先日、昼間に皇居を走っていたら、令和の幕開けが迫っているせいか、平時の5倍ぐらいの警察官の方々を目にしました。また、昼間だからか外国人観光客の方も多く、2周・10kmを走る間に都合5回ぐらい、人助けをしました。現在地が分からない人や、皇居はどこから見える?などパターンは色々でしたが、1度は警察官の方のヘルプに入りました。

というわけで、本業である皇居周辺の警備と、そうはいってもある程度はしなければならない外国人観光客に対する接客業務で大変そうな警察の方々向けに、エセグローバルを自称するわたくしめより、tipsをいくつか伝授したいと思います。

今後、令和幕開けはもちろん、東京オリンピックに向けて外国人観光客も増え続けるでしょうし、ますます皇居周辺を警備する警察官の方々の存在の重要性は高まっていくものと思いますので、今回のエントリをぜひ活用していただければと!

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1、ニコニコして対応しましょう!

通常、警察官というのはどの国でもだいたい無愛想です。これは腐敗蔓延る途上国の警察だけではなく、アメリカなどの先進国でも同様で、日本ほどニコニコして「おまわりさん」として市民に対応してくれている国は他にありません。たぶん、世界で一番優しい警察官を揃えているのが、日本の警察なんじゃないかと思います。

警察というのは、本来的に軍隊を除いて国家が誇る最大の暴力組織であり、一人一人の意識が高くないとほぼ確実に市民に対して高圧的に振る舞うようになります。警棒や拳銃の携帯が許されており、逮捕権があるのだから、当然といえば当然です。人間の歴史は、同種に対するマウンティングの歴史であり、少しでも他人に対して有利に働く能力を持っているのであれば、それを行使してみたいと思ってしまうのが人間です。

日本の警察官は、よほどの例外を除けばそれをしません。中には不祥事も散見されるでしょうが、そんなのはどこの組織でも当たり前に起きていることなので、特段問題とは思いません。(もちろんゼロを望みますが)全体として、公僕としての立ち位置を見失わずに、業務の遂行に心を傾ける姿は、諸外国の警察組織をチラ見してきた身としては、奇跡ですらあると思っています。世界一の警察組織です。

皆さんがニコニコしていることは、日本が平和であることの証であり、諸外国の仏頂面の警察官しか知らない外国人の人たちから見れば、奇跡と呼んで差し支えないほど素晴らしいことなのです。英語が分からず立ち往生していた警察官の方を助けた際に、それでもその方はニコニコしていて非常に印象が良かったのでこの話を思いついたのですが、ぜひ分からない外国語で話しかけられてもニコニコ対応いただければありがたいと思います。間違いなく日本の印象は上がるはずです。

 

2、警察官がクール・ジャパンをつくるという自覚を!

1とも関連する話です。これから東京オリンピックに向けて、外国人観光客がさらに増える。3000万人とも4000万人とも言われる観光客が来たとしても、今まで通りの平和な日本を守る。そのために自分はいち警察官として、誠心誠意業務に邁進する。そんなことを思っていてくれてるかもしれません。

ただ、できればもう一つ持っていただきたいのが、「私たち警察官がクール・ジャパンをつくる」という前のめりな意識です。前述の通り、皆さんはどの国でもおめにかかれないほど丁寧な警察組織です。JRや飛行機が定時運行しているのと同様、皆さんが普通だと思ってやっていることが、外国人観光客の人たちからすれば、amazing!なことなのです。なんども言いますが世界一です。

話題の「クール・ジャパン」というと、面白い漫画であったり、最先端のゲームであったり、または伝統芸能であったりと、皆さんがやっているような警察業務とは関係ないところで展開されている「あっちの世界」の話であるように錯覚しているかもしれません。でも、それは必ずしも真ではありません。

外国に旅行に行って、「良い思い出」として記憶されるものには、色々な種類があります。食べ物が美味しい、建造物が美しい、景色が素晴らしい。他にも色々あると思いますが、それらを凌駕する最大のものはやはり「人」です。それも、特別な人ではなく、ごく普通の市井の人々。レストランで会ったウェイターさんだったり、道端で助けてくれたおじさんだったり、いきなり泊めてくれた教師夫婦だったり、そういう人たちからもらった思い出が、その国の評価を決定します。

皆さんのような警察官は、外国人観光客から見れば皇居周辺においてもっとも接する可能性が高い存在です。そして繰り返しになりますが、警察官というのは諸外国においては仏頂面で傲慢で怠慢で不親切です。もうわかりますね?皆さんがいつも通りにしているだけで、ご自身の業務を以って日本のイメージを一気に向上させることだって可能なんです。

面白い漫画も特別なゲームも作れないかもしれないけれど、皆さんの業務も立派にクール・ジャパンを代表しているんです。「日本、ハンパないって!」と、なるんです。それぐらい、日本の警察組織は諸外国に比べて競争力を持っているんです。落とした財布が届けられて、それをネコババする警察官が皆無だなんて、日本ぐらいのものなんです。

なんなら、日本の観光の未来は自分たちが背負っている!とでも思っていただいたとしても、決して大げさではないと思います。これから日本の人口は減り続けます。インバウンドのビジネス機会の創出は急務です。観光はフランス並に強化せねばなりません。その最前線に、実は警察官の皆さまが立っているのです。知ってました?

