僕は囲碁をやってるが、日本棋院のステークホルダーではないので、敢えて好き勝手言わせてもらう。ここ数日思ってることがあるんだが、
 

いやいやいや!そうじゃないでしょ日本棋院!!!

 
と言いたい。
間違えた。
 

いやいやいや!そうじゃないでしょ日本棋院!!!

 
と大声で言いたい。

なぜなら、今現在囲碁界の未来を左右する一戦(正確には五戦)が行われており、囲碁業界がひっくり返るほどの革命的な出来事が生まれたからだ。何のことか分からない人もいると思うので、少し解説しておく。
 
その前に最後にもう1回言っとこう。
 

いやいやいや!そうじゃないでしょ日本棋院!!!


***

3月9日〜15日にかけて、世界最強棋士の一角と言われているイ・セドルGoogle Deep Mindが作った「Alpha Go」が五番勝負を繰り広げている。

んで、なんと五番勝負なのに世界最強棋士のイ・セドルが3連敗。1戦目はよく分からないまま負け、2戦目は確実に負け、3戦目は上半身を吹き飛ばされたような形で圧敗した。あと2戦を残しているけれど、完敗中の完敗と言っていい。

人工知能対人間の対局というのは、いくつかのボードゲームにてこれまで行われてきた。チェスでは1997年、当時の世界チャンピオンのガリ・カスパロフにIBMの「Deep Blue」が勝利した。将棋では、2012年にトップ棋士が複数人、コンピュータに破れる事件が起きた。羽生名人も危ないと言われている。

が、囲碁では10の360乗とも言われる打ち手の数や、局面の解釈方法がチェスや将棋とは比較にならないほど豊富かつ複雑なため、近年の最新の人工知能でも、せいぜいアマの高段者と互角程度と言われていた。

対プロになると、2子とか3子置いても勝つのが難しいぐらい、ハンデが必要だと言われていた。(※ドラゴンボール世代の方に分かりやすく言うと、フリーザ様が片手で戦ってもそんじょそこらのナメック星人には負けないようなもの。)

そのため、人工知能が囲碁のトッププロに勝つようになるのは、早くて10年先だろうと誰もが思っていた。

つい最近、欧州チャンピオンが今回のAlpha Goに負ける「事件」が起きたのだけれど、囲碁界の欧州チャンピオンというのは、ボクシングで言うところの東洋太平洋チャンピオンどころか、日本の6回戦ぐらいなので、ほとんど誰も心配していなかった。

今回の対戦相手となったイ・セドルともなると、日本で七冠に王手をかけている井山裕太九段(将棋業界の羽生名人のような存在)ですら勝てないと言われているほどの、現代世界で最強の実力者。その実力は神に最も近いされている。

そのイ・セドルが負けた。完膚なきまでに。10年先に起きるかもと思われていたことが、つい先日起きた。囲碁界でこれがどれぐらいスゴいことかがイマイチ分からないのであれば、

ラグビー日本代表が南アフリカ代表とオールブラックスにダブルスコアで勝った。

桐谷美玲が吉田沙保里に腕相撲で勝った。

と思ってもらえばいい。凄くね?

んで、今日はイ・セドルがどうの、棋譜がどうの、「Alpha Go」がどうのというよりも、囲碁界を束ねている日本棋院に物申したいの、あだず。

ちなみにこちらがあだず作成の囲碁界勢力図。御参考までに。

スクリーンショット 2016-03-13 11.39.09

***

イ・セドルが負けた!

Alpha Goが勝った!!

もう人工知能には勝てないかも!!!

ネット上では件の話について大盛り上がりである。僕も、囲碁の師匠が企画した「イ・セドル VS Alpha Go」の観戦解説会に行ってきた。勝間和代さんも観戦にこられていた。30人近くの方が、平日昼間にも関わらず来ていた。

イ・セドルが投了したときには、会場で誰もしゃべれなくなった。

IMG_4745
「泣きました。」と囲碁の師匠は言っていた。プロ棋士が、トップ中のトップのプロ棋士が人工知能に負けるというのは、それぐらいの衝撃なのだということが、僕にも分かった。
 
が、肝心の日本棋院。

トップ画像がこれですか。
 
スクリーンショット 2016-03-13 11.17.48
(Source:日本棋院

囲碁には、「大場より急場」という言葉があるんですけどね、奥さん。

「大場」ってのは「ココとったら大きいよ。」ってとこ。陣取りゲームなので、「ココ抑えたら陣地大きいかもね。」って手のことを言う。

一方の「急場」ってのは、「ココ先着しないと、勝ち負けに致命的かもよ。」ってとこ。陣取り云々言う前に、ここに相手に先に打たれたら、首の皮一枚すらも切られてあんた終わるよって場所がある。ヤバいところってこと。

だから囲碁では、一見大きそうに見える大場よりも、見逃すと致命打になる急場を最優先する。ちなみに僕はあかば。

話戻すと、僕はこの日本棋院のトップ画像を見て大声で言いたくなった。
 

「大場より急場」とか言ってるくせに、あんたらが一番急場逃してんじゃん!

 
 
確かに井山九段の十段(というデカいタイトル)挑戦、そして七冠王手(もうすぐ七冠。羽生名人級)はデカいし、興行的に大事よ?確かに大場よ?

だけど、今のいま、囲碁ファンを劇的に増やすチャンスじゃん!!!

人工知能が今の今まで勝てなかった囲碁ってどんなもんなんだろ、って、「ヒカルの碁」以来の囲碁ブーム作るチャンスじゃん!

高齢化に唯一立ち向かえる、これからの若者たちの興味を引きまくりマクリスティするチャンスじゃん!

平均年齢が税理士業界より高い囲碁界の若返りを図るチャンスじゃん!

何やってんの!!!

バカじゃないの!!!

どっからどう見ても急場じゃん!!!
 
ちなみに、さすがにこの「事件」に触れているだろうと思ってみたら、ありましたよ奥さん、下の方に。

スクリーンショット 2016-03-13 11.50.31

ちっさ!!!

 
こういうところだよ、こういうところ。

日本棋院のHPの一面、全部イ・セドル VS Alpha Go の件をデカデカと載せればいいのに。

海外のイマイチな翻訳の記事をみんなが必死に集めてるんだから、それを統一して棋院所属のプロ全員にコメントもらって掲載すればいいのに。HPへのアクセス集中するはず。

来る井山九段とAlpha Goとの対戦に向けて、井山九段がAlpha Goを倒せる体勢をつくるために今回の棋譜やプログラムの解析をクラウドファンディングとかで募集すればいいのに。
 
ありとあらゆる面でセンスなし。
と、囲碁素人弱野郎のくせに妙に怒りが湧いてきた日曜日の昼下がり。

***

世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!

我が人生に一片の悔いなし!!!

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事