「ブログのサーバを移設したい!」

そう年末に思い立ってからこの数ヶ月、素人ながらにずっと格闘しておりました。ブログ自体はワードプレスで開設しており、5年ほど積み上げた無形資産でもあるため、もちろんそのまま残したいと考えていました。しかしその裏で走っているサーバは友人の友人(A氏)経由で借りていただいているものであり、A氏経由でサーバ料金の支払いなどをしていたため、だんだんと将来が心配になってきました。

たとえば不幸にもA氏が亡くなった場合。この場合、サーバのIDやパスワードなど全く分からなくなるし、2度とタッチできなくなります。それまで積み上げたブログの年数が長ければ長いほど、失われるエントリ数も多くなります。娘たちへの遺言、そして次々世代やあわよくば300年先の子孫への等身大の歴史書としてこの駄ブログを遺しておきたいと考える僕にとって、いつ訪れるか分からないブログの停止は、受け入れられるものではありませんでした。

 

また、そこまで行かずともA氏が失踪してしまった場合、あるいは突然FBからいなくなったり、業務そのものから撤退してしまった場合。この場合も基本的にはブログへのアクセス権を失います。かれこれ開設から数年経っており、連絡することもほとんどなくなっていたため、この恐怖は日増しに強くなっていきました。

これが法人のサービスを活用して開設していた場合、担当者がやめようがなんだろうが、「なんとかしろよ!」の一言で済みますし、会社が潰れたとしても大手であればなんらかの形でサービスは引き継がれるでしょうから、安心でした。ただ今回は個人に対して個人的に頼んでおり、その後の保守もなんらの決め事もしていなかったため、エントリ総数が1500号に迫るこのあたりで、いっちょちゃんと自分の管理下に置いておくかと思った次第です。

以上がブログのサーバ移設を決めた前段の話になります。A氏とはブログ開設の際に1度会っただけであり、その後サーバ料金の支払いのたびに年に1回程度メッセでやりとりする、ぐらいの間柄でしたので、サーバ移転の話をする際はちょっとドキドキしました。ところが・・・。

***

日本人にアゼルバイジャン語で指南するA氏

「かくかくしかじかで将来のためにブログのサーバ移転を今のうちにしておきたいのですが・・・。」そのように恭しく問い合わせをした僕に対して、A氏は聞いたことのない言葉でメッセージをくれました。

「WPのインポートとエクスポートとFTPでの写真ファイルとテンプレートのダウンロードとアップロードができればOKです。」

「サイトの写真等はFTPでサーバーにアクセス出来るので、ダウンロードして新サーバーにアップロード可能になります。 新サイトでは、ワードプレスのインポート機能を使えば全ての記事を読み込めます。」

ダ、ダメだ、アゼルバイジャン語にしか聞こえねぇ。。

 

いや、A氏は全く悪くありません。少しでもウェブに関わる方なら、上記のセリフはそれ以上でも以下でもないのでしょう。業務に必要な情報を僕に通知したまで。しかし僕にその読解能力がなさすぎて、アゼルバイジャン語にしか聞こえなかったのです。

これは英語を学んでいる時とかにもよく陥る感覚ですが、単語それぞれはそれなりにわかっているのに、全体として英文の意味が全く分からない、というのはよくある話です。要するにその言語をまともには理解していないということですね。新卒から3年間、IT業界にいたはずなのに、どうしてこうなってしまったんでしょう?

 

ともあれ、少しでも噛み砕いて愚民に教えてやろうという気がA氏にはないらしく、何度聞いても専門用語の嵐が送信されてくるのみ。ブログやサーバに関しての能力不足はこちらの責任だとしても、少しぐらい易しい言葉使ってくれても・・・と思い始めたのはこの頃。

「10年前にP社の人に言われて入った保険があるのですが、お金が貯まるタイプみたいなんですがどうしたら良いですか?」と問い合わせをしてきたクライアントに対し、僕が、

「それはですね、一旦CVを確認してもらって支払いPがそこそこなら払い済みか、保期次第ですがAPLを使って一旦新しいのと重複させるのもありです。あ、延長もありですね。それか自振使います?どれも一長一短あるので、ご自身で決めてください。」と専門用語バチバチで答えるのと何が違うのだろうか。僕は本業でこんなことは絶対しないけど、ウェブ業界では普通なんだろうか。

***

悪いのは自分・・・じゃないかも・・・?

