※本シリーズは、日本一易しい「弱者のための野辺山ウルトラ完走マニュアル」である。とにかくどんなタイムでも良いから完走したい!という人は参考にしてほしい。

※レース中に声をかけてくださった方、FB申請お待ちしてます。レース中は余裕がなく失礼しました。

 

俺は、果たして前の自分より強くなれているのだろうか?

俺は、人に誇れるほど真剣に生きているのだろうか?

俺には、いずれ最期の瞬間を迎えたときに、全てやりきったと胸を張って旅立つ資格があるのだろうか?

30代も半ばを過ぎると、日々このような問いと向かい合いながら生きることになる。俺だけじゃなく、誰もが一度は、感じたことのある命題なのではないだろうか?

 

断っておくと、日々を一生懸命に生きていないわけじゃない。二匹の珍獣を抱え、苛烈な要求をしてくる大本営の期待に応え、明日がどうなるかもしれない会社を経営し、中長期的には少子高齢化の影響で沈みつつある日本丸に乗って過ごす日々は、決して楽じゃない。

「努力は必ず報われる」というよりも、「努力は報われることもある」という表現の方がずっと正しいことに気づいてしまい、世の中が正義と悪の単純な勧善懲悪では成り立っていないことに戸惑いを覚え、そしてどれだけ愛していると伝えても、気にくわないことがあるとすぐに「パパきらい」と言ってくる珍獣たちに突きつけられる、「愛とは果たして何なのか」という答えのない問い。

普通に生きたいだけなのに、普通に生きることとはこれほどにも難しいことであったかと、嘆息する日々。10代や20代の頃に比べて、コントロールすべき変数が格段に増えたことに右往左往しつつ、それでも全力で生きること、出し切る人生を誉れとすることへの憧れを捨てきれない。

 

できることは昔に比べれば格段に増え、知識も経験も増えたはずなのに、どこか自分が自分じゃないような違和感。大企業の看板が外れた途端に市場から無視されるおっさんたちと同じように、もしかしたら自分も、単に様々な下駄を履かせてもらってるだけなのじゃないだろうか?という一抹の疑念。

自分で自分の100%を知りたい。自分の真価を垣間見てみたい。俺は誰なのか。俺は何者なのか。俺はどこまでやれるのか。俺の限界はこんなもんじゃないはず。俺は本当はもっともっとやれるはず。

俺だけじゃなく、多くの30代男子が直面しているであろうそれらの疑問に、答えてくれる場所がある。そう、

野辺山高原100kmウルトラマラソン

だ。

***

6回目の野辺山ウルトラ出場

「日本一過酷なウルトラマラソン」の異名を取るこの大会に、6年連続4度度目の完走を目指して出場してきた。

「のべやま」という響きがほのぼのとしていたので、「ウルトラ初出場にはちょうどいいんでない?」という話に仲間内でなり、うっかり出てみたというのが最初のきっかけ。あれは2014年のことだった。修行を一切していないのに天下一武道会に出てしまった、みたいな感じで、それはそれはツライ旅路だった。今思い返しても、人生でもっともツライ14時間だった。

 

幸運にも初年度は制限時間の2分前にゴールすることができた。トータルの戦績は以下の通り。(いずれも制限時間は14時間)

2014年 13時間58分でゴール(2分前!)

2015年 13時間57分でゴール(3分前!自己ベスト!)

2016年 42kmでリタイヤ

2017年 78kmでリタイヤ

2018年 13時間54分でゴール(6分前!自己ベスト!)

悪徳業者に引っかかってブログの移転に失敗したため、改行がイカれてたり、写真がすっ飛んでいたりと大変恐縮ではあるが、過去の思い出の一覧はこちらなのでご参照。2014年の初出場の際のエントリは、10人が読んだら4人は泣くと言われているぐらい、名作だと自負している。

 

2014年のエントリ

 

2015年のエントリ

 

2016年のエントリ(レースも完走できず、ブログも完走できず)

 

2017年のエントリ(2年連続リタイヤで書く気力もなく・・・)

なし

 

2018年のエントリ

***

野辺山ウルトラ2019結果

そして2019年の今年。3勝2敗で来た戦績を、4勝2敗にもってけるか、3勝3敗で並ばれるかの運命の一戦。結論。

制限時間3分前、13時間57分でゴールできましたぁぁぁぁぁぁ!!!

