。さんは、『えぇ。。さん!!!』と声をかけると、いつも通り、『えぇ。。』と冷静な返事をしてくれた。

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序盤は踏み込みを控えめに、そして補給を多めに。フロントボトルに入れた10本分近いジェルをちびちび飲みながら、ワッフルを食べながら、グミを頬張りながら、少しずつ進んでいく。平地は並のスピードで、下り坂は他を圧倒するスピードで、登り坂は他に圧倒されるような鈍速で。

序盤で、折り返し地点があった。元帥とえぇ。。さんはパスしたから後ろのはず。まだ見てない仙人とみよっしーとはどこで会えるだろう?そうそう、ザックは溺れてないだろうか。いろんなことが頭をよぎる。

最初にすれ違ったのは仙人。折り返し地点までまだ数kmあることを考えると、やはり速い。5分ほど差をつけられているようだ。今回はウェットスーツを上手に脱げたのだろうか?仙人はサドルのパーツが見つからないという根源的な問題により、自分の愛車で出走することを諦め、代車のCEEPOで出走していた。あの速さなら、問題はないのだろう。

折り返しを少し過ぎてから、元帥、えぇ。。さん、みよっしーの順にすれ違う。おお、ザック以外は生きてた!みよっしーはさすがに3.8kmのスイムに時間がかかったらしいが、しかし彼のバイクの速さは尋常ではない。毎日ママチャリで鍛えているというその末脚が、どこで炸裂するだろうか。

 

こういってはなんだけれど、序盤は自分でもそこそこの走りが出来ていたように思う。De部のメリットを最大限活かし、下りで抜かれることは一度もなかった。登りは下りの勢いのまま登っていたので、これまたほとんど抜かれることはなかった。平地はたまに速いのに抜かれるだけで、基本は抜く方が多かった。あれれ?もしかして目標達成しちゃうかも?なんてことをささやかながら思っていた。

概して、こういうときにトラブルというのは起きるものである。

開始2時間ほど経った頃だろうか。アップダウンの激しい山道に差し掛かったときに、『右からいきまーす!』と、僕の後ろを走っていた人間を豪快に抜き去る様子が、『ゴーーーーー!!!』という効果音とともに聞こえてきて、凄まじいスピードで一台が僕を追い抜いていった。

この、『ゴーーーーー!!!』というのは、トライアスロンにおいては速い人だけが出せる特別な音である。デビュー前に合宿にいったときも、普通のマダムだと思っていた人が後ろからダースベイダーの呼吸音のような音を響かせながらぶち抜いていったときに、僕はこの世界の広さを知った。昔、190kmで高速を走っていた(汗)ときに、300kmのフェラーリにぶち抜かれたときと同じ敗北感だった。

さて、その『ゴーーーーー!!!』に関して、エリート選手(トライアスロン業界ではめっちゃ速い一部のトップ選手をこう呼ぶ)が追いついてきたのだろうかと思ってみると、ぶち抜かれた相手は見覚えのある後ろ姿だった。僕は一瞬で理解した。

『ヤツだ!!!』

物語の主人公には、本人の成長の過程で必ずライバルが登場する。桜木花道にとっての流川楓、仙道彰、沢北栄治がそれだ。僕の物語にも、ついにヤツが出てきた。今をときめくトップ選手、戸原開人選手だ。先日の宮古島トライアスロンで念願の優勝を果たし、今回のバラモンキングでは、Bタイプ(僕たちはAタイプ。総距離154kmでちょっと短い。)の連覇を狙うイケメンだ。

Bタイプの選手は僕たちより1時間後からスタートする。途中まではAタイプもBタイプも、バイクコースは一緒だ。1時間後にスタートしたはずの選手が、もう僕をぶち抜いている。ウソだろ???

信じられないという思いを抱きながら、しかしぶち抜かれたことに過剰反応した僕は、目に火の玉を浮かび上がらせながら猛追した。

『ふんぬー!!!!!』

全力で漕ぎ、すぐに追いつくべく脚に力を込めた。

 

 

 

 

 

 

 

2秒しかもたなかった。。。

 

 

戸原選手は恐ろしいスピードで、それは登りも下りも一緒だった。追いつくことはできなかったが、しかししばらくの間、後ろから追いかけることはできた。エリート選手とは、こういう時間差でもないとなかなか一緒に走ることは出来ない。

ブレーキしながらおそるおそる進むような急な下りを、ためらいもなく全力で漕ぎながら戸原選手は進んでいく。どこまで踏み込むべきか、コーナーでの曲がり方、そうはいってもブレーキを入れるところ、コース取り。短い時間だけれど、とても参考になった。こんなペースで何時間も漕ぐなんて信じられない。

『彼のプレイを見て、盗めるだけ盗みなさい。そして彼の3倍練習する。そうしないと、高校生のうちには到底彼には追いつけないよ。』

とおっしゃっていた安西先生の言葉が胸をよぎる。

 

しかし、神様は僕に戸原選手と張り合うことを、許してはくれなかった。

 

 

パシュゥゥゥゥ!!!!!

 

 

下りの一番スピードが出るところ、これ以上離されたら戸原選手の背中が見えなくなると思ってスピードを上げた瞬間に、タイヤが破裂した。

パンクだ。

僕は一瞬で事態を理解した。そしてカーブで傾いていた態勢を戻そうとしたら、タイヤがスリップした。道路脇にはすぐそこに山道特有の溝が広がっていて、危なくそこに突っ込むところだった。そうなったら脊椎損傷などの惨事になっていたことだろうと思う。

このへんは、いわゆる『畳エリア』で、曲がりきれずガードレールを越えて吹っ飛ぶ輩を崖際で押さえるために畳が縦に敷いてある。ここにこんにちはするところであった。

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『とりあえず・・君は日本一のエイジになりなさい。それからでも戸原くんを追うのは遅くはない』

安西先生にそう言われているような気がした。成長のためにストレッチな目標を追うことは大事だが、身の丈に合わない挑戦は身を滅ぼすということをカラダで知った出来事だった。

戸原選手は、あっという間に見えなくなってしまった。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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