「MSN」のうち、エラいのは「S」と「N」 #861


 

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元サッカー部なのに、サッカーよりテニスが上手いと現役時代言われ続けていたあたくし。

日本のサッカーには全く興味ないのだけれど、海外サッカーは結構興味があって、色々チェキラしている。サッカー詳しくないけどサッカーについてたまには語ってみる。

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現在、世界最強と言われているチームは、2つある。奇しくもどちらもリーガ・エスパニョーラ(スペインリーグ)の存在している。

1つはレアル・マドリード。昔はブラジルのロナウドやジダンを擁して「銀河系軍団」と呼ばれ、今はポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドやギャレス・ベイルを中心に、「新銀河系軍団」と呼ばれている。

僕は学生時代にイタリアに一人旅に行った際、幸運にもチャンピオンズ・リーグ(欧州王者決定戦)のレアル・マドリード対ASローマの試合を観ることができた。「地鳴り」という言葉がぴったりなほどローマのスタジアムは興奮しており、レアルを応援していた僕は完全なアウェーな気分で小さくなっていた。

ちなみに、ちょっと「スゴいヤツを寄せ集めただけ」感のあるチームのため、勝てば良いが負ければ批判も多い。今は「BBC」と呼ばれる、「ベイル・ベンゼマ・クリスティアーノ(ロナウド)」の3トップが攻撃の主軸を担っている。

 

もう1つはFCバルセロナ。ご存知メッシやネイマールが所属しているチーム。顔はクリスティアーノ・ロナウドには全く勝てないが、プレーヤーとしての完成度はメッシの方がはるかに上だと僕は思っている。サッカーはサイズでやるものではないと、誰よりも証明している。

チームはと言えば、「カンテラ」と呼ばれる下部ユースチームからの昇格を大事にしており、レアルに比べると「これがバルセロナだ」みたいなのがもっと強烈に存在している。

勿論時期や監督によってプレースタイルは大きく異なるものの、なんか「バルセロナ臭」とか「バルセロナ文化」のようなものを持ってる気がして、僕はこちらのチームの方が好きだ。選手の言動を見てても、俺様感のあるレアルの選手より、どこか牧歌的というか、穏やかな発言が多いように感じる。単純にイイ人が多そうだ。

若い頃からハゲているイニエスタとか、サッカーがものすごくヘタそうな顔のセルジオ・ブスケッツなんかが主軸を担っているところも、好感が持てる。(ちなみに両者ともどのチームからも欲しがられるワールドクラス)

バルセロナでは、「MSN」と呼ばれる「メッシ、スアレス、ネイマール」が、先の「BBC」と並ぶ世界最強のアタッカー陣として君臨している。ちなみに僕の通称は「AKB」である。彼らと違って1人で攻撃を担っている。

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さて、今日はその「MSN」の話。

そもそもメッシだけでも最強なのに、バルセロナのようなトップチームは、常に選手の補充をする。しかも世界トップの選手を。

2013年、バルセロナはネイマールの獲得を発表した。ネイマールはブラジル代表の10番。王様である。サッカーの神様ペレをして、「私を超える選手になる」と言わしめた選手だ。

バルセロナはメッシのチームなので、ネイマールは果たしてメッシと共存出来るのか、と誰もが噂した。まぁ、同じ南米人なので上手くいかないこともないかもね、と皆思ったが、ちょっとの不安が残った。

 

そしてそれで終わるかと思ったら、なんとバルセロナは2014年にルイス・スアレスを獲得した。

スアレスは、前回のW杯で「噛み付き事件」を起こしたプレーヤーだ。プレーヤーとしての能力は申し分ないが、前のチームのリバプールでも母国ウルグアイでも絶対的なエースとして君臨しており、アツくなりすぎて周りが見えなくなってしまうことがたまにあった。

何なら、メッシに噛み付いたりしないだろうか?と不安になる人も多かったのではないかと思う。加えて、既にチームにはメッシとネイマールがいる。後ろにも超一流プレーヤーたちが既にいる。「スアレスの居場所、ないんじゃない?」と少なくない数の人が思った。

