本当にどうでもいい、「24」を見ていて気づくアレコレ #949


 

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(Source:24HP)

 

2005年前後に流行りまくった「24」を、また最近改めて見ている。

当時は独身だったので、休日に「『24』を24時間見る」と題して集中的に見まくっていた。

結局、「24」における1時間が、実際はCMの関係で40分ちょいしかなかったのと、そもそも24時間テレビにかじりついてると頭がおかしくなりそうになるという理由で、途中でドロップすることになった。

10年ほどの時を経て、ふとしたきっかけでまた「24」を見ていて、いくつか気になる点、というかいわゆる「ココがヘンだよ『24』!」が目についたので述べておきたい。

社会人経験も10年を超えてきたので、以前は気にならなかったことが気になり始めてるのかもしれない。

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①黒幕は分からないが、事件が起こることは分かっている。

NSAやCIAよりもCTU(主人公、ジャックバウアーが勤めるCounter Terrorist Unitの略)は優秀らしく、いつも「大事件が24時間以内に起こる」ことは分かっている。

しかも場所は例外なくCTUのあるロサンゼルスで、しかしなぜか黒幕は分からない。どうやって情報を入手したらそうなるのだろうか。

病気の原因は分からないが、特効薬はある、みたいな状態になっている。

 

②移動は大体15分以内

ドラマの都合上と言えば仕方ないけれど、基本的に移動は15分以内、長くても30分以内が原則で、一人のキャラクターが画面から30分以上消えていることはまずない。

銃撃戦が起こる現場もCTUから15分以内、犯人の隠れ家もCTUから15分以内、爆弾の隠し場所も15分以内、拷問された後に復活するのも大体15分以内。

だったら、CTUから15分圏内をエリア51みたいに完全封鎖すれば良いのでは?

 

③現場捜査官と大統領が直に電話できる。

僕は以前外資系の会社に勤めていたが、外資系だからいって一担当者が相手の社長にエラそうに何かを提言できる、なんてことはなかった。

一定レベル以上の打ち合わせには必ず上司が付いてきたし、相手が役員であればこちらも役員が出動、というふうにやはりそれなりの階層合わせは必要だった。

対して、たしかにテロの脅威は緊急性が最優先されるものの、結構な頻度で大統領に直通電話をするジャックバウアーが勤めるCTUは、バリバリの外資系企業なんだと思った。

 

④国防機関なのに身元チェックがかなり甘い。

「24」における問題は、基本的には外部のテロリストが起こす。細菌テロしかり、核爆弾テロしかり。そのせいで「24」におけるCTUは、いつも分単位で仕事のアップデートを国のトップから求められるほどてんやわんやになっている。

んが、外部のテロリストと同様に厄介なのは、実はCTU内部の問題である。支部長の娘が精神不安定だったり、ジャックバウアーが麻薬中毒だったり、臨時で雇った情報分析官がスパイだったり、10年近く勤めた功労者がテロリストの親玉だったり。

リクナビで集めてもこうはならんよね、というほどCTUは身元チェックが甘い。

 

⑤銃撃戦で殺すのは許されるのに、逮捕後に尋問するのは許されない。

僕が法律に詳しくないだからかもしれないけれど、「24」では銃撃戦でバコバコと人が死ぬ。ジャックバウアーも、銃撃戦になるととても生き生きしている。現場に相当な戦闘の自由が与えられているように見える。

しかしひとたびテロリストを逮捕すると、そいつが「弁護士が来ないと話さない」とか言って途端にプロセスを大事にしだす。いや、そこは黙認して口を割らせるためにあれこれしてもいいんじゃない?という場面でも、ちょっとこづいただけでジャックバウアーは上官からめちゃくちゃ怒られる。

自由と権利の国、アメリカの基準が、僕にはイマイチ分からない。

 

⑥マックの割引券並に大統領の恩赦が出る。

逮捕したテロリストの一味に対して、最も合理的に口を割らせる方法は、拷問・・・ではなく、大統領による無罪放免を約束する恩赦状だ。

「お前のこと無罪にしてやっからさ、教えてよ、黒幕」と言って、これまで何十人も殺してきたような極悪人を軽く無罪にするあたり、さすが太っ腹アメリカ。

個人的には陰謀渦巻く世界のなかで、なぜ恩赦だけ完全に守ろうとするのか全く分からないのだけれど、「24」においては恩赦したテロリストがまた別のテロに関わったりするので、大変である。

***

とまぁ、ドラマの設定にいちいち口を出しても仕方ないのだけれど、これはきっとドラマのなかの話だけじゃないんだろうなと思った、日本企業との最も大きな違いについて最後に触れておきたい。

「24」では、CTU内部でいつも揉めている。やれ主導権が誰にあるとか、誰が怠けてるとか、俺の言うことを聞けとか。自己主張の強いアメリカ人は、いつも組織内でケンカばかりしているようだ。

そんなときに、下記のようなセリフが非常に多く聞こえてくる。「24」で一番多く出てくるセリフなんじゃないかな?

“Who do you work for?”

“You work for me, not him”

“Who’s your boss?”

 

日本企業ならば、「お前は誰のために働いてんだ?」と聞かれたら、「会社です!」とか「お客様です!」とか言いそうなもの。

その一言で、近視眼的に見失いつつあった大局観を取り戻し、世の中のため、社会のために働こうぜ、といったメッセージを届けることが出来る。と思ってた。

ところが「24」においては、ことあるごとに「俺のために働け」、「お前のボスは俺だ」と部下に突きつける。

その更に上に人がいても関係なし、組織の目的とか世界の平和とかも関係なし、とにかくお前は俺の言うことを聞け。

そういうことを都度部下に確認させ、徹底するあたりは完全に日本企業の価値観と違うなと思った。これぞ個人主義、これぞアメリカ主義。

最終的には同じ価値観を持った違う人種、とは思わないで、最終的にも違う価値観を持った違う人種、と思った方がいいのかもしれない。

おかげで、

“Who do you work for?”

の発音だけは、帰国子女並みに良くなったと思う。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

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