繰り返しますが、悪いのはことごとく専門用語もサーバ移転のプロセスも理解できない僕自身です。これは徹頭徹尾変わりません。

基本的なプロトコルが理解できない場合、二者のコミュニケーションは全くもって非効率になります。囲碁のルールすら分かっていない人に「ポン抜きは30目の価値があります」と言ってもなんのことか分からないし、テニスの初心者に「スライスはヘッドを立てたままフォロースルーをしっかり」と言ったところで、アゼルバイジャン語どころかアルメニア語にすら聞こえることでしょう。変わらんか。

アパレルや車など、素人顧客でもある程度目で見て分かる商品と異なり、世の中のわりと多くの商品は、売る側と買う側の情報格差が非常に大きい、非対称性の商品です。最近だと携帯キャリアで高齢者が意に沿わない高額契約をさせられているという話が頻発していますが、これはまさにその情報の非対称性を悪用した典型例でしょう。そして、ウェブも同じように情報の非対称性が大きい分野です。

ならば、売る側が顧客に対して少しでも膝を曲げ、歩み寄る努力をすべきだと個人的には考えているのですが、あまりに顧客(=あたくし)がバカだとその気もなくなるのでしょうか?A氏は一貫して、理解不能な、しかし専門家にはごく当たり前の回答をくれていました。

 

・・・なんてことを繰り返していても仕方ないので、こちらも専門家に助けてもらうことにしました。頼ったのは、師匠である「元帥」です。

不惑をはるかに超えているのに毎日ゲームをやめられず、筋トレをしたことがないのに色黒筋骨隆々でサモア人のようなカラダをしており、しかし柔軟性が完全に欠如しておりしゃがむことすらできないという稀有な特徴を持った元帥に、恥を忍んで年末に助けを求めました。

本を10冊ぐらい出していたり、税理士に対して教える立場にあったり、ブログを4000日以上続けてたりととてもすごい方なのですが、基本的に人が嫌いで、めんどくさがりで、顧問契約も人の紹介も断ってその時間をゲームに充て、なのに朝の起床音が木村カエラの「Butterfly」だという非常に扱いづらい人なので、助けを求めるときにはかなり緊張しました。

なお、僕が所属しているランチーム「アドミラル」、トライアスロンチーム「ポセイ丼」の総帥でもあります。ブログを開設したい、一人ビジネスを興したい、独立して生きてける力を養いたい、という方は相談してみると良いかもです。継続力のない人間が嫌いな人なので、「私は◯◯を◯百日以上継続してます!」という実績を提げて問い合わせするのが良いかもしれません。

 

元帥には靴を舐め舐め、頭を下げ下げ、時に肉の貢物をしながらA氏とのやりとりを公開しました。

こちらがあまりに素人すぎるため、A氏の言うことを全く理解できず、不出来な伝書鳩として何度かA氏と元帥の間を往復しました。A氏に対しても不出来な顧客で申し訳ない、元帥に対しても不出来な弟子でごめんなさい、と思いながら、2人のプロフェッショナルの間を行ったり来たりする日々。

現状が何も分からず、指示を出されても何を言われてるかも分からない日々に、自己概念はどんどん下がっていくばかり。それでも、「ブログのサーバを移設する」という目的自体はズラせなかったため、分からない単語を日々調べながら、必死についていきました。

 

申し訳ない、申し訳ない、申し訳ないー!と思いながら、ただひたすら焦る日々を過ごしていたところ、わりと早い段階で、その卑屈パラダイムを転換させてくれる一言を、元帥がくれました。「こいつ、ちょっとおかしいっすよ?」とな?