 

3、どうしても英語が分からなければ2−3分待ちましょう

とはいえ、英語が話せる警察官の方は、まだまだ多くはないようです。私が先日助けた際は、「外側からでも良いので皇居を見ることはできますか?」という外国人観光客の方の質問に対して、警察官の方が「いや、中には入れません」と回答してしまっていて、危なく追い返しそうになっている場面に出くわしました。これはしょうがない。皇居周りに来る方は、どの国の人でも英語はどうやら話せる人ばかりなのですが、英語1ヶ国語とはいえ、簡単ではありません。

ということで、どうしても英語が分からなければ、2−3分時間を稼いでください。そうしたら、皇居を走っているランナーを捕まえてヘルプを求めましょう。私見ですが、皇居ランナーの6割ぐらいは、日常会話程度ならなんとかこなせる人ばかりです。昼間に走っている人なら、8割方は英語がある程度できる人だと読んでます。私自身はといえば、「24」の見過ぎでジャック・バウアーのように"Drop your weapon!"(武器を捨てろ!)と"Damn it"(くそ!犯人を逃した!)ぐらいしか言えませんが、それでも通訳には支障ありません。

皆さんが一生懸命対応していると、皇居ランナーたちは邪魔しちゃ悪いかなと、避けて通り過ぎていってしまいます。ぜひ遠慮なく「通訳しないと逮捕するぞ!」とお声がけください。

 

4、挨拶だけで良いので、10ヶ国語覚えましょう

現在は隣国との関係が微妙だったり、どこかの国ではテロ組織が暗躍していたりと色々ありますが、わざわざ日本くんだりまで来て、しかも皇室が控える皇居周辺にまで繰り出してくる外国人観光客の方々は、基本的にみんな日本に対してポジティブです。そして、今後の再訪の可能性を考えても、日本にとっての重要なお客さんであることは間違いありません。

ということで、英語以外の言葉を覚えるのは時間的に厳しいでしょうから、せめて挨拶だけでも主要10ヶ国分ぐらい、覚えていつでも使えるようにしてしまいましょう。こんにちは、さようなら、ありがとう、ごめんなさい、また来てね。これぐらいで良いと思います。それとできれば名産品も。

僕が助けたグループはイタリア人の御一行さまだったのですが、彼らに対してはイタリア人だとわかった瞬間に、「パァスタァ!」とか「デルピエェェェロォォォォ!」と叫ぶぐらいでも良いと思います。前者は伝統料理ですし、後者はサッカーのレジェンド。日本人だって、見知らぬ土地で「ジャパン!ニンジャ!」と言われるだけで、それが大した日本語でないと知っていたとしても、なんだかほっこりするでしょう。それと同じです。

ちなみにイタリア人グループにかくかくしかじかで道案内をしたあと、"Thank you!"というのでたまたま知っていたイタリア語で"Prego"(どういたしまして)と返したら、めっちゃ嬉しそうでした。2周目にもすれ違ったのですが、そこの子供達がめっちゃ笑顔でハイタッチを求めてきました。そのあと仕事がめっちゃ捗るほど良い気分になったのは、言うまでもありません。

 

5、最後は必ずお礼の気持ちを

あちらが道を聞いてきたのだからということで、先方がお礼を言ってくることはわりと当たり前の話です。ただこちらとしても、別れ際に「わざわざ日本に来てくれてありがとう」、「またぜひ来てね」、「日本を楽しんでね」といったニュアンスでさよならをするのは、悪くない選択肢だと思います。

昔メキシコに旅行に行った時に、バスで同乗しただけの私を、とある教師夫婦が家に泊めてくれました。その時の別れ際のセリフを、私は今でも覚えています。"Mi casa es tu casa"(私の家は君の家、またいつでもおいで)泣きました。日本語に直すとジャイアンのセリフの逆みたいですが、どうやら別れの際の定型文らしいです。超かっこいい。

別れ際の言葉で、印象はいくらでも変わるという典型です。"Thank you for coming to Japan"でも"Enjoy Japan!"でもなんでも良いので、一言添えてあげていただけると良いかと思います。

 

現場からは以上であります。

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