老化の正体 #1004


 

「老化」の定義は色々あるのだけれど、最近20個ぐらい下から30個ぐらい上の世代の人たちと付き合ってみて、「老化」とは一概に年齢だけに相関するものではないのだなと、つくづく感じた。

僕のなかでは「老化」は「衰退」や「退化」と同義で、つまりはよからぬ現象のことを指している。

勿論、よからぬ現象だし望まない現象ではあるけれど、それがいずれ自分の身にも起きるだろうことは予想しているし、だからこそ少しでもそれが起きないよう予防措置は打っておきたいと考えている。

ただ上記の通り幅広い世代の人たちと付き合ってみて、どうも年齢とは無関係とは言わないまでも、そう強く相関するものでもないと思うようになった。

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お世話になっているある経営者は、御歳60歳を超えている。

現役時代かなり高い役職にいた方なので、一線を退いた今は悠々自適・・・かと思いきや、毎日朝7時に自分のオフィスに出社して、今もなお現役の人間と同等かそれ以上に働いている。

話をしていても非常に面白く、あれもやりたい、これもやりたい、もっとモテたいと意欲旺盛だ。

正直スゴいと思う。まだ枯れないのかと。

当然、この方からは「老化」というものを全く感じない。勿論、見た目は僕たち現役世代に比べれば、相当におっさんである。

しかし、中身はというと、子どもか?と疑いたくなるほど、純真無垢に次の目標に邁進している。

腕力では負けないけれど、パワーでは明らかに負けていると会うたびに思わされる。

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あるとき、20代前半のピチピチの若者と出逢った。

彼はすこぶる頭がよく、明晰で、しかしちょっとだけ問題があるように見えた。

「他人の否定をすることで自分の存在価値を誇示する」という癖が、その場にいる誰にでも分かるような形で露出する人間だったのだ。

 

しかもかなり露骨な形で他人の否定をするので、彼のスゴさは重々分かるのだけれど、必ずしも話してて良い気分になるかというと、そうではなかった。

要領を得ない発言をする人間がいれば、全否定をする。

しゃべるのが苦手な人間がいれば、シャットアウトする。

自分と違う意見を口にしかけた人間がいれば、その意見を言いかけてる途中から話をインターセプトする。

なるほど、なかなかやるな。てかよくそこまでやるな。。

かなりピチピチの若者であるはずなのに、なんでか分からないけれど、僕は彼に結構な程度の「老化」を感じた。

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この対照的な二人と会ってから、僕のなかでの「老化」の定義が少し変わった。

以前は、僕にとっての「老化」はやはり年齢と相関するものであった。

60歳は20歳より「老化」しており、その逆はない、といった感じに。

しかし今回のケースを経て、僕のなかで20歳が60歳より「老化」しているということも、十分あり得るというふうに結論づけるに至った。

 

今はこう定義している。

 

原理原則を自分の上に持ってこられるのが「現役」

自分を原理原則の上に持ってこないと気が済まないのが「老化」

 

重力が上から下に働くように、水が上流から下流に流れるように、世の中には目に見える、あるいは見えない原理原則がある。

人にしてほしいことをまずはしてあげなさい、とか、衣食足りて礼節を知る、みたいな格言も原理原則だ。

それはおおよそ万人にとって正しいことであり、そしてそれを自分の上に置いている限りは、そうそう人生に失敗することはない。

テニスでは下から上にラケットを振ればスピンがかかるし、野球では上から下にバットを振らないとホームランが打てない。(大リーグのアホみたいなパワーヒッターは別)

原理原則に従うことで、それなりの確度を以て物事を成立させることができる。

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一方、この原理原則に逆らう、つまり原理原則の上に自分を持ってくると、結構大変なことになる。

下流からいくら上流に向かって一生懸命泳いでも、全然進まない。というか溺れる。

節制や節約を完全に忘れれば、肥満と貧乏が待っている。

人に嫌なことをし続けて、それで人に好かれようとするのはなかなか困難だ。

原理原則より自分が偉くなってしまうと、上記のようによほどのことがないとうまくいかないし、失敗の確率は100倍以上になる。

 

んで、この百害あって一利なしの「原理原則の上に自分を持ってくる」という不可思議なことをするのが、「老化」だと僕は考える。

そんな簡単なことも分からなくなるんかい、と言いたくなる。それは「老化」と呼ぶしかない。

ただ、それが20歳の若者に起きて、60歳のおっさんに起きない、という現象はなかなか面白い。

そういえば、昔、田舎のじーちゃんが水か何かをこぼしてしまった店員さんにキレまくっていた。

あれは高齢者が「老化」した分かりやすい事例だったのか・・・

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

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