「元帥、あなたも不惑を超えた税理士にしてはかなりおかしいですけども・・・」と口の先まで出かかった上官への反論の言葉を飲み込んで、元帥に言われた言葉を反芻してみると、確かにそれは僕も薄々は感じていることではありました。なんか、A氏とのやりとりはしっくりこないのです。

先ほどのやりとりにしても、サーバはA氏が管理しているからIDやパスワードは当初教えてもらえず(あとでなんだかんだもらうことに)、じゃあデータをくれと言ったら「今忙しいから2週間はかかります」と言われ、「こっちもはよ移設しないと困るから急いでくれ」と返したら「じゃあ今日の午後に送ります」と言われ「なんじゃそりゃ!できるやん!」となったり。

「写真データのエクスポートはは何時間かかるか分かりませんからそちらでやってください」とA氏に言われた作業に関して元帥に確認してみると、「そんなの1時間で終わる作業でっせ」と言われたり。さらにはサーバ移設に際してお願いしたのと違うデータが来たので、「これ、違いますよ」と突っ返し、新たに送られてきた正規データのお礼を言ったら「どういたしまして」と返ってきて、「いや、どういたしましてじゃなくて、そこは『間違えてしまい、大変失礼いたしました』とかじゃねーの?」と思ったり。

 

ほとんど全てのやりとりがこんな感じで、なんというか根本的なズレを感じながらのやりとりとなりました。昔習った「ねじれの位置」というのかね。同じ言語を話しているはずなのに、インド人以上に理解できない何かがそこには横たわっているように感じました。胸をかきむしりたくなる衝動に狩られること数十回の数ヶ月でした。

挙げ句の果てにはお願いした移設用データの中に、A氏が管理しているであろう、他の人のデータまでが含まれていました。こんな世紀末顔の人間が「ホメオパシー」の記事なんて書くわけがないじゃないですか。それが堂々と僕のデータと混在した形で送られてきました。データを見て元帥が首を傾げながら「羅王ってホメオパシー、趣味でしたっけ?」と恐る恐る聞いてきた時の陰鬱な顔は忘れられません。

これに関しても「あのー、ちょっと別の人のデータが・・・」と恐る恐るA氏に問い合わせると、「ああ、大丈夫です。送り直しましたから気にしないでください。」とのこと。大丈夫じゃねーよ、気にするわい、お前の職業倫理どうなってんだよ・・・と怒鳴りたいのはやまやまなのですが、いかんせん、僕のブログの生殺与奪の権利はいまだA氏にあります。ここで怒らせてシャットダウンでもされようものなら、数年かけて書いてきた1500号ほどもあるエントリがおじゃんになります。

最後の方はこの本のタイトルを常に頭に浮かべながら、どうにもこうにも理不尽だとしか思えない対応への怒りを沈めておりました。「今はもうウェブサービスはやってないので対応はこれ以上できません。」との回答が来てこれまた「だったらどこかに依頼して引き継がんかい!」怒りそうになったけれど、ここで怒ったらどんなサボタージュをカマされるか分からないので必死に我慢。

 

結論から言うと、年末に働きかけを始めて、つい先日ようやくサーバの移設が完了と相成りました。元帥にはもう将来の専任介護やご遺族のケア(皇后はお若く、王妃は生誕まもないため)すら約束させられる始末で、お礼の言葉もありません。

ただ、移設の際のファイル取得がスムーズにしてもらえなかったり、前述した通り他人のデータが変に混じっていたりと散々だったため、過去のデータの一部が消えたり、改行がむちゃくちゃになっていたりと、移設の完成度としては問題アリアリな形となってしまったことは残念至極でした。久々に物理的にぶっ飛ばしたい相手と思えてしまう相手に、ひたすら文句も言わず平身低頭し続けたことも、今となっては良い思い出です。

この話のオチですか?