 

が、結果は予想に反した。少なくとも僕の予想には。

「MSN」は、昨シーズン、3人合わせて120ゴールをたたき出した。ちなみに2015年シーズンのJリーグ得点王の大久保嘉人選手の得点が、23点。

バルセロナは国内リーグ戦以外にもチャンピオンズ・リーグやなにやらがあるからとは言っても、Jリーグの得点王の約2倍の点数を、全員が叩き出している。異常。

当然のことながら、「MSN」は「世界最強」、いや、「歴代最強」と言われるまでになった。

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やっと本題。

どうして「MSN」はうまくいったのか?

僕の個人的な意見としては、

M(メッシ)は置いといて、S(スアレス)とN(ネイマール)が超エラかった

というのが結論。

繰り返しになるけれど、メッシは世界最高の選手である。んで、メッシほどじゃないにしても、スアレスもネイマールも、どのチームでもエースに君臨してきた世界最高級の選手だ。

どのチームでも絶対的存在として扱われ、ネイマールに至っては世界で一番サッカーの上手いブラジル人の中で、「王様」扱いされていた。

僕は当初、この2人が、自分の頭上に人を冠するのをよしとするはずがないと思っていた。つまりはメッシのスゴさは認めつつも、自分が中心であり、自分がトップとして扱われることを望んでいると思っていた。そうでないと我慢出来ない選手たちなのだと思っていた。

なにせ、スアレスはマイク・タイソンばりに人に噛み付くし、ネイマールは若いしドリブルには王様感が溢れている。彼らが自分よりさらに至高の位置にいる人間が存在することを、許すとは思えなかった。

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んが!!!

そうではなかった。

スアレスもネイマールも、見事なほどに分をわきまえた。「メッシがバルセロナの中心である」という不文律を、自らのスター性や絶対性を封じ込めて、自分をその原則の脇に置いた。

悪童っぽいイメージがあった両者だけれど、過去に本当に悪童だったブラジルのロマーリオやスウェーデンのイブラヒモビッチと違い、「自分中心」から、見事に「メッシを中心としたチームの勝利」に舵を切った。

「王様」としての実力も風格も備えたプレイヤーにも関わらず、自らを「将軍」と定義した。

結果としてスーパースター3人はいがみ合うことなく相互の良さを引き出し合う形となり、シーズン累計120ゴールというとんでもない数値を叩き出すこととなった。マジであっぱれだと思った。

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人には、それぞれ「役割」がある。「お父さん」は、家では「一家の長」だけれど、会社では「ただの係長」だったりする。娘に対しては「奴隷」扱いだったりもする。娘に逆らえるお父さんは少ない。

「お父さん」が、家だけでなく会社でも「一家の長」たろうとすると、当然のことながら「お前は何様だ」となる。「いや、一家の長ですが、部長、なにか私に御用でも?」などという口を聞けば、将来は危うい。

また、会社で「奴隷」たろうとすれば、ただの役立たずな人間になってしまう。「ただの係長」とはいえ、チームメンバーを率いる責任はある。ビジョンを持ち、チームを鼓舞して目標を達成させる必要がある。

役割を全うするのは、僕たち一般人のなかの話だけかと思っていたが、「MSN」を見てそうではないと思うようになった。逆に彼らのレベルにおいてこそ、役割を完璧にこなしている。それぞれに与えられた役割でプロフェッショナルな結果を出しているからこそ、ああして世界トップでプレーすることができている。

役割を放棄して我を通しているだけのプレーヤーは、どれだけ上手くても使われていない。いわんや、一般人の世界をやである。ちなみに会社員としての役割を放棄して好き勝手やってる人たちを、「SFT」と仲間内で読んでいる。

社会不適合者

の略だ。

僕も半分ぐらいSFTだが、ホンモノのSFTが近くに沢山いるため、自分はまだマシだと思っている。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!