個人的にはかなりびっくりする出来事だったので徒然なるままに。
ある日、三才になる二号機とともに、「映画 おかあさんといっしょ」を観にいった。それはそれは楽しそうで、家に帰ってからもずっとその話をしていた。パパとしては誉れな一日であった。
んで、誰がどう良かったのかを聞いてみたくて、その感想の前に各自の名前を聞いてみた。どの家もそうだと思うけれど、保育園でも友達の園児の名前から、その両親が誰であるかもしっかりと覚えているのが三才。
誰のパパは迎えにこないだの、誰のお姉ちゃんはなんて名前だの、全て記憶している。あなどれない記憶力をもっている。
 
その二号機に「これだあれ?」と聞いてみたところ、一段目の「ゆういちろうおにいさん」、「あつこおねえさん」の名前はすんなり出てきた。
当たり前だ。一代前の「だいすけおにいさん」、「たくみおねえさん」に比べればまだまだ新人感は否めないが、だとしても国民的幼児番組のツートップである。名前が出てこないはずはない。
 
がしかし、なんと二段目にいる体操担当の「よしおにいさん」、エンタメ担当の「りさおねえさん」の名前が出てこない。「うーん、ちらなーい」とのこと。
君、(三年間の)人生通じて何百回もお世話になっとるやんけ!どういうつもりなん!
と心の中で一人でツッコミそうになったが、じゃあ三段目は?と聞くと、こちらはすんなり出てくる。そう、お父さん方、お母さん方はご存知、左から「ムームー」、「ガラピコ」、「チョロミー」の「ガラピコぷ〜」の三羽ガラスである。この三匹に関しては完全に記憶しているらしい。
あれだけ毎日観て、ヒマさえあれば再生している番組なのに、人間に関してはなんとツートップのことしか覚えていなかったという。
 
よしおにいさん、りさおねえさんへ。
あなたがたが毎日毎日頑張ってくれてるの、僕は知ってるよ。ゆういちろうおにいさん、あつこおねえさんが子供たちの"Know"を育んでくれてるとすると、よしおにいさん、りさおねえさんは彼らの"Can"を育もうとしてくれてることも知ってる。
でもね、うちの子は全然覚えてなかったみたい。ほんとごめんね。たくみおねえさんロスが強すぎて、あなたがたの名前を家で連呼するという義務をすっかり果たしてなかったわ。
 
数年前の旧民主党で某女史がおっしゃったあまりにも有名なセリフ、
「一番じゃなきゃダメですか?」
を思い出した、秋に差し掛かる9月の昼下がり。
***

マーケティングとは、知覚をめぐる戦いであって、商品をめぐる戦いではない

あまりにも有名なマーケティングの基礎本、「売れるもマーケ、当たるもマーケ マーケティング22の法則」に出てくる表現だ。
本書によると、マーケティングとは知覚を巡る戦いであるがゆえに、徹底して顧客に知覚されることが大事である、つまりナンバーワンであることが極めて肝要であると述べている。
 
富士山が日本ナンバーワンの山だと知ってる人は多いが、じゃあ二番目は?と聞かれるとほとんどの人が答えられない。
今年プロ野球で優勝したのが広島なのはなんとなくみんな知っているが、じゃあ二位は?と聞かれると僕も知らない。
その溢れる性欲に加えて体格や人格、はあちゅうとの結婚によっていまや圧倒的な地位を築いたしみけんはあまりにも有名だが、じゃあその次に続くのは?と聞かれてもほとんどの人はわからない。
錦織選手の次のランキングの日本人選手は・・・誰だっけ?松岡修造?
こんな感じで、人は一番しか記憶できない。だからビジネス界でもスポーツ界でも、みんな一番を死ぬ気で取りにいく。某女史は正しかったことになる。
「一番じゃなきゃダメですか?」に対する回答は、
「一番じゃなきゃダメです。」一択となる。
 
読みやすくおすすめの本なのでご参考までに。

***
ゆういちろうおにいさんもあつこおねえさんも、幼児にとっては人間界の一番である。だから誰でも知っている。圧倒的なナンバーワンなので、幼児は全員が「知覚」している。
しかしよしおにいさんとりさおねえさんは二番である。だから大変失礼なことに、うちの二号機みたいに「知覚してない」という事態が生じる。
この場では知覚されることを勝利の状態と定義付けて話を進めるが、じゃあゆういちろうおにいさんやあつこおねえさんのような圧倒的なポジションじゃなくとも幼児の知覚を勝ち取るにはどうするか?
これについては、実は写真にのほほんと写っている三匹の珍獣が深い示唆を与えてくれている。この三匹はコンサートなどにいっても圧倒的な人気を誇っており、幼児たちの知覚を間違いなく得ている。その秘密は、いくつかにまとめると下記にあると思われる。
 
1、人間じゃない。
これは大きなポイントで、マーケティング的に言うと「ズラす」ことで、「ガラピコぷ〜」の三匹は幼児の知覚獲得に成功している。
直立二足歩行で、よくしゃべり、そして「人間じゃない」。この少しの「ズレ」により、土俵を変えることに成功している。別の言い方をすれば、違う場所での「一番」を獲得することに成功している。
 
2、ユニットである。
「ガラピコぷ〜」は、一匹ずつだと弱い。チョロミーも、ムームーも、ガラピコも、単体ではゆういちろうおにいさんやあつこおねえさんに対抗できないだろう。
しかし、AKB48と同様で、徒党を組むと急に存在感が増すという作戦を彼らは使っている。しかも、獣二匹にロボットが入っているというなんとも言えないマリアージュ。これは、たとえばゴレンジャーに一頭だけライオンが入隊しているようなものだ。
ユニットであるがゆえに、「ガラピコぷ〜」と幼児なら誰でも知っているテーマソングをもっている面も強い。
 
3、適度にワケが分からない
「伝えることと伝わることは違う」とコミュニケーション界隈では言われている。確かにそれは正しい。伝えているつもりが伝わっていなかったら大問題だ。
しかしことマーケティング、ブランディングにおいては、「適度にワケが分からない」というのは逆に知覚のための武器になっていく。
アップルはその典型で、製品発表のたびに、「おい、なんでイヤホンジャックなくしちゃうの?」、「なんでホームボタンすらないんだよ!」という混乱を顧客にきたす。そしていつのまにかそういった疑問は、魅力に変わっていく。
2とも連動するが、女の子っぽいチョロミーと男の子っぽいムームーはいいとして、「おいガラピコ、お前は一体なんなんだ?」とみんな思っている。そしてそれがなぜか魅力になっている。

 
以上のように、よしおにいさんとりさおねえさんの苦境から、「ガラピコぷ〜」のマーケティング施策と幅広く話をさせてもらった。
何気ない出来事からとても重要なことを三歳児に教えてもらった気がするが、もしかしたら一番大事な教訓は、
蓮舫女史の問いかけは重要なことを示唆している
という点なのかもしれない。
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