ハゲました。

***

ハゲ活の原因と結果

話が前後しますが、12月後半ぐらいから体調を崩しておりました。特にこの数週間は花粉症と風邪ともともともの強度のアレルギー体質が相まって、

大キック+しゃがみ中キック+しゃがみ大パンチ+キャンセル+昇竜拳+落ち際に竜巻旋風脚

を連続で食らったような状態になり、完全にピヨピヨとひよこが浮かんでおりました。漫画でのラオウはどんなにダメージを受けても地に膝をつかないまま人生の悔いを残さずに天に召されますが、ラオウに憧れているだけの羅王は完全に床に伏してました。悔いありまくりマクリスティです。

鼻が完全につまり、料理の味が3週間ほど分からなくなってしまいました。よく出来た料理であるほど、ただのベチャベチャなsomethingにしか感じられず、当然食欲もナッシング。5kgほど落ちました。咳が止まらず、歩くのも難儀するような状態が数週間続きました。以前これで肋骨を折ったことがあるので、ヒヤヒヤでございました。

夜も咳で寝られず、朝から夜までフラフラしている日々が続きました。

 

僕は企業の働き方に関するダイバーシティ礼賛型人間なのですが、それは自分のカラダが実は非常に弱いという悩みに起因しています。ウルトラマラソンやアイアンマンを完走し、90kg近い体躯を誇る僕がいくら「カラダが弱いんです」と言ってもほとんど誰も信じてくれないのですが、実際一般人よりかなり弱いです。

そんな僕が、おそらく普通の会社ならばとっくに降格圏内か、あるいはクビになってもおかしくない働き方を一定期間強いられるのは、誰のせいでもありません。強いて言えば運命。そして花粉。元気であれば誰よりも成果を出す自信はあるのに、スタートラインに立つことすら許されないこの無情。そんなものを抱えながら働いているとはあまり言いたくはなかったのですが、事ここに至って、ほんのちょっとだけオープンすることにしました。書けない苦労も他にたくさんあるのですがね。

この数ヶ月は正直言って、シングルマザーや、絶賛介護中の人や、なんらかの事情を抱えている人が多く働く生保業界ならではのフレキシブルな勤務体系に、ギリギリ救われたと言っても良いでしょう。業界のみなさんほんまにありがとう。

 

さて、そんなA氏との理不尽な格闘を経ながら、そして必殺技のオンパレードに見舞われながら、何が今回のハイライトだったかというと、前述した通りハゲました。

剛毛に生まれ育ち、「爺さんはハゲてるし父さんは薄いけど、あんたは大丈夫だね」と言われて育った僕に、たった数ヶ月の(渾身の)不調で訪れた悲劇。通常年齢に伴うAGAはトップから逝くらしいのですが、僕の場合は強烈なアレルギー体質と、水を経た魚のように舞い散る花粉と、そして圧倒的な体調不良に、両サイドからやられまして。

それはさながら全盛期のロベルト・カルロスとカフー(ともにブラジル代表)が両サイドから駆け上がるようなもので、年末からのたった2ヶ月ちょっとで恐ろしいまでにサイドがオーバーラップしてしまいました。A氏との戦いのストレスも若干は寄与してものと思いますので、そのうち損毛賠償をカマしたいと思います。

病院に行っても「風邪ですね」としか言われず、処方された薬を1日に30錠ほど飲んでも咳も体調不良に一向に治らず、そういうのもまたストレスになりました。

 

んでしょうがないのでハゲ活をしようと思ったのですが、お金もかかるし長期戦になるし、しかしこんなカッパみたいな頭では営業もできないし、そもそも体調不良治らんし・・・ということで、

断捨離

することにしました。

 

こちらです。

 

 

 

 

 

 

人生初の坊主。

誤算としては、「EXILEのようなおしゃれ坊主にしてください」と言ったら、「任せとき!」と美容師さんが言うので、「任せるわ!」と思って信じて寝て起きたら、

EXILEのようなおしゃれ坊主

ではなく、

「次のW杯で注目のアルジェリア人FW!」の頭みたいな頭

にされてしまったことです。世の皆さまを威嚇したり、カツアゲしたりという気持ちはさらさらないのですが、意図せず脅威を与えてしまったらごめんなさい。一応勤務先は金融機関です。

それもこれも、A氏がちゃんとサーバ移設をしてくれなかったからです。

道端で出会ったら、同情よりもワカメをください。よろしくお願いいたします。

そんなわけで近況報告おしまい。

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世知辛い世紀末にこのエントリを読んでいただいたことを感謝します。
退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!
我が生涯に一片の悔いなし!!!
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