大会事務局の方々、ボランティアの方々、ダンス部の学生たち、宿のおじさんおばさん、住民や遠方から応援してくれた方々、その他野辺山ウルトラに関わってくれた全ての人たちに感謝!今回はレース前に色々ありすぎて、出場すら危ぶまれるような状況で本当にダメかと思っていたけれど、結果は安定の3分前ゴール。

直前ゴール芸人の異名を取りかねないほどギリギリのゴールが続いている俺ではあるけれど、13時間57分というたった数文字に凝縮されているドラマは、毎回同じではなく、毎年毎年全く違う。例年のごとく駄文にお付き合いいただく形となるが、誇張ではなく真面目に野辺山ウルトラの完走に近づける、日本一の弱者向けマニュアルになっていると自負している。

・・・と、本論に入る前に、今回苦楽を共にしたチームのメンバー紹介を先にしておく。

***

チーム「プロージット」とチーム「サムライ魂」

もともと、俺はランチーム「アドミラル」、トライアスロンチーム「ポセイ丼」に所属していた。いずれも初ウルトラや初アイアンマンの激戦を共にくぐり抜けた戦友たちである。もともとは、とある勉強会の仲間たちで立ち上げたチームで、俺の戦績の9割はこのチームのメンバーと共に叩き出してきた。

一方、この2年ほどはさらにそこに2つの新生チームが加わり、俺の生活に組み込まれることになった。1つ目は「プロージット」。経営者としては師匠であり、名著「銀河英雄伝説」を愛する同志であり、ほんの1年前まではマラソンの弟子であり、またいち人間として切磋琢磨する強敵(とも)である「プリンス海老澤」が経営する不動産会社「プロバンク」の社員さんたちで構成されている。

プリンス海老澤のマラハラ(マラソン・ハラスメント)に耐えながら、状況がよく飲み込めないのにウルトラマラソンに出陣してくる社員さんたちのその心の強さには、毎回恐れ入る。不動産のプロフェッショナルであることは当然のことながら、人間としてもプロフェッショナルであろうとする姿勢が、後述する今回の勝利を呼び込んだ形となった。昨年は12名が出場し、4名が完走。

 

もう1つは「サムライ魂」。プリンス海老澤が所属するJCでハントしてきたサムライたちによって構成される。弁護士や税理士を中心とした士業や事業主が集まっており、日本を改革する一燈照隅な人財であろうとする面々。

こちらもJCの会則に則って、プリンス海老澤から「はいかイエスか喜んでのどれでも好きなの選んでいいけどどれにしますか?」とサイコパスな選択を迫られ、強引に野辺山ウルトラに申し込まされた人間がほとんど。焼肉屋で野辺山ウルトラの話をし始めたその1時間後には、全員分の申し込みを勝手に自分のサイトで完了させるという、プリンス海老澤の高すぎるITリテラシーによって、サムライたちの挑戦が強制的に決まった。

 

今回は俺を入れて総勢17名という圧倒的な大所帯となったため一人一人についての詳述はできないのだが、今後の展開のためにも少しだけ紹介をしておきたい。

1、プリンス海老澤(プロージット、サムライ魂)

不動産会社・プロバンク社を統べる王にして、完全なるサイコパス。ついこないだ、自分が神ではないことにようやく気づいたらしいが、それまでは間違った意味での天上天下唯我独尊を是としていた。自分こそが至高の存在のため、チームみんなの共有フォルダなのに、自撮り写真ばかりをアップしている。フルマラソンは3時間20分切り、昨年の野辺山ウルトラは6分前完走。

 

2、シンジ(プロージット)

写真左。プロバンク社の重鎮。部下が何を聞いてきても、「うん、それはね、寝ないで働けばすぐにできるようになるよ?」が口癖の準サイコパス。無尽蔵の精神的スタミナを誇り、昨年も野辺山ウルトラを6分前に完走。「僕、じゃんけんの研究をしてるんです」と頭のおかしいことを誇らしげに言う。

 

3、ゼッキー(プロージット)

プロバンク社のCPO(Chief Party Officer)。ただのパリピ。プロバンク社の空気を支配する漢で、ゼッキー一人がいるだけで場が明るくなるという、稀有な能力を持つ。19時以降に発揮する能力は別格。小柄だが強靭なフィジカルを誇り、昨年の野辺山は6分前完走。

 

4、G(プロージット)

プロバンク社で唯一、人外の扱いを受ける傑物。数年前に腹の脱毛スクールに通ったが、途中で資金が尽きてヘソ周りだけの脱毛に終わった。スラムダンクとダイの大冒険検定は三段の実力者である一方、どれだけ走っても痩せない。昨年の野辺山ウルトラは42km地点でリタイヤ。

「テラフォーマー」の画像検索結果

 

5、J(プロージット)

