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退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

ツール・ド・フランスに学ぶ、トラブったときの復帰の仕方 その1 #720

time 2015/08/30


 

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先月の話だけれど、ツール・ド・フランス2015が開催された。最近、自分がトライアスロンの関係でTTバイク(タイムトライアルバイク)に乗るようになって、『はて、本場のヤツらはどの程度スゴいのかな?』と思い始めて、色々調べてみた。

日本ではまだまだなじみの薄いツール・ド・フランスは、特にヨーロッパではこちらで考えられないほどの人気を誇っている。自転車に乗っている人にとっては比較的当たり前、一般人(僕はまだこちら寄り)にとっては意外な点としては、以下が挙げられる。

なお、これらの書籍を読むと、一気に自転車レース界に興味が出てくる。いずれも平易で読みやすく、面白く、とてもおすすめだ。テレビで頻繁に自転車レースを見ることのない一般人にはなかなか理解できない世界が、少し分かるようになる。

 

 

 

 

 

【ココがヘン・・じゃないけどフシギだよ、知らなかったよツール・ド・フランス/自転車レース界】

①3週間、約3500kmを走破。もっとも過酷な自転車レース

フランス一周、約3500kmの距離を3週間かけて争うツール・ド・フランスは世界最大の自転車イベント。その人気は日本人には想像もつかないけれど、サッカーのW杯と並ぶとも言われる。この数年、サッカーでは本場ヨーロッパのチャンピオンズリーグに幾人もの日本人が出場している一方、自転車界のチャンピオンズリーグともいえるツール・ド・フランスに関しては新城幸也選手1人が完走したのみ。しかも今年は残念ながら怪我でメンバーから漏れた。

 

②絶大な人気にも関わらず選手の年俸は高くない

ツール・ド・フランスの優勝賞金が45万ドル。トップクラスの選手はスポンサーと合わせて数億〜10億円ぐらいの年俸を得ているものの、プロでも年収250万〜300万はの選手は決して少なくない。これは自転車レースが野球やサッカーのような『お金を払って見るスポーツ』ではないことに起因していると思う。

ツール・ド・フランスですら、冒頭の写真に写っている観客たちはお金を払って見ているわけではない。だからこそ人気があるとも言えるけれど・・

 

③『完走しないこと』が仕事

多くのスポーツでは、スタート地点に立ったらゴールまでたどり着いてこそ評価される。野球選手だったら、途中交代ばかりさせられていたら一流とは見なされないし、それはサッカーでも何でも一緒。ところが自転車競技では、1人の『エース』と数人の『アシスト』でチームが構成される。エースが優勝もしくは上位入賞できれば良く、他は最悪潰れても構わない。

エースは『勝つために』走るが、アシストの役割は徹頭徹尾、『勝たせるために』走る。そのために先頭を長時間に渡って引き続けたり、エースの風よけになったりもする。エースのための補給食をサポートカーから仕入れてわざわざエースに届けたりもする。

エースは完走を義務づけられるが、アシストの選手はミッションを完遂しさせすればよく、その場合は戦略的にリタイヤすることもある。いかにエースが勝ちやすい環境をつくるかが問われるのがアシスト。自分の記録は残らない、しかしチームの記録は残る。そんな世界がある。

 

④先頭集団より後方集団の方が速い

マラソンだと、レースの途中で抜け出した先頭集団のなかから優勝者が生まれることが多い。しかし自転車レースの場合は、多くの先頭集団は潰れる。これは単に脚で走るのに比べて自転車レースにおける空気抵抗が非常に大きいために起こる。

個人が巡航速度で出せる速度となると、せいぜい40km〜45km(それでもこの速度で200kmとか走るから異常。)これが10名〜20名を超える集団になると、平均で50km〜60kmぐらいになることもある。これにスパートを入れると、なんと最高速度は80kmにも及ぶ。

ツールでは一般に、数名の先頭集団と数十名のメイン集団に分かれる。いくら実力があっても、先頭集団ではいずれ空気抵抗による体力喪失で疲弊し、メイン集団に吸収されてしまう。逆に集団に入れば空気抵抗をほとんど受けないため、かなり力を抜いた状態で温存することが出来る。かといっていつまでもメイン集団にいては、前に出られないので勝つことは出来ない。このへんの加減が微妙。

 

