本日は早朝6時から第三回「熊引退記念ラン」を開催。過去最高の6人が集まった。
もうすぐ熊を中心とした「ロッキー・バルボア現象」が起きる日も近い。

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さて、今日はちょっとしたニュースがあった。ランチーム「アドミラル」の海外支部長、「ハラル」が数年ぶりに日本に戻ってきて、皇居ランに参加したのだ。
アドミラルにおいて、ハラルは熊と並んぶツートップのポンコツ担当で、常に山王工業のゾーンプレスを受けるがごとく、チームメンバーからありとあらゆる点をツッコまれるのが特徴。
イメージで言えば、熊はよくまごつくので静的なポンコツ、ハラルは話せば話すほど、何かすればするほど墓穴を掘るタイプなので動的なポンコツといった感じだろうか。
彼らと話していると、毎度のことながらため息しか出ない。しかしこのため息も、二人が揃うことでしか出てこないので、数年ぶりともなればなんだか懐かしい感じがする。
ポンコツ同士、久々に手をにぎり合う両者↓

 
久々の登場なのに遅刻し、手提げを持ったままランニングする早速ポンコツなハラル↓

 
ちょっとだけ追い込んだら、泣きそうになっていた。↓

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ちなみにハラルに関する(自分的)仰天エピソードを1つだけ話しておきますと!
ハラルは2015年に突如日本の会社を辞め、ミャンマーに旅立つこととなった。「世界を股にかけて仕事をする漢になりたい」と、どこかで聞いてきたような話を地で行く形で、日本をあとにすることになった。
当然、僕たちはチームメイトとして壮行会をした。数々の戦いを共にくぐり抜けたハラルを、心の底から応援する気持ちで企画をした。
 
会の途中、宴もたけなわになった頃、ハラルは「お世話になった人たち、僕の価値観に衝撃を与えてくれた人たち」の名前を挙げ始めた。
会場はアドミラルのファウンダー「元帥」の邸宅で、15人に迫る人たちが集ってハラルを壮行していた。しかし不思議なことに、そこにいる人たちの名前はなかなか出てこない。
 
「◯◯さんに出会って人生変わりました!」
 
・・・まぁそうだろうね、あの人すごそうだし。我々と関係ない人だけど。
 
「◯◯さんの影響で思考が変わりました!」
 
・・・でしょうね。あの人バケモンだし。我々からは遠い人だけど。
 
「◯◯さんのような漢になりたいと思います!」
 
・・・どうぞどうぞ。我々の話、一向に出てこないけど。
 
会場には我々がマラソンやトライアスロンを始めるきっかけそのものであり、当日も会場を提供くださった「元帥」、ハラルをアドミラルに引き込んだ直接の上司の「コジマさん」、僕を含めたハラルの戦友たちがいる。
しかし我々の話は全く出てこない。
***
最後にハラルが、
「最近特に衝撃を受けた方なんですけど!」
と話し始めた。
会場は期待した。
少なくとも何人かは、「俺の名前がついに呼ばれるか!?」と思ったはずだった。僕自身はというと、その指名を受けるにふさわしい功績があると自分では思っていたのでかなり期待していた。
 
思い出が走馬灯のように蘇る。
一緒に走ったフルマラソン。
初マラソンを共に戦い、何度目かのレースで惜しくも8秒差で4時間切りを逃したハラル。7秒差で3時間半切りを逃した「ザック」がいたため、ただの二番煎じに終わっていて面白かった。
一緒に走ったウルトラマラソン。
惜しくも6分差でゴールの関門に間に合わず、号泣したハラル。たしか泣き崩れるハラルに完走そばを差し出してあげたっけ。鼻水がすごい勢いで器に落ちていったのを横目で見ていた。
「ハラル」というあだ名をつけ、チーム内の人気者にプロデュースしたのも、僭越ながら僕だったと自負している。
そういえば今日も想いを込めてみんなを集め、この会を企画したんだった。
***
そして、ついにその「最近特に衝撃を受けた方」の名前がハラルの口から発表される。
 
「その方の名前は、あかば・・」
 
ついに来た!
元帥もコジマさんも抑えての栄冠!
ギブアンドテイクしろとは言わないが、お世辞抜きにお世話したと思ってたのでやっと報われた!
よかった!
俺おめでとう!
 
「あかば・・・
 
 
 
 
ゆうじさんです!」
 
 
 
・・・
 
 
ん?
 
 
 
あれ?
 
 
 
あかば・・・
 
 
 
ゆうじ・・・
 
 
 
さん・・・?
 
 
 
だと?
 
 
それ、
 
あだずのパパなんですけども・・・。

(DBより)
 
***
思い出した。
遡ること数ヶ月前、「ゼロ秒思考」なる思考強化法の本がバカ売れしていた親父殿を招聘して、勉強会仲間向けにセミナーをやったんだった。
その時の話がどうも強烈だったらしく、「最近もっとも衝撃を受けた漢」に見事ランクインしたらしい。
それはそれとして、ハラルに対してお世話してるどころじゃない「元帥」、お世話してるどころじゃない「コジマさん」、同じくお世話してるどころじゃないと信じてる僕の名前は一度も出ることなく、壮行会は終了した。
ランチーム「アドミラル」の面々を前に、ハラルは最後号泣しながら、
「アドミラリのみなさん、ほんとうにありがとうございまじだぁ〜!!!」
と一文字だけチーム名を間違えながら去っていった。みんな頭にハテナを浮かびながら、とはいえハラルを快く送り出したのだった。
***
あれから約3年。
戻ってきたハラルに「何してたの?」と聞くと、開口一番、
「いやー全然ダメでした。失敗しかしてません。」
と返ってきた。極めて自信なさそうに、ぼそりと言った。
帰国してから半年近く連絡がなかったのも、そういった後ろめたさがあるからだということがよくわかった。
聞くと、ミャンマーに行ったがとある事業のライセンスが取れず、色々と戦った末にタイに移住してまたひと勝負しかけたが夢叶わず、そして帰ってきて今は中国系の企業で働いているという。
これを、ハラルは「失敗しかしてない」と表現した。自信も合わせて失った、とのことだった。
 
みなさんが上記の経験を読んでどう判断するかは分からない。確かに「これを成し遂げました!」というのは一つもないし、競争優位があるはずの海外で何もできなかったのだと言われれば、確かにそうかもしれない。
しかし僕は、思わずこう言った。
「めっちゃええ経験しとるやんけ!どこが失敗なのさ!」
 
ハラルは、おそらくは日本人の99%が現状に囚われてできない決断をして、ミャンマーに渡った。そして、日本にいては絶対に出来ない経験をして、帰ってきた。
たぶん、今の僕が同じことをやれと言われても、あれやこれやを気にしてまず不可能だと思う。それを、ハラルはやり遂げた。
 
お金や時間と等価で交換できるもののうち、もっとも価値があるのは、「守備範囲外の経験」であると僕は信じる。
正確には、投じたお金や時間の何倍、何十倍、いや何百倍もの価値を産むのが、「守備範囲外の経験」である。
そしてそれは、いつなんどきも、結果を何一つ約束してくれない。平たく言えば、「やってみなければ分からない」
だから、ほとんどの人はその「守備範囲外の経験」を買いにいかない。だって、「守備範囲内」の方がはるかに「ラク」だし、「合理的」だし、「効率的」だから。
少し前の僕にとってのそれはウルトラマラソンであり、アイアンマンであったりしたのだけれど、ハラルの場合はなんの保証もないアジアの国にそれを求めた。
これって、スゴイことなんじゃなかろうか。
 
一つだけ残念なのが、ハラルが僕にとっては垂涎の対象としか思えない自らの経験を指して、「失敗」と称してしまったこと。僕に言わせれば、その考え方に敢えて名をつけさせていただいて、それをこそ「失敗」と呼びたい。
「失敗を失敗と思ったら失敗だよ」なんて、言い古されている言葉だと思うし、安西先生のパクリみたいだし、経験してもいない本人が言うべきことじゃないのかもしれない。
でも、一つだけ言いたい。
ハラルはスゴイ経験をして帰ってきた。
そして、
 
 
 
 
 
お前の世話をしたのは「あかばゆうじ」ではない。
この俺だ!!!
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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!
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