バカになりたければ、バカ度の高いヤツと一緒にいるべし。 #966


 

この2週間ほど、僕はぐったりと疲れていた。よく眠れているのかどうかは分からないが、目を閉じて次に目を開けたら朝だった、ということが何回もあった。全く寝た気がしない。

それぐらい、ぐったりしていた。

理由は、バカとずーっと一緒にいたからだ。

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「スーパードクターK」に倣い、ハイパー高校生な通称「D」と呼ばれるその漢は、突然僕の目の前に現れた。「D」は、18年前に高校を卒業した僕とは全く異なる、本当にハイパーな高校生だった。

「D」がやってきたことを簡単にまとめると、

▼小学生の頃から本気で総理大臣を目指してた。

▼中1のときに時の河村名古屋市長に直接電話して会いに行った。お題は「総理大臣になる方法」。

▼高1で周りが欧米に短期留学するなか、自分は電気も水道もないタイの村にホームステイ。お金は親から定期代を前借り。

▼国際協力に目覚め、高3で世界一周。お金は大人に頭下げまくって協賛を集めた。

▼世界一周中は各国のJICAや大使館に突撃訪問。

▼今後はルワンダやタンザニアで起業するつもり。

▼現在高校4年生。意外なことに、同級生は誰も話しかけてこない。彼女募集中。

▼名古屋大学のTEDに登壇。英検はまだ4級。

すいません、漫画とゲームとエロのことしか考えてなかった僕の高校生時代と、全くもって違いすぎ。いや、おそらくは、全国の大人が全員すいませんと謝罪が必要になるぐらい、意識が高く、行動力もハンパない漢だった。

話してて思うけど、ホントにバカ。こうだと思ったらそれがうまくいく以外の選択肢を全く考えない。「D」は清々しいぐらいのバカだった。おもしろいので、僕が出来る限りのサポートを買ってでることにした。まずは人を紹介しよう。

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出逢った翌日から、「D」を人に紹介する行脚が始まった。

まずは名古屋で知り合いの経営者にご挨拶。「D」は名古屋在住で、現在は金曜5限の体育の授業が終わってから東京に来て人と会い、土曜日の始発で帰って授業に出る、ということを繰り返している。授業は決して休まない。

別のある日は朝6時から品川駅のホテルでエグゼクティブなブレックファスト。

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バカの代表である「D」を囲んだのは、これまたバカな人たち。

ある人間は前の日に僕にカフェでナンパされ(男性)、「D」に会いにきた。ある人間は前の日に僕から業務命令が下り、「D」に会いにきた。ある人間は前の日23時頃に僕から誘われ、なんと夫人付きで「D」に会いにきた。

バカばっかりだ。

参加者の一人は、「D」のあまりの行動力と真っ直ぐさに、涙しそうになったという。

 

その次の日は、出版プロデューサーS氏に紹介。

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「レースが近いので家から走っていきます!」といって見事にしっかり遅刻した出版プロデューサーS氏は、「D」の溢れんばかりのエネルギーに終始圧倒されっ放しだったでしゅう。

遅刻するぐらいなら電車に乗るという選択肢はないものなのだろうか。

 

さらにその後はTV局に勤務するアニキにご紹介。平気で独裁国家に乗り込むアニキも、クソ忙しいなか時間を割いてくれ、「D」の今後を応援してくれた。

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「D」の後見人のKGYと「D」、そしてあたくし。KGYは学ランを着せればほとんど高校生で通る。現在は戦略的ニート。

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寝る間も惜しんで寝るほど多忙な僕がこれほどまでに時間を割いて「D」に付き合ったのは、「D」が僕に最も欠けている何かを持っていると確信したからだ。

その欠けているものとは、「バカ度」だ。

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ある一定年齢までは、人は賢さを追い求めて努力をする。勉強したり資格を取ったり人に会ったり。「今より賢くなりたい!」そう願いながら、様々な努力をする。

ところが、ある年齢に達すると、大概の人が、あることに気づく。

「俺の人生、このまま賢くなってもダメじゃね?」

この傾向は賢さを追い求めた結果手に入る仕事に就いている人に特に多い。高学歴な人、弁護士や税理士などの難関資格を持ってる人、一流企業に勤めている人などがそれだ。

既に十分に賢いその人たちは、賢さが自分の人生を今いるレベルまで引き上げてくれたことに感謝しつつも、しかしそれ以上を目指す上では大した武器にならず、場合によっては弊害にすらなり得るということを知っている。

そしてその懸念は結構な確率で当たっている。

賢い人たちは、そのための処方箋が「バカ度」の向上であることも知っている。もっと向こう見ずになれば自分の人生は拓けるのに。もっと簡単に一歩を踏み出せれば何だってやれるのに。もっとバカになれれば、俺は俺の存在を証明できるのに。

なのに大半の賢い人たちは、「バカ度」をレベルアップさせるための効果的な方策を取らない。彼らは、論理的合理的に自分の「バカ度」を上げようとする。マインドマップを使ってバカになるための方法を整理してみたり、最新のビジネスモデルを考えてみたり。

そうではない。

「バカ度」を上げるためには、とにかくバカと一緒にいることが必要だ。バカに染まり、バカに埋もれて、バカの発する言葉を浴びて、それで賢い人たちはようやく「バカ度」を上げることができる。頭ではなくカラダで「バカの何たるか」を理解することができる。

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今回、「D」を様々な人に引き合わせるなかで、一番勉強になったのは実は僕である。「D」尽くしだった数日間を経て、頭ではなく神経で「バカ度」を引き上げることが出来たと思う。

「D」は別れる最後に、

「羅王さんといるとほんとうにいろいろ勉強になります!」

と言ってくれた。

僕は思った。お前はバカかと。勉強になってるのはこっちだと。

「D」を見ていると、何をするにしても本当に遅すぎることはないんだと言う気にさせられる。心から思っていることであれば、実績が何一つなかったとしても、人をその気にさせることができるんだいうことが分かる。「バカ度向上学」というのは、もしかしたら学校でもっとも重点的に教えるべき学問なんではないかと思わされる。

なにより、真のバカは人から応援してもらえる力を持っている。

「D」は、何も知らない18歳にも関わらず、僕に多くのことを教えてくれた。

「D」の講演聞きたい方はあたくしまで。7月24日にやります。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

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