ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

五歳児とラグビー日本代表は褒めすぎてはいけない #765

time 2015/10/14


 

今朝、一躍時の人となった、ラグビー日本代表の五郎丸選手がテレビに出演していた。繰り返し流される、伝説の4つの試合の回想シーン。特に南アフリカ戦は、もう何十回もハイライトを見ているはずなのに、それでも感動する。その時その瞬間に何を感じたのかのインタビュー。重厚感溢れるコメントの数々。

僕は思った。

『そろそろやめてあげたら???』

誤解がないように付け加えると、まだまだラグビーフィーバーというのは続いていってほしいと思う。正直全くラグビーに興味のなかったくせに言うのもアレだけれども、こういったスター性のある選手が誕生して、その選手の従事するスポーツが脚光を浴びるのはとても素晴らしいことだ。

基本的には人口減少、経済縮小の宿命から逃れられないこれからの日本にとって、『まだまだ世界と戦える!』というメッセージを強烈に打ち出してくれるこれらの出来事は、本当に勇気が出る。

が!!!

ちょっと前から感じていた違和感が、なんとなく強くなりつつある今日このごろ。娘とのやり取りで、『ああそうか、違和感の正体はコレだったのか。』と悟るに至った。

***

こちらの写真をご参照。

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何も出来ない3ヶ月歳児と、未だ役に立たない35歳児。

久々の新生児を前に悪戦苦闘する毎日だけれど、基本スタンスは『何か出来たら褒める、何も出来なくても褒める』だ。

普段はバリトンボイスで貴婦人たちをうっとりさせている僕も、こう見えて家でしゃべっている8割は赤ちゃん語。それを奥さん相手にやっていたらただのヘンタイだけれど、一応次女向け言語として使っている。

で、ちょっとでも笑ってくれたらこのように顔面と顔面をスクラムさせて、愛情を伝えている。うきゃっと笑ってくれたとき、お風呂に泣かないで入れたとき、母乳をしっかり飲めたとき、うまく寝られたときなど、全て褒めるようにしている。

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対してこちらのお嬢さん。御歳5歳と11ヶ月。

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頭もトークもキレるわ、動きは速いわ顔芸は多彩だわで、毎日楽しませてくれる。

彼女がただ笑ったりお風呂に入れたり上手に寝られたりしても、基本僕は褒めない。もはや赤ちゃんではないからだ。

それよりも、お姉ちゃんとして妹に優しく出来たとき、知らないうちの小さい子の面倒を見てあげたとき、自分の主張を我慢して周りに合わせられたとき、お店の人に『美味しかったです、ごちそうさま!』と大きな声で言えたときなどは、しっかり褒めるようにしている。

そういうときの長女は、とても嬉しそうだ。

ところが、あるときに長女がお利口な行動をして、『なかなかやるやん!』と思って褒めたら、むすーっとされたことがあった。あれれ?おかしいな?と思って聞いてみると、

『5さいだからあたりまえだもん。』

とのこと。なるほどそうきたか。続いて、

『4さいだったらいまのはできないけどさ!』

ほう、そういうことか。去年褒めてたら喜んでたのか。なるほどなるほど。

つまりはこういうこと。僕から見たら同じ『幼児』なんだけど、長女のなかでは明確に『5歳』と『4歳』は区別されていた。圧倒的な違いがあるらしい。さらに聞くと、『4歳と3歳』、『3歳と2歳』、『2歳と1歳』、『1歳と0歳』も圧倒的な違いがあるそうだ。

一緒にしないでくれ、と言わんばかりだった。5歳を4歳扱いするとは父親としていかがなものなのかと、強烈な抗議が来た。僕は素直に詫びた。

***

今朝のテレビの話に戻る。五郎丸選手は、繰り出される質問に1つ1つ丁寧に答えながらも、僕には少し不満そうに見えた。疲れもあることとは思う。でももっと根源的な問題としては、

