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「島耕作シリーズ」のオワコン感が強くなってきた件 #1369

time 2018/10/01


 

あまり知られていないが、新橋駅には「もうやんカレー」なる名店がある。

1080円でカレーとお惣菜が食べ放題のこの店は、新橋の爆食サラリーマンたちの胃袋を、食べ放題に似合わぬその高品質なお味で満たしている。ランチ界では最強の部類に入る。

写真はポークカレーとほうれん草カレーのハーフ&ハーフにもうやんうどん、大量の枝豆、玉ねぎピクルス、タンドリーチキン、もやしソテーを載せたもの。これを二回おかわりしても三回おかわりしても1080円。

端っこでちょこっと写っているのが、サラリーマンの鑑、島耕作氏。この店はランチタイムも主力で営業しているにも関わらず、大量の漫画が読み放題となっていて、「島耕作シリーズ」はそのうちのひと区画を占めている。

ランチを5分で食べ終えて50分間漫画を読むのも良し、ランチを55分間食べ続けながら漫画も55分間読み続けるのも良し、いろんな楽しみ方ができる。

本日はそんな「島耕作シリーズ」の直近のシリーズ「社長 島耕作」「会長 島耕作」を読んでいて、以前は気にならなかった点がめっちゃ気になってきたので書いてみる。簡単に言うと、オワコン感が強く漂いはじめている。

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「島耕作シリーズ」では、東芝をモデルとした「初芝電産」、三洋電機(?)をモデルとした「五洋電機」が登場し、グローバル化の進展に合わせて両者が合併、テクノロジー×エコを標榜する「テコット」が誕生する。

昇進に昇進を重ねてついに社長に就いた島耕作氏。「サラリーマン金太郎」に比べて非常に理性的で人望もあり、ホームランは打たないがヒットを量産する堅実な人柄が評価された形だ。

権力にトチ狂う魑魅魍魎なジジイ共が徘徊するなかで、歳を取っても「誰が正しいかより、何が正しいか」を貫く姿勢は現代の経営者にもっとも必要とされる資質の一つであると思う。

 

そのバランス型経営者の典型とも言える島耕作氏は、社長在任中に財務の膿を出すために大赤字を叩き出す。合併により肥大化した組織を筋肉質にするため、無理やり贅肉を削ぎ落とした形。

もちろん、赤字は赤字なので大変であるが、歴代の経営者が赤字の顕在化を先延ばしして大過ない任期を過ごしていたのに比べると、男気溢れる決断だった。さすが島耕作。

 

それでも電機主要各社の営業利益を足しても韓国のあの会社(を模した会社)のそれの半分にも満たないという、現実世界さながらの設定の中で、島耕作は会長ともに、自身の給料を新卒工場労働者と同じ16万8千円に設定する。

経営陣が率先して身を切る姿勢は、会社全体に対して厳しい状況の中でも変革を遂げるという覚悟を示す一手となった。

ここまでが島耕作の経営者としての素晴らしい点。会社は以前グローバル化、ボーダレス化の波に晒されて厳しい状況ではあるものの、この人ならなんとかしてくれるのではないかというイメージを持たせてくれる。

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がしかし、そういった島耕作の経営者としての素晴らしい点とは別に、(日本においてのみの)一流大企業ならではのオワコン感が漂う設定が目につくようになった。

平たく言えばテコットは相当な危機の中にある。一歩間違えれば、グローバルレベルでの競合他社に一気にやられるか、買収されてもおかしくない状況である。にも関わらず、島耕作さんあまりに危機感薄いんでないの?と思わされる場面が決して少なくない。

これは規模は象とミジンコほども違えど、自分も会社を持つ立場になって分かるようになったことなのかもしれない。

あるいは危機に立ち向かう経営者たちに触れる機会が多く、危機の現場の実際を昔より深く知るようになったからかもしれない。

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下記、いくつか「島耕作シリーズ」におけるオワコン感溢れる設定について触れてみたい。これじゃグローバルで勝つ勝たないの前に、危機にやられるよと思う次第。

 

1、同僚とのミーティングが料亭

一流企業であるテコットは、他の一流企業のトップとの会合も多い。そういった会合では料亭やホテルを使うのもアリなのかもしれない。しかし、テコットでは取締役内、しかも島耕作の側近たちとの会合ですら、料亭を使ったりする。

料亭の費用、料亭までの専用車費用、料亭に集うまでの時間コストなど、全て無駄である。会議室でコーヒー飲みながら立ってやれば良いだけのミーティングを、いちいち料亭で行う島耕作氏含めたテコット経営陣に、危機意識は少ない。

 

2、同僚のミーティングが屋形船

同上。自分たちの給料を新卒並みに下げた分の費用を、簡単に会議費として使ってしまっている。もちろん、海外のゲストをもてなすのには最高なのでアリ。

 

3、取締役が日本人ばかり

テコットはグローバル企業である。しかし、取締役として名を連ねるのはほとんどが日本人。(全部だったかな?)とりあえず、取締役会にはインド人もイタリア人もブラジル人も出てこない。外人は現地法人社長などの執行役員までの就任にし、取締役以上は日本人で固める。グローバル企業として一番やってはいけない人事だと思うのだけど。

 

4、取締役会が全員顔見せ出席

Cisco Systems

今の時代はこんな便利なものもある。相手の息吹すら感じる・・・とまでは行かないが、大半の会議はこのシステムを使えば運営できる。テコットでは、全取締役が毎回顔を合わせて取締役会を行なっている。その他のミーティングもほとんどが顔見せとなっている。

重役になればなるほど、移動の時間的金銭的コストが膨らんでいく。そのあたりの会議削減ノウハウは世の中にたくさん転がっているのに、テクノロジー企業であるはずのテコットでは相変わらず顔見せ会議が開催されている。

 

5、取締役が内部昇進者のみ

一部の銀行出身の取締役を除けば、ほぼ全ての取締役が旧初芝電産か旧五洋電機出身。一度も転職したことのないおっさんたちが、自社の健全な否定をして会社を変革させられるのかと言えば疑わしいのだけど、テコットにはあいも変わらず内部人材しかいない。大丈夫かテコット!?

 

6、役職で呼び合う

テコットでは、島耕作氏は「島会長」と呼ばれ、社長は「◯◯社長」、部長は「◯◯部長」と呼ばれる。役職は役割であり、上下ではない。のだけれど、テコットでは今だにがっつりと役職呼びが蔓延している。役職呼びは立場が人を作る以上に、無能者の役職への執着を産む。全部「さん付け」にすればいいのに。

 

というようなことは漫画だからほっとけや、と思われるかもしれないけれど、もしそんな指摘が当てはまるような会社が日本の大企業にもまだたくさんあるようであれば、日本の「一流企業」の未来はあまり明るくないのではないかと思われる。

それを分かってて作者の弘兼さんが皮肉を込めて書いてるんだろうけど、がんばれ日本の一流企業。社内ミーティングぐらい、会議室でふつーにやってくれ。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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