プロバンク社で唯一、治外法権を勝ち取った怪人。AKY(あらゆる空気は読まない)を信条とし、社長よりも平気で速いタイムを叩き出す。何を聞いても「ジェイっす」と返してくる。昨年の野辺山ウルトラは79km地点でリタイヤだが、今年のフルマラソンでは3時間40分を叩き出している。

 

6、小アンディ(プロージット)

プロバンク社最軽量にして46kgの女子高生ボディを持つ。突つけば折れそうな花の茎のようなカラダでフルマラソンやウルトラに臨む姿は、民の心を打つ。ウエストが細すぎて、ウエストポーチがズリ下がるのが悩み。昨年の野辺山ウルトラは23km地点でリタイヤ。

 

7、ポン・コツ西(プロージット)

イケメンかつ強靭なフィジカルを備えた、立命館大学が生み出した怪物。人狼ゲームで「僕、人狼なんですけど、どうしたらいいですか?」と最初のターンで聞いてしまうほどの圧倒的な知能を誇る。野辺山ウルトラは初参加。

 

8、ティノ(プロージット)

写真左。プロバンク社において、Gと人気を二分するマスコット。滑舌が悪く、た行が正確に発音できない。稀に、自分の名前を名乗るときにすら噛む。誰にも嫌われないという意味では天才。野辺山ウルトラは初参加。

 

9、オガワタクミ(プロージット)

プロバンク社期待の若手。社内の恋愛事情を語る際にだいたい名前が一回は出てくる逸材であり、現在は年上のカノジョにどハマりしているため仕事が手につかない日々を送っている。野辺山ウルトラは初参加。

 

ここからはサムライ魂のメンバー。全員野辺山ウルトラは初参加。

10、大アンディ(サムライ魂)

弁護士らしいが、詳細は不明。実直な人柄と、ゆったりとしたエロい話し方が同居する漢。現在、3ヶ月で囲碁初段になる「初段プロジェクト」にも邁進中。余裕を醸し出しているが結構負けず嫌いで、コソコソ陰で練習する人間を嫌う。職業病なのか、絶対に「絶対」という言葉を使わない。初マラソンでサブ4を叩き出した実力者。

 

11、コソ(サムライ魂)

色白にしてメガネという、世紀末社会ではいの一番に略奪の対象になりそうな種族。仕事は何度聞いても不明。大アンディ同様「初段プロジェクト」のメンバーでもあり、野辺山ウルトラとの2大タイトル獲得を狙う。テスト前日に全然勉強してないというわりに、本番で95点ぐらいを取るタイプのため、「コソ」と呼ばれている。

 

12、クロちゃん(サムライ魂)

税理士らしいが詳細は不明。UKC(薄い・軽い、チャラい)を地で行く漢。不惑にしてめちゃめちゃ惑っている。「いやー、俺、お金しかないわぁ!」が口癖。人が話し始めた瞬間に「わかるー!」と相槌を打つ天才。直近1ヶ月で230kmも走っており、完走メンバーの最右翼に浮上。「初段プロジェクト」のメンバー。婚活中なのでお問い合わせはわたくしまで。

 

13、てっしー(サムライ魂)

大アンディと同じエロい話し方と、エロい髪型がマリアージュした傑物。司法書士らしいが、なぜか馬を持っていたり数トン級のトラックを持っていたりと、何度話を聞いても片鱗すら掴めない。マラソンのタイムは遅いが、居酒屋の店員さんから連絡先を聞き出すスピードは異常の一言。

 

14、スバル(サムライ魂)

弁護士らしいが、詳細は不明。キャパ外の話を振られた際の「エビデンスは何ですか?」、「関連書籍はありますか?」が口癖。サムライ魂の中では野辺山ウルトラへの参戦を一番渋っていたが、後述するように今回奇跡を起こす。

 

15、ビル(サムライ魂)

どこぞのサラリーマンらしいが、詳細は不明。漢気じゃんけんで勝利し、16人分のソフトクリームを笑顔でオゴるほどの強靭なメンタルの持ち主。食べ終わった面々に「おかわりは?好きなだけ食べて?」と聞く姿に、本物のサムライを見た。

 

16、マッキー(サムライ魂)

元ハンバーガー屋という、異色の経歴を持つ。強靭なフィジカルが持ち味。10m離れた場所にいる人間に対して大声で話す時と、助手席にいる人間に対して話す時のボリュームが全く一緒のため、車中では耳栓がないとやっていけない。「あ、雲だ!」、「高速道路だ!」と、目に入ったものをそのまま口に出すことが多い。

 

以上が、今回共に激戦を戦い抜いた面々である。次回エントリより、本題に入っていきたい。

***

退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!!
我が生涯に一片の悔いなし!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事