『うるせぇよ!そろそろいい加減にしてくれよ!』

と内心思っているのではないかと僕は考えている。テレビ受けもあるのでそんなことは決して言わないけれど、どうもそう思っているような気がしてならない。

ここからは僕の完全な妄想。

南アフリカに日本代表が勝ったとき、それがどれだけスゴいことなのかを沢山の例えで表現するウォールがいくつも立ち上がった。最も強烈で分かりやすかったと僕が思ったのは、

桐谷美玲が吉田沙保里に勝ったようなもの

という例え。『ヤムチャが悟空に勝ったようなもの』という例えより、『サッカーW杯で日本が優勝したようなもの』という例えより、ずっとずっと脳髄の奥に突き刺さってきた。

なるほど、そんなスゴいことだったのか、といたく感動した僕は、それまで全く興味のなかったラグビーのことを、連日調べるに至った。どれだけ日本が過去に苦杯を舐めてきたのか。どれだけ南アフリカが強いのか。ラグビーでそういう国に勝つことがどれほどのことなのか。

そして数週間が経ち、日本は3勝1敗で『史上最強の敗退国』としてW杯を後にした。これはつまり、日本が南アフリカに勝ったことは2度と起こらないまぐれや奇跡ではなく、一定の勝算のもとに、敗色濃厚と思われた強豪にギリギリの勝負で打ち勝った結果であることを示している。

にも関わらず、相変わらず世間では『大金星!』、『奇跡!』、『史上初!』などの言葉が踊っている。

僕は思う。

そろそろ日本全体で認識を変えた方がいい。

ラグビー日本代表が南アフリカに勝ったこと、そしてW杯を3勝1敗で終えたことは、『ヤムチャがフリーザに勝ったようなもの』ではなく、『ベジータが悟空に勝ったようなもの』なのだと。

つまりは、『強豪国』が『超強豪国』に勝っただけなのだと。

***

ラグビー日本代表の選手達は、エディ・ジョーンズHCが常々言っているように、マインドセットをこの数年で強烈に変えてきた。

彼らのなかでは、恐らくとっくの昔に『自分は、悟空(世界一)ではないかもしれないけど、ベジータ(世界有数)。ヤムチャでは断じて無い。悟空にも、やりようによっては勝てる!』という心持ちが出来上がっていたのではないだろうか。

それなのに、世間は未だに『ヤムチャが悟空に勝った!ヤムチャが悟空に勝った!』と騒いでいる。選手達は、勝利について国全体で祝ってもらえるのは嬉しいのかもしれないけれど、果たしてヤムチャ扱いされることを、喜んでいるだろうか?

それは5歳児に、『いま笑えたのー!ちゅごいねー!』と言うのと同じで、大変失礼な話だ。5歳児を4歳児扱いしてしまったというならともかく、5歳児を0歳児扱いしては、それはさすがに5歳児ですら怒る。4歳と間違われても怒るのに、0歳児だなんてふざけんな!となる。

同じことを、ラグビー日本代表に対して僕たちはやってしまってはいないだろうか?

繰り返すけれど、日本代表はとっくに世界の強豪国の一員になっている。歴史的な勝利や、彼らが見せてくれた感動に対しては素直に喜んでいいとは思うけれど、本当に強い人間達に対しての接し方、評価の仕方という意味では、少し検討の余地があるのかもしれない。

聞いてあげるべきは、これからどうやって世界ベスト4に入るかとか、それを維持するかとかなんじゃないのかな。彼らが目指しているのは、きっとその辺だろうから。

僕だって、『羅王さん、社長杯(社内の海外表彰入賞基準)入ったんですか!スゴいですねー!マジ奇跡ですねー!』と言われたら、腹が立つ。僕にとっては達成して当たり前のものだからだ。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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「ラオウを目指す羅王のブログ」にようこそ。修羅が蔓延る世紀末の日本を、「北斗剛掌派」という思想体系を以て変える活動をしています。我が生涯に一片の悔いなし!と言える人生を送るため、101回目のダイエットに励んでいます。