⑤にも関わらず先頭集団にわざわざなろうとするヤツがいる

最終的に勝つためには先頭にいる必要がある。でもあまり早く先頭に立つと疲弊して、最後の勝負に勝てなくなる。この微妙な按配を調整するのが各チームのアシストの役割で、どうにかこうにか最後にエースが勝てるようにもっていく。その一環として、わざわざ疲れる先頭に立つ選手も多い。自分が勝つためではなく、エースに勝たせるために。

 

⑥味方と協力はする。でも敵とも協力をする

自転車レースで面白いのは、『味方は味方』なのは当然として、時に『敵も味方』になること。たとえば先頭集団を引く場合、各自が勝手に走っていたのでは、空気抵抗にやられてさっさと疲れてしまう。それでは先頭に出た意味がない。出来るだけ長く先頭を引くために、誰かが先頭になって空気抵抗を一身に引き受ける必要がある。そしてこの役割を、数チームからなる先頭集団内で、交互に回していく。

必要とあらば敵とも一時的に協定を結んで物事を進めていく。そして時が来たらやはり敵は敵として全力で潰しにいく。自分のチームとだけではなく、他チームともコミュニケーションをきっちり取る必要があるのがこの世界。つまり、あるレースで騙して出し抜くことが出来たとしても、次のレースからは信用されなくなり、逆に自分が窮地に立たされることになる。なので結構選手同士はぺちゃくちゃとしゃべりながらレースを進めていく。

 

⑦観客がたまに邪魔、というより結構邪魔

選手達は、ほんの一瞬の判断のミスが命取りのスピードのなかで戦っている。僕自身、35kmぐらい出てるときに落車し、本当に死ぬかもしれないと思い知らされたのが自転車。本当に怖い。にも関わらず、ツールにおける観客は平気で道路に飛び出してくる。

冒頭の写真はまだマシで、ツール・ド・フランスじゃないけど近似値なのがこの写真。

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(Source:マジカルミステリー・インスタントコーヒー

マジで邪魔。上り坂だからまだ衝突の衝撃は少ないとはいえ、なかにはやはり不届きものもいて、避け損ねて選手に衝突したりするアホな観客もいる。でもこの熱狂ぶりもツールの魅力的なところで、野球でもサッカーでもここまで至近距離で選手を見ることなどできない。ツール当局もこういう観客の応援の在り方を特に規制しようとはしていないらしく、こういうところが日本と大きく違うところ。

 

⑧『ツール・ド・フランス』と『ジロ・デ・イタリア』は一緒

僕自身、しばらく気づかなかったのだけれど、よく考えたら当たり前の話。『ツール・ド・フランス』とは、フランス語で『フランス一周』を指す。で、全然違う大会かと思っていた『ジロ・デ・イタリア』はイタリア語で『イタリア一周』を指す。さらに『ブエルタ・ア・エスパーニャ』はスペイン語で『スペイン一周』を指す。この3つを称して『グラン・ツール』と呼ぶのだけれど、この3つがともに『◯◯一周』と言ってるだけだということに気づくのに半年かかった僕は、アホなのだろうか。

だから日本でのレースも含めて『グラン・ツール』と呼ばれる日が来たら、大変遺憾なことに『ツール・ド・フランス』、『ジロ・デ・イタリア』、『ブエルタ・ア・エスパーニャ』に加え、『日本一周』というレースが加わることになる。

 

⑨公然とズルをすることが許されている

自転車レースは『紳士のスポーツ』であるとされている。味方だけではなく敵とも信頼関係を構築し、誰かがマシントラブルなどを抱えれば、勝利の可能性が下がるにも関わらず敢えてスピードを落としたりしている。

一方、自分がトラブったときはどうなるか。例えばパンクした場合にはサポートカーからタイヤの代替品を渡してもらう。速攻で代えるまではよろし。しかしなんと、集団に戻るまでサポートカーに掴まっていったりするのが自転車レース。

あれあれ?それズルじゃないの?と見てる側は思っても、誰も何も言わない。そういった不測の事態に関しては誰もがその目に遭うことが想定されるため、暗黙の了解として明らかなズルにならない範囲で合法的なズルが認められている。紳士的な競技なのにズルが認められているなんて、なんだか不思議な気分だ。元来曖昧を好むくせに、スポーツに関しては異常な潔癖さを求める日本人からしたら、このあたりがあまり理解できないかもしれないなと思う。

 

長くなったけれどこの⑨のズルに関して、僕が見習いたいなと思うトラブル時対策なわけ。長くなったので明日に続けます。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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