新社会人の皆さんに告ぐ #934


 

※今日書くことはウソについてですが、中身はたぶん本当です。

 

新社会人の皆さんへ

 

今日は4月1日。

桜咲き乱れるなか、各地で入社式を迎え、一人ひとりが胸の中に大きな希望と若干の不安を抱えていることかと思う。

一生に一度しかない新卒での入社式、本当におめでとう!僕の13年前が思い出されるようだ。思えばあの頃はまだ僕もピチピチの22歳だった。シャワーを浴びると、肌から跳ね返る水で風呂のガラスが割れるほどだった。

さて、今日は13年前に入社式を経験した者として、新社会人の皆さんに先輩風をびゅんびゅん吹かせながら、いくつかこれからのことをアドバイスしたい。

***

まず考えてもらいたいのは、

なぜ入社式は4月1日に行われているのか?

という根本的な問いだ。新事業年度だから?月のはじめだから?

それはそのとーり。

しかしもっとよく考えてみて欲しい。

 

勘の良い人は気づくかもしれないけれど、そう、4月1日は「エイプリルフール」。1年で唯一、公式にウソをついても許される日だ。

つまり、企業が4月1日に入社式をやる意味とは、

 

入社式の存在自体がウソだし、入社式で言ってることもウソですからね!

 

と企業が大々的に宣言していることの証左なのだ。

いきなり何を言うかと思われるかもしれないが、入社式がウソであるということはホントである。新社会人の皆さんは、そこをはき違えてはいけない。開催要項や社長が言うことなど、真に受けてはいけない。

では具体的に何がウソなのかという点について、下記にいくつかの例を述べておくので参考にされたし。

 

 

入社式のウソ①:「入社式」自体がウソ

新社会人の皆さんが、何もしてないのに歓待されるのは入社式だけ。これが最初で最後の晴れ舞台だと思った方が良い。アーメン。

企業というのは基本的に、結果でしか評価されない。プロセスも評価に加えろという話が出てきていて、事実それも考慮される世の中にはなりつつあるけども、基本的には結果が最優先である。

なぜなら、その他の指標に比べて恣意的な要素を排して評価しやすいから。受験も資格取得も、全ては人間性よりも成績が最優先されるのはそういう理由からだ。

最近は世知辛い世の中への反発心から、「あなたがそこに存在してくれているだけで素晴らしい」というような風潮がある。入社式で醸し出されている雰囲気というのはまさにそれで、「あなたたちが入社してくれるだけで素晴らしい」といった空気があるかもしれない。

しかしそれは幻想である。これからは、皆さんは結果しか見られない。「ありのまま」なんてクソ食らえな生活が待っている。入社式で歓待されて希望に燃えて自己充足感が満たされて、後で配属された現場のあまりの地味な作業の連続に、「こんなはずじゃなかった」と思うのはやめよう。間違ってるのは入社式の温かすぎる雰囲気の方なのだ。

 

入社式のウソ②:「皆さん一人一人の強みを活かして活躍を」はウソ

会社は皆さんの「個性」なんぞ最初の数年は特に求めてはいないので勘違いしてはいけない。社長あたりが「皆さん一人一人の強みを活かして活躍を」とか言ってたら、それは100%ウソだと思った方がいい。ブルシットだ。

皆さんは、バルセロナやレアルマドリードで活躍することを夢見てサッカーチームに入った駆け出しのサッカープレイヤーだ。

それぞれの強みを活かして、ゆくゆくはメッシのようなドリブル突破や、クリスティアーノ・ロナウドのようなフリーキックを撃てるようになりたいのかもしれない。

が、ちょっと待ってほしい。その前に正確なインサイドキックやトラップを死ぬほど練習してほしい。90分動き回れるスタミナをつけてほしい。個性云々を語るのはその後だ。

まずやるべきは、サッカーのルールを覚え、基本練習を積み重ねることだ。強みを活かしてクリエイティブになにかをすることではない。

 

 

入社式のウソ③:「同期」はウソ

こんなことを言うと身も蓋もないようだけれど、皆さんが大切にすべきは「同期」ではない。「同期」とは、たまたま同じ時期に会社に入った人間のことであり、会社は「皆さんは同期としてツラいときは支え合い、嬉しいときは喜び合い」みたいなことを言うかもしれない。

が、「同期」とは言うなれば、同じマラソン大会のスタートラインに並んだ人たちのことである。ある人は42.195kmを2時間半ほどで走り、ある人は4時間ギリギリであり、またある人は7時間近くかけて走る。

走るペースがてんでバラバラなのに、「あの大会のとき、同じスタートラインにいたよね!」というだけでその後も仲良くしようというのは、ちと無理がある。

では何を大切にすべきかというと、「同期」ではなく、「同志」である。勿論「同期」のなかで「同志」になる人もいる。しかし「同志」は「同期」のなかだけに存在するのではなく、2−3個上の年代や同じぐらい下の年代や、はたまた10も歳の離れた世代にいたりする。

「同志」とは、スタートラインが同じ仲間ではなく、目指す北極星が同じ仲間だ。なんなら山登りのルートすら違い、行動をともにするわけではないかもしれないが、しかし目指す山頂は同じという仲間のことだ。

「同期会」はそこそこ参加してれば良いが、そこでせっかくなら「同志会」を開ける「同志」をピックアップしよう。

 

 

入社式のウソ④:「自分のアタマで考えて」はウソ

「自分のアタマで考えられる人材」が皆さんの会社では求められていて、そういう枠で皆さんは採用されたと思っているのかもしれない。しかしそれはウソだ。

企業は、実際問題、皆さんに「自分のアタマで考えて」ほしいとはあまり思っていない。特に最初の数年は全く思っていない。

それよりも、言われたことを0.2秒で爆速で処理できる人材を求めている。それが正しいか正しくないかなどどうでもよく、言われたことを実践できる人間が欲しいと思っている。そうして経験を積んでいった先に、初めて「自分のアタマで考えて」ほしいと思っている。

なので、インターンをやってる人間よりも学位を持ってる人間よりも、体育会系の人間が好まれることが多いのが社会人なのだ。

体育会系の人間たちのように、我を通す前に、まずさっさと返事をして、人の役にたつことを考えよう。アタマの良さなんぞどうでも良い。具体的には会社の役に立つこと、上司の役に立つこと、同僚の役に立つこと、顧客の役に立つこと。

人の役にたつ能力なくして、自分のスタイルもクソもない、ということを、体育会系人材はなぜかよく分かっている。それは恐らく、彼らが極めて理不尽な環境のなかで結果を出す術を身につけてきた過去を持っているからだと思われる。

ということで必要なのはロジカルシンキングでも、資格でもなく、体力と筋肉であることが大半だ。特に男性。

 

 

入社式のウソ⑤:「専門分野」はウソ

皆さんが「マーケティング配属」だろうが、「企画志望」だろうが、「機械工学修士」だろうが、どんな専門分野を持っていてもあまり関係ない。学生が持ってるスキルなんぞ、Google直入社レベルのハイパーエンジニアでもなければ、企業はあまり期待していない。

それよりも皆さんが新社会人としてすべき仕事は、「元気」と「笑顔」の2つだけである。これほんとに。

組織の活性不活性は末端の人間が決める。つまりは皆さんが決める。皆さんが元気で笑顔であれば組織は元気で笑顔になり、皆さんが沈んでいれば組織も沈む。場合によっては、皆さん次第で会社も変わる。

誰しも、気分よく働きたいと思っているが、既存の組織内では変更できないことが多い。だから組織は新社会人を受け入れるのである。そうして新陳代謝を繰り返すのである。

元気と笑顔。いいか、パソコンスキルじゃないぞ。

 

以上のように、入社式にはウソが紛れている。騙されないように。武運を祈る。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

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