つい先日、大人になっても成長し続けるための考え方について書いた。

子供にとっては当たり前なのに、大人になるといつの間にか当たり前ではなくなる思考の陥穽についてはいつもことあるごとに研修などでも話していて、自分の娘ながら1号機と2号機からは毎日多大なるインサイトをいただいていて感謝であります。
そのブログの内容はともかくとして、カラダの肥大化に関しては「成長」と言い張ってたけれど、ご存知の通り実際には「ただ太っただけ」だった。ここ数年のダイエットの戦果という点に目を向けると、完全に「惨敗」である。
ビリーズブートキャンプは結婚式の時に1ヶ月活躍しただけだったし、ライザップでは数十万払って2kg太っただけだった。半年前にはウルトラマラソン対策で82kgまで落としたのに、半年経った今では自己ベストを記録。惨敗以外の何物でもない。
 
さらに。
11月15日に最重不倒となる89.4kgを記録し、さすがにこれ以上はないだろうと、次の日体重計に載ってみたらなんと、

90kg突破!!!
最重不倒、たった1日で1kg更新。
世紀末覇者、ラオウになるべく90kgのマッチョを目指していたら、90kgの太っちょになっちまった。なぜだろうか。
理由は、肩の脱臼の痛みが増してきたため、単純オフィスワーカーに舞い戻ってしまっていたこと、すなわち「運動不足」である。
***
・・・と、なんでこんな話をしたかというと、世の中には、こういう勘違いが多いからである。
太ってしまう理由は、運動不足ではない。食事管理がなってないからである。ライザップが結果にコミットできるのも、筋トレメニューが半端ないからではなく、食事管理が半端ないからである。
 
実際、「2ヶ月で結果にコミット」とは言っているけれど、2ヶ月で増える筋肉なんぞたかが知れている。
それよりもはるかに食事管理による減量幅がバカでかいので、画像にするとものすごく変化したように見えるだけ。本当に筋肉をつけたければ、せいぜい1年で数kg増やすぐらいがせいぜいだと思う。
ライザップの期間が基本的には2ヶ月なのも、意思が強い人でも厳しい食事制限に2ヶ月以上は耐えられないからだと思われる。
 
逆に言えば、それなり以上に運動不足だとしても、寝たきりとかでなければ、食事管理をするだけでほとんどの人は痩せていく。いわゆる基礎代謝があるためで、僕だったら1日1900kcalぐらいは何もしなくても消費していく。
内容をあまり考えずとも、朝しっかり、昼しっかり食べても夜を軽めにすれば体重はだいぶ落ち着くし、食べる内容まで気をつければ1ヶ月に数kg痩せることは全然難しくない。ボクサーが試合前に過酷な減量をできるのも、基本的には食べないからだ。
ダイエットは、運動+食事管理が理想ではあれど、優先順位をつけるとしたら食事管理が先に来る。これは、ある程度フィジカルに意識が向いている人なら、常識と言っても良い。運動ゼロで食事管理をしっかりやれば痩せるが、食事管理ゼロで運動をしても、なかなか痩せない。
 
人生において、負けが発生することは仕方がない。チャレンジすればするほど連戦連勝とはいかず、悔しい思いも何もしない時に比べて激増する。「十本刀」と息巻いて好きな順に上から10番目にランクしてる子まで連続で告白すれば、フラれる回数もそれだけ増える。
んが、上記のダイエットの事例のように、負けることは仕方がないにしても、敗因を間違えるのは非常に危うい。上記の例で言えば、90kgをあっさり突破して完全なるポチャスリート(別名=動けるデブ)になってしまった最大の理由は、運動不足ではなく、食事管理の失敗である。
ここを間違えると、PDCAは絶対に回らない。カイゼンも何もなく、また同じ過ちを繰り返すだけである。
***
これはビジネスにおいても同様。
たとえば、先日、こんなニュースがあった。
アメリカ大手百貨店、シアーズが破綻
日本で言えば、高島屋が潰れたみたいな話。ハワイのアラモアナセンターでは何度かシアーズにお世話になったけれど、まさか潰れることになるとは。
 
このシアーズの破綻に関して、少なくない数の分析記事がシアーズはAmazonの台頭にやられた」と述べている。
感覚的には分かる話だ。日本でも、過去1ヶ月に百貨店で買い物したことがない人でも、同じ期間にAmazonで買い物した人は結構多い。特に東京の一定層の間では、もはやAmazonはなくてはならない存在になっている。
Amazonの本場であるアメリカでもきっとそうだろう、シアーズはAmazonに押されまくって死に至ったのだろう、という考えも、まぁ分からなくもない。
 
この分析は実にもっともらしいが、しかし危うさを孕んでいる。実際のデータを見てみたい。
Amazonのアメリカにおける小売ECの売り上げシェアは圧倒的で、直近で49%を占める。Amazonがオンライン市場を席巻しつつあるというのは印象通り本当で、2位のeBayの6%強にはレベルの違いを見せている。
ところが、全体のパイはどうなっているか?アメリカにおける小売に占めるECの割合は、直近で約10%。6年前に比べてECは2倍に伸びているが、それでも消費全体の10%に過ぎない。ほとんどの消費は、まだリアルで行われている。
つまり、Amazonは消費市場の5%にしかリーチできていない。まだまだ95%は他の誰かが占めているのである。それはウォルマートであったりするのかもしれないけれど、とにかく、Amazonが小売市場を席巻したとはまだまだ言えないのが現実。
 
シアーズは、Amazonではない何かに負けたのである。
それは大きな言い方で言えば、「時代の流れ」とでも言うのかもしれないけれど、察するにそんなに分かりやすいものに負けたのではなく、老舗にありがちな顧客軽視、マーケットの分析不足、品揃えの劣化、接客のマンネリ化、人件費の高騰などが総合的に襲いかかったものと思われる。
ということで、たぶんだけど自業自得。自滅。なぜなら、ウォルマートはまだまだ元気だし、他にもリアルのビジネスを伸ばしている小売はいくらでもある。
 
これを、「ECとAmazonに負けたんだからしゃあないよねー。」と他の小売関係者が思ってるとしたら、非常にまずい。
確かに一部の要因はそうかもしれないけれど、実際は自業自得と自滅のコンボによって業績を悪化させてるはずであり、それはウルトラCによって解決できるものではなく、地味かつ不断の努力によってしか現状を変えることはできない。
他社や他者の事例に対しても、敗因分析を間違えると、破滅の未来が待っている。
 
・・・ということで、東京駅を通るたびに自分のためにだけ買ってしまってるヨックモックをそろそろやめようと思います。ヨックモックは健康に良いと思ってたけど、少し反省。
***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!
我が生涯に一片の悔いなし!!!
Twitter: @raoukeita
メルマガ希望:kusog.akaba(アットマーク)gmail.comまで。組織の人財育成について書いてます。
いずれも申請の際は、世紀末覇者として最低限の自己紹介と愛のある一言をお願いします。
欲しいものリストはこちらです。万が一くれる人いたら泣いて喜びます。http://amzn.asia/7ZSHn0D

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事