2014年8月24日、25mプールで溺れそうになってから約半年、今期最大の目標としていたIRONMAN JAPAN 2014(スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2km)を完走し、無事『IRONMAN=アイアンマン』になりました。半年間の奇跡の軌跡を、またまた赤裸々に綴っておきたいと思います。何回シリーズになるかは不明。
ご参考までに、走り始めて9ヶ月で初ウルトラマンになった野辺山100kmウルトラマラソン日記はこちら。
その2週間後にダブルウルトラマンになった柴又100kmウルトラマラソン日記はこちら。
ウルトラマラソンやアイアンマンを目指す方、人生の角度を少しでも変えたい方、何とかやってはいけるけど日々出し切ってない感に苛まれている『普通の人』の気づきと勇気と元気の一助になれば幸いです。目黒勤務の『普通人』より。

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調達とトレーニングと申し込み

アイアンマンとは、すなわちトライアスロンである。そしてトライアスロンとは、スイム、バイク、ランの3つで構成される。
スイム、バイクはランと違い、相応の装備が必要になる。
具体的には、
スイム:ウェットスーツ、ゴーグル、スイムキャップ
バイク:バイク本体、ホイール、バイクシューズ、バイクウェア、バイクパンツ、手袋、ヘルメット、サイクルメーター、ケイデンスメーター、ボトル、パンク対策チューブ、パンク修理キット、六角レンチ、ベントボックス
アタマのあまり良くない俺が、混乱で死にそうになったのがお分かりいただけるだろうか?
トライアスリートというのは、これらを毎レース、忘れずに持ってくる人たちのことを言うようである。無理だ。。。
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今もお世話になっているお店で、バイクのメーカーも選ぶ基準もメリットデメリットも何も分からない俺たちは、『ありのまま』ならぬ『なすがまま』でバイクを買った。
俺を半年でアイアンマンにしてくれた愛機。初対面の時、『セルベッサ』と読んでいた『サーヴェロ(Cervelo)P5』。俺と同じで大きめで、なかなかハコに入らない面倒をかけるヤツだ。
ほとんど一目惚れで買ったが、店長からも、『これしか置いてません』と言われた。他にもバイク一杯あった気がするが。
写真
 
ウェットスーツの採寸もし、とりあえずトライアスリートになるための武器と防具は一通り揃った。
あとは、そもそもトライアスロン初心者のこの身体をなんとかしないといけない。
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鉄人会議後、初めてプールに行ったのは2月の上旬。俺は、小学生の頃にプールを習っていたので、密かに自信があった。
ポセイ丼のチームメンバーで千駄ヶ谷のプールにいった。
プールは2階建てとなっており、地下1階に25mプール、1階に50mプールがあった。俺たちがアイアンマンで泳がなければならないのは、3.8km。25mプールであれば76往復、50mプールであれば38往復だ。
途方もない距離だ。
とりあえずアップがてら、25mプールで泳いでみた。自信があった俺は、何度かクロールで水をかき、やはりこれなら大丈夫だと確信した。
25m泳いで、少し息が切れはじめていることに気づいていたが、俺たちは50mプールに向かった。たかだか25mの『負け犬の泉』をさっさと攻略し、50mの『勝者の泉』へと向かったのだ。
人生初めての50mプールで泳いでみた。
感想。
ツラくね???これ、ヤヴァくね???
25mで実はハァハァいってたのだが、50mになると、30mを越えた辺りから途端に水に対する恐怖がわき上がってくる。怖い。怖い。怖い。
人間が水に抱く恐怖というのは、おそらく本能的なものなんじゃないかと思う。それぐらい、呼吸が苦しくなるごとに恐怖した。
ダメだ。このままだと死ぬ。
俺もポセイ丼メンバーも、元帥を除いて50mプールに撃沈され、たったの1ターンで『負け犬の泉』に逃げ帰った。もう二度と戻ってくることはないと思っていたのに、たった5分でUターン。
3.8kmなんて信じらんない。無理。
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アイアンマンの前に、いくつかのレースを入れる予定だった。オリンピックディスタンス(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)と呼ばれるレースをいくつかと、ミドル(オリンピックの倍ぐらい)を1つぐらい。
1.5kmですら遠い。あまりにも遠い。
元帥からは、素敵なアドバイスが送られた。
『まずは200m泳げるようになってください。200m泳げれば、1.5km泳げます。そうすると3.8km泳げます。』
元帥はITを駆使する辣腕税理士さんなのだが、いかんせんエクセルを使わない暗算が少し弱い。このときも、どこをどう計算したらそういう結論が出るのか全く意味不明なアドバイスをいただき、顔でうなづいたものの、みんな心から疑心暗鬼になったようだった。
この日は、希望に満ちた状態でプールに挑み、惨敗と絶望にまみれてプールを後にした。
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次はレースの申し込み。
アイアンマンは、8月24日に開催される。それまで半年しかないため、アイアンマンディスタンスの完走経験のある元帥が、俺たちのステータスをアイアンマン挑戦にふさわしいそれに近づけるため、メニューを組んでくださった。
2月22日 海での泳ぎ方講座@プール
3月8日 ウェットスーツを着ての泳ぎ方講座@プール
3月21日ー23日 初心者用合宿(初心者は俺たち以外誰もいなかった・・・)
4月6日 美ら島チャレンジトライアスロン(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)
5月24日 オープンウォータースイミング(=海で泳ぐこと)の基礎@海
6月7日 伊豆大島トライアスロン(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)
6月29日 みやじま国際パワートライアスロン(スイム2.5km、バイク55km、ラン21km)
7月13日 宮崎シーガイアトライアスロン(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)
間に2つのフルマラソン(古河はなもも、かすみがうら)と、2つのウルトラマラソン(野辺山、柴又)を挟みながらの献立だったが、後から考えればこれ以上効率的にトライアスリートとしての能力を引き上げてくれるメニューはなかったように思う。
元帥閣下は、寂しがりやで人見知りでめんどくさがりでややわがままだが、人材教育(フィジカルのみ)に卓越した手腕を持ってらっしゃる。
不思議なもので、人間の身体というのは、死ぬほどツラいと思う負荷を与えても、それに慣れてくる。25mでハァハァいい、50mでもうダメだと思っていた俺たちは、その2ヶ月後には、1.5km泳げるようになっていた。
もうダメだ→意外となんとかなんじゃん→もうダメだ→意外となんとかなんじゃん→もうダメだ→意外となんとか何じゃん・・・(以下略)を何百回も繰り返してきた半年間だった気がする。
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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
引かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!
我が人生に一片の悔いなし!!!

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