ラオウを目指す羅王のブログ

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!我が生涯に一片の悔いなし!!!

選択肢が多い時代だからこそ、目標は具体的に! #1461

time 2019/01/15


 

年末のことだけれど、年々要求が厳しくなっているサンタさんへのクリスマスプレゼントの要望書が、窓に貼られていた。

9歳の1号機、3歳の2号機とも、近所のクリスマスパーティではサンタさんがパパが必死のコスプレをしていることを登場からたった2秒で見抜くくせに、こういうところだけは春闘よろしく、きっちりと要望をあげてくる。

 

前年と比較して変化が見られたのは2号機で、今までは漠然と「何らかの可愛いもの」を要望してきていたのに、今回は、

“あかちゃんまんのコップ”

という超ニッチな商品をご所望され奉ってきた。アンパンマンのコップでもなく、ばいきんまんのコップでもなく、あかちゃんまんのコップとな?そんなもんどこに売ってるだろか。。

 

アマゾンでは、あかちゃんまんのぬいぐるみはあってもコップは売ってないし、そもそもメインキャラじゃないしで、すったもんだありながらなんとか「アンパンマンのコップ3点セットに付属で付いてきたあかちゃんまんのコップ」を探し出すことに成功。

2号機は無事、クリスマスプレゼントをゲットしたのでした。1号機が手伝って書いたらしい要望書は極めて明確でMECEに書かれていたため、サンタさんもニーズの取り違えをする余地すらなかった模様。

 

僕のブログの着想の3割ぐらいは、天真爛漫で成長著しくしかも超絶面白い2号機が、日々もたらしてくれるインサイトから得ている。

そしてこの日の出来事もまた、ブログのエントリに活用させていただきたくなる気むんむんの、素晴らしいインサイトを与えてくれた。それは、

選択肢が多い時代だからこそ、目標は具体的に!

という視点である。

***

選択肢がなかったあの頃 

昔は、選択肢があまりなかった。だから、「欲しいもの」といえば、だいたい決まっていた。

戦後のサラリーマンにとってのそれは白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機であり、高度経済成長期の人たちにとってのそれは、カラーテレビ、クーラー、車であった。

僕が生きた1980年代から90年代にかけても、豊かになったとはいえ選択肢はそこそこに限られていた。小学生男子が読んでいたのは少年ジャンプであり、誰もがかめはめ波を打とうと努力したし、超サイヤ人になりたがった。誕生日やクリスマスに欲しがったのはスーパーファミコンであり、マリオやドラクエであった。

サンタさんに要望を仲介してくれるはずの親たちがそれらの「欲しいもの」を想像するのも、そう難しくはなかった。僕たち子供のカラダ全体から、「ドラクエがほしい!!!!!」という汁が溢れ出ていたからである。

 

時を経て2018年のクリスマス。

娘たちは数百、もしかしたら数千のアイテムのなかから、自分が欲しいものを選ぶことができるようになってしまった。こうなってしまうと、もはや「空気を読む」とか、「忖度」をする程度では、彼女らがプレゼントに欲しいものを推測してサンタさんに発注するなど、並の親にはできない所業となる。

一度1号機に「ほしいもの、いわなくてもサンタさんにはわかるはずだからパパにはおしえない」と言われて相当焦ったことがある。「え?教えてよ。そうじゃないとサンタさんにじゃないと頼めないよ。」と言うと、「なんでしりたいの?やっぱりサンタさんはパパなの?」とロジカルに詰めてきてピンチすれすれだったけれど、分からんものは分からん。

うにょうにょ言いながらこのときは状況を脱することになったが、「サンタさんは数百万人にプレゼントを配らないといけなくて忙しいしいちいち覚えてられないから、手紙にして窓に貼り付けること」というルールを作ったおかげで、なんとか正しい発注をする手立てを整えることができた。

「あかちゃんまんのコップ」という要望は、そんななかから出てきた要望であった。極めて具体的だったがゆえに、期待に背くことなくプレゼントは準備され、幸せなクリスマスを迎えさせてあげることができた。ニッチすぎる商品だったので、サンタさんも手配に手間取ったらしい。

***

選択肢が多いゆえに、漠然とした目標が叶いづらくなっている現在

これは極めて個人的な感覚ながら、昔に比べて、夢や目標の実現が「ある意味で」困難になっている面は間違いなくあると思っている。

もちろん、以前と比べてたとえば起業をする際の選択肢は増えてるし、最近だと副業ならぬ複業という働き方もできるようになってきている。音楽を聞きたければウォークマン一択ではなく、iPodをはじめとした各種デバイスがあり、映画館に行かずとも数千本の映画が家にいながらパソコンで見られる。

そういう意味では、過去に比べて自由度ははるかに増している。人生を通じてリーチできる夢や目標の数も質も、以前と比べて格段に多く、潤沢になっている。

 

が、僕が言っているのはそういう事じゃない。「ある意味で」と言ったのは、選択肢が多い時代ゆえの苦悩についてである。

昔は、ある目標があったとすると、選択肢が極めて限られてるがゆえ、「それ」に向けて努力するしかなかった。ところが、今は別の選択肢がすぐ横にある。すぐに浮気できてしまう。その浮気も何度でもできる。

「それしかない」という選択肢の欠如は、大所高所から後世の人が見たら不幸なのかもしれないが、実は精神的にはすごく楽なことでもある。 

 

たとえば現在、「結婚できない人」というのが増えている。

これは価値観の変化もあり、「結婚したくない」、「結婚がデフォルトなんておかしい」という人が増えていることは分かっているし十分に考慮しつつも、だけど人生のどこかで結婚したいと考えてる人自体は、実はそんなに減ってない。今も昔も85%オーバーの人が、「いずれは結婚したい」と思っている。

この数十年で実際に減っているのは「結婚している人」であり、増えているのは「結婚できない人」である。これはデータで統計が出ている話なので、感情的に反応するところじゃないですよろしく哀愁。

最近とある結婚相談所のコンサルをしているため、たまたま頭の中に浮かんだだけどす。

 

「結婚できない」、この原因の一つは、人生で採り得る選択肢が現代には、特に都市部には多すぎるからだと思っている。

事実、大学から東京に出てきたような地方出身の人に聞くと、小中高時代の友人は大半がすでに結婚して、若年にして子供が何人もいるということが非常に多い。こちらが独身を貫く間に、結婚して子供を儲けて離婚して再婚して、なんていうサイクルを回している人もいるという。

これは、インターネットで世界がつながったとか、グローバル化で地球が狭くなったとかいう時代の趨勢はありながらも、とはいえいまだに地方はある程度閉ざされた世界であり、恋愛や結婚以外に取り立ててやることが他にないからだと言われている。

適齢期になったら結婚。結婚したら子供。子供産んだら2人目。これが未だに結構な確率でデフォルトとなっている。みんながそういうものだと思っているから、実際に多くの人の人生はそういう流れになる。

 

東京をはじめとする都市部だとそうはいかない。

結婚観だけでもかなりのバラツキがある。20代前半でしている人ももちろんいるけれど、僕の周りは30代で結婚でも全然普通である。女性はひと昔前までは25とか30という年齢を区切りにしていたように思えたが、今はそれが35に繰り上がっている気がする。

バツイチバツ2も普通で、離婚したら村八分みたいな雰囲気はどこにもない。むしろ、おめでとうと言ってやりたい離婚をしている人はたくさんいる。離婚した人と再婚したというツワモノも、2名ほど知っている。

 

これだけ価値観が多様化していると、ただ漠然と「結婚したい」と言っていても、その目標はなかなか叶わない。昔ながらの地方であれば、ただ“Want”があれば、結婚については叶う確率がかなり高い。

近所のおばさんが勝手に候補者を連れてきてくれるし、適齢期になれば周りがそういう目で見てくる。アプローチしてくる男性も、その前提で声をかけてくる。自分の力に加えて、周りの忖度と協力がレバレッジされ、あれよあれよというまに結婚している・・・はずである。

 

これが、東京をはじめとした現代の都市部では、“Want”に加えて、”Can”と”Must”が揃わないと厳しい。ただ「結婚したい」という漠然とした願望を持つだけではなく、相手方との間に「結婚に値する能力の証明」が必要であったり、「今結婚しなければならない理由」が共有されていないと、そこまではたどり着かない。

28歳で付き合ってる彼氏がいる。じゃあもう来年には結婚だね。こういう理屈が通じにくくなっている。特に男性側の時間の意識は女性に比べて緩く、「あと5年後ぐらいでよくない?」とか平気で言う。 

5年経ったら経ったで、「もうこんなに一緒にいるんだから結婚してもしなくても何も変わらなくない?だったらしなくてよくね?」とか言う。殺人事件が起きないのが不思議なぐらいだ。 

 

・・・ということで、よく言われる「目標は具体的に」というのは、因数分解するとこういうことである。漠然とした目標は、選択肢が多い時代がゆえに、叶いづらい。

それを3歳児にして完璧なまでに理解し、細大漏らさずきっちりと欲しいプレゼントを要求してきた2号機は、傑物の匂いがする、というただの親バカな話でありました。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
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羅王(AKBとも呼ぶ修羅